エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

奄美からの最終便

2013年11月04日 | ポエム
今日を以て、奄美便りは最終便である。
黄昏のサトウキビ畑と、朝日に輝く海でこの便りを終わりたい。

書きたい事柄が一杯あって、奄美を終わらせないと落ち着かないのである。
例えば、昨日は前橋に出向いた。

凄い遺跡「飛石遺跡」「王山遺跡」などにも触れたいのである。
そもそも、マンドリンを聴きに出かけたのだけれど、生憎都合が悪くなって演奏会の前に東京に帰って来たのであった。
誠に残念である。

リハーサルの写真を撮って、本番の写真もと楽団も期待していたはずなのに「残念」としか言いようが無いのであった。

と・・・このように毎日俳句を詠み、写真を載せ、記事を書く。
その楽しみは、まだまだ道半ばである。



奄美の夕日は赤い。



さとう黍畑の上で陽が沈むのである。
ざわわざわわ、とは言わない。

静かに日没を迎えるのだ。



この抱きかかえるかのような落日は、人と野生の入れ替わりを告げるのである。
アマミノクロウサギ、ハブなどの野生が目覚める。
人は静かに眠るのだ。

男と女は、睦合っても良い。

朝。
陽は海に上る。
島なのだから、それは確実だ。







「陽の上がる長き幕間や草の花」







こうして人は起きるのだ。



ホテルの部屋で眺めたのだけれど、余りに美しいので浜に降りた。



浜では、光のショーが始っていた。
写真を獲る人は、すでに部屋に戻っているのだった。

だがしかし、こうした色彩のショーは島でしか見られない。
それは悲しくも嬉しい。


       荒 野人