今日の料理(こだわりがないのがこだわり)

フードリテラシーに沿いつつも、なるべく夢のある料理や飲食をジャンル・国境・時代・時間をボーダレスに越えて書いています。

ミンスミートパイと食べ方。

2017年08月24日 | スイーツ
我々はイギリスで独自の信仰をする!!誰かに干渉されたくない!!みたいな事を訴えた清教徒革命(←スゲーよな・・・他の宗教で出来るのだろうか?と考えさせられた)の頃に、クリスマスの祝いが中止になり、1度歴史の表舞台から姿を消したクリスマスのお菓子がある。

それが今回の「ミンスミートパイ」だ。

前回のミンスミートを熟成させたものが出来たので(←凄まじく良い香り)

今回はスイーツだから大さじ2の砂糖を足してコクを足したショートクラスト(折込みではなく練り込みパイ生地)を作って(小麦粉1:油脂分1の割合・・・冷水ではなく卵を入れるとよりコクが出るが今回はミンスミートにケンネ脂が入っているので無しとする)、食塩不使用の油脂分なので塩を1つまみ。

久しぶりなので、少しギコチナイ

セ○アのパイ・グラタン皿に敷いて(バターが練り込んであるのでバターや油を皿に塗らなくても大丈夫)、

余った分も小さい型やアルミに置いて(フチはハサミなどで切ると超ラク!!)。

生地を伸ばして水で接着し蓋にしたり、型をくり貫いて蓋の代わりにしたり(クリスマスなので星型が多いらしいが、何気に星型が無かったので、松竹梅・桜・ウサギで、ここわ和の国だし!!、それが「ジョンブル魂」と心意気ってもんだろう)

中にミンスミートを詰め、各自、蓋なり型を乗せ、

鉄板に乗せたら、牛乳を塗ろうと思ったら無かったので、思わず卵黄を水で溶いたものを塗ってしまった(勿体無い、鳥さんゴメンナサイ!!、見栄えの為に命1個使ってしまって、暑さで朦朧としていた、冬にやるものだな・・・)、料理系ではなくスイーツ系の時はいらないのかもしれないなーって気がした(もしかしたらスコーンはセイボリーなのもあるし軽い食事に近いのかもって気がした)。

グラニュー糖をまぶす方法もあるので全部では無いけれどいくつかに

180度に温めたオーブンで30分ぐらい。

・卵黄を塗った部分の型が濡れ過ぎていてフニャッている、やはりいらなかったのかも。
土台が平らでないと型がフニャるな・・・
  ∩ ∩
(・×・)の耳と松竹梅の竹が・・・。∩←は「あんど」で変換
・因みに卵黄を水で溶くと色が卵焼き的な色になるなあ、溶かない方が香ばしそう

銀紙に置いたパイ生地のミンスミートはこぼれてくっついてしまった
重ねていないホイルはパイ生地の重さに耐えられんな

仕方ない、イギリスのグレイビーソースの要領で↓、鉄板をコンロに置いて小麦粉をサッと炒め

水を入れ沸騰させ、ヘラでコゲをゴシゴシ・・・

水洗いし、短時間でほらキレイになった

網の上などで(←冷ます間に鉄板が洗える)冷ましてからブランデー入りバタークリームか、カンバーランド風ラム酒入りバターを添えて食すのがこの菓子の定石

冷めたら平たい鉄串やナイフを器と生地の間に差込みグルッと隙間を作ると、ポンッと抜ける。

クリーム類を添えて・・・最低でもクリスマスの1ヶ月前から作り始めて毎日1個これを食べて翌年の幸福を願うそうだ。
(これを毎日食べ続けたら、糖尿病とかがキケンそうだが・・・保存食としてはアリだった時代なのかな・・・)

※味は、洋酒入りバター・クリームの酒が強いので、酒に浸して発酵させたミンスミートと食べると日本人やアジア人にはツラいかもしれない(クリームの量を減らすか?クリームに入れる酒を減らすかしないと)、クリームを付けなくてもかなり美味しいが、クリームを付けた後、後味がもの凄くスッキリとしていて、とてもドライフルーツとは思えないキレがあり、イギリス料理らしい風味が表に出てくる感じ、なんだこの化学変化は?スゴイ。

紅茶に凄まじく合う、洋酒入りバター・クリームが紅茶と合わさるとクリームティーみたいになる。

これはもっと早く作れば良かったな。

ドライフルーツが嫌いだから(色々な添加物入っているのも怖かったし、因みにレーズンにワックスがけをしてあったら1度お湯で茹でてワックスを落とすらしい・・・)
因みに翌日以降、少し時間を置いた方がパイもカンバーランド風ラム酒入りバターもお酒の角が治まってより食べ易くなった。

ミンスミートという文化かぁ、

オモシロイ文化だなぁ~。



ミンスミートと煮沸・脱気・殺菌。

2017年08月24日 | スイーツ
(ドライフルーツが大の苦手なので、作り方は少しだけアレンジしてあります、味は良いです)
                        ↓
ミンスミートパイでちょいと有名な、イギリスのミンスミートを作ろうと思う。
ミートと称していても肉ではない(元々、肉が入ってた名残でケンネ脂を入れミートと言っている、油脂分を入れることで保存効果とたんなるドライフルーツがズッシリとした味になる効果も期待される)
ドライフルーツは嫌いなんだが、避けては通れなさそうなので、ケンネ脂があるううちに作ってしまおうと。

・ケンネ脂100g(50gしかなかったのでタロウ=牛脂を貰ってきて50g足した)きざむ。

・リンゴ1個きざむ

・カレンツ150g(ドライフルーツは苦手だけれど、この南アフリカの小さいレーズンは大好きだ)

・無農薬の干しぶどう150g
・ポストハーベスト(防ばい剤・防カビ剤)の使っていない無農薬レモンと柑橘類の砂糖漬ピール150g刻んだもの

・砂糖100g
・ナツメグ小さじ1
・オールスパイス小さじ1
・シナモン小さじ1
・クローブ粉にひいたもの小さじ1/3

※本来、アーモンドを砕いて入れたりするのだが、入れないレシピもあるし、アーモンドの皮を剥くのか?どうか?解らなかったので入れなかった。
・皮付きで渋味が出てもイマイチかな?って。かといって皮無しで水分が入ると腐る元だし。
この為に買うのもなんだし。

これらを先ずサックリ混ぜて

この手のスイーツは水分を加えるのは後というのが鉄則↓

・ブランデー150ml

・本当はブランデーを300ml欲しかったのだが無かったので、度数の高いポート(酒精強化)ワインと

・白ワインで150ml(本来はシェリー酒にしたいのだが、この為だけに購入しても飲みきれないし)足した。

ザッと全体に染み渡るように混ぜる。

密閉をして(本来なら大きい瓶に入れるらしいが、無いので)、

封をし、

作った日付を書いて貼り、

冬場なら外に置いておいてケンネ脂を溶かすのだろうが、夏場ので絶対危険で無理だろうから、冷蔵庫の少し温度が高めの所に2週間~3週間寝かす

2週間後、もの凄い良い香りがした(カビとかが怖かったので3週間は待てなかった)。
本当は1週間に1回ブランデーとシェリー酒を大量に足してかき混ぜるらしいのだが、常備お酒を用意していないので、冷蔵庫という事で大丈夫だろ、酒精強化ワインのポ-トワインの度数が凄く高いし。

煮沸瓶詰脱気してもいい・・・寧ろ、こうやっている人の方が多いので>

布巾を敷いて水から沸騰させた中で蓋と共に2分ぐらい全体を煮沸させたセリアの瓶(←この瓶の煮沸方法が付属されていた、助かる)に詰めて(煮沸する時に噴出してしまうので、あまりギリギリまで詰め過ぎない事)、

口を拭き

蓋を軽く閉め

布巾を敷いて瓶の半分ぐらいの水の量から

沸騰させた中で沸騰してから15分前後

このぐらいか。

空気が上に向かっていくんだな・・・

15分後前後に火傷をしないように取り出して、

しっかり蓋を閉める。

殺菌・・・長期保存の時

↑を更にお湯に戻して

・ジャム類なら20分
・野菜類なら1時間
(ミンスミートはどっちだ?、ドライフルーツを使っているが肉類も入っているので野菜類っぽいが)
とのこと。

冷めたら冷蔵庫に入れて保存(悪くなっていないか時々確認をする!!)。

こういうものを、少しづつスイーツの材料として使うのか。
しかも洋酒で旨味が増して美味しいし、ドライフルーツが甘過ぎて嫌いだったが、印象が変わった。

※なるほどこういう↓文化もあるんだな。

冷蔵庫へ入れておくと、ケンネ脂の油脂分がクラリファイドバターの様に蓋をして保存効果を高める。
(構造が深い・・・)

そういう勉強にもなった。

やっぱり、実際にやってみると本で眺めるだけとはかなり感覚が違うものだな。。。

ミンスミートパイ

カンバーランド風ラム酒入りバター。

2017年08月24日 | スイーツ
カンバーランド、なんだそれ?何処なの?と先ず疑問に思うが、
カンバーランドとは、カウンティという中世のイギリスで使われていた地方の地方行政区分の1つで、調べるとカンバーランド地方は今現在、イギリス北西部にあるカンブリア地方の事(カンバーランド・ウェストモーランド・ランカシャーとヨークシャーの1部を併合)。
ピーター・ラビットの作者ビアトリクス・ポターが移り住んだ湖水地方も含まれ世界遺産としても有名。

そこの地方名をとって、「カンバーラーランド風」と称している。
カンバーランド・ソーセージが有名・・・まだ食べた事がない)

という豆知識を得た所で、早速作っていこう。

無塩のバター()を100gとりわけ、細かく分けて常温でクリーム状になるまで戻すのだが(溶かしてはいけない)、

時間が無かったので、レンジに入れ(細かくもしていない、皿の密閉もしなかった)

温めではなく解凍モードで40秒(細かくして、蓋やラップなどで密閉していれば30秒か?)

少し塊があるぐらいで下のトロリとした部分と合える。

マヨネーズぐらいになるまで練る。

ボウルに移して(↑塊の段階でボウルに移すか、レンジにかけられる耐熱ボウルや容器ならそのまま軟くすれば洗い物が2つ減る、今回は耐熱ボウルなど持っていない事に加え、敢えて、パッと身近な食器で作れるように、ワザと苦労してみたお湯をかけてから洗剤で洗えば思っているより、すぐに落ちるし・・・)

ナツメグ小さじ1/2の更に1/2欠けるぐらい。

本当は赤砂糖という製造過程が上白糖に比べより原子的な段階の砂糖を使うのだが、そんなものは身近に売っていないし(「ブラウンシュガー」を使おうか?「てんさい糖」を使おうか?迷ったが、結局身近にあるもので作れないと今後やらないだろし意味は無いなと)、普通の砂糖を100g(バターと同量なんだな・・・)。

をドバっと

ラム酒67ml~68mlぐらい

を入れて、

泡立て(泡だて器が無い場合は、1度なめらかに押し潰しながらかき混ぜ砂糖を入れてかき混ぜ、残りのラム酒とナツメグをいれてかきまぜる)。

すぐにクリーム状になる。

あまり回し過ぎると動物性生クリームからバターを作る時みたいに分離しそうだからツノが立つぐらいで良いのかな?

ボウルのフチで隙間に入ったバタークリームをトントンと落とすと良い。

ラップ等をして冷蔵庫で4時間以上固める

味は、たしかにイギリス料理に共通する味だった。そろそろイギリス料理の味覚のポイントが掴めたかな、深緑色緑色の間ぐらいが共通して感じられる味覚のポイントだと思うのだが・・・ま、商売だと、毎日同じものを作るし、又違うのかな?って気がするが。
ゆっくり気持をかけて作るとこんな感じの色のイメージなのかな?って感じがする。
(自分の味なのかもしれないが)

 あ、おいしいです、ラム酒のまあるい優しさがフワっとしている中に、やはり度数の高いスピリッツのらしくガツンとした強さも感じることが出来る、重いんだけれど重過ぎる訳でもない、ナツメグ単体だけでは苦いはずなのに、酒自体が苦いので苦さがマスキングされるのか、ナツメグの余韻だけが後に記憶に残り続けるという感じ。

 伝統的にこのカンバーランド風ラム酒入りバターかブランデー入りバタークリームを、果物系のプディングやミンスミートパイ等のドライフルーツ系お菓子に添えて出す事を定石としている。

注意
これは基本的な分量を自分流に換算して参考にしたので、ミンスミートパイなどの洋酒漬けのお菓子に添える時は

このバター・クリームの酒が強いので、添えるクリームの量を減らすか?クリームに入れる酒を減らすかしないと日本人やアジア人にはツラいかもしれない

クラッカーなどに乗せても凄く乙な味だった。

パンとかにも合うかもしれない。

少し、酒が強いかな・・・

(※いくら酒が入って殺菌されているとはいえ、5日ぐらいが限界で水分が出てカビが生えるのでタッパに入れたり、酒が入っているから凍らないかもしれないが冷凍庫とかの方が保存が効くだろう)