エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

光が丘公園の紅葉

2013年11月27日 | ポエム
光が丘公園の紅葉が見頃を迎えている。
だだっ広い公園のそこかしこに、紅葉が赤や黄に色づいているのである。



けれど、立木の向こうに見え隠れする紅葉は妖しいまでに美しい。
見たいけれど、見られない・・・。
その妖しさである。



紅葉するのがモミジであって、しないのはカエデであるという。
けれど、紅葉しなくたって紅葉や黄葉の中にあって存在感を示すのは青い葉である。







「歓声の高く響ける山紅葉」







この光が丘公園は、以前だだっ広い荒れ地だった。
終戦後、米軍に接収された土地で「グラント将軍」の邸宅跡であった。

夜は、漆黒の闇となり危険地帯でもあった。
痴漢が出没したり、若者がしてはいけない遊びの場所ともなっていた。



この場所が国に返還され、再開発の話が出た時には「原っぱを残す会」という市民運動をぼくもまた担ったものであった。
けれど、有りがちな特定の政党が関与しており、そのセクト主義が色濃くなって政党のエゴが出始めて来た時ぼくは一線を画した。

いま、この公園には多くの原っぱが残され花見の名所ともなっている。
それが救いである。



豊かな自然が残され、子どもたちの歓声が聞こえる。
子どもたちの歓声が風に乗って、耳に届くのである。

その揺らぐような声を聴きながら、ぼくは多くの俳句を詠んでいる。



       荒 野人