昨日はハレノミーノでかなりの店を廻り吞んで楽しんだ一日だったが
帰った後 床についてもなぜか熟睡できず
夢の中に出て来た言葉の断片 「流れ 絶えず 」「もとの水にあらず 」耳の底に残って夜中に目覚めたあとも消えないで それが頭に蘇ってぐるぐる廻る
何の書き出しだったろう?
起き抜けにiPadで検索して探し当てた 鴨長明の方丈記の一文
蓮胤法師 ゆく河の流れ
ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。淀みに浮ぶうたかたは、かつ消え、かつ結びて、久しくとどまりたる例(ためし)なし。世の中にある人と、栖(すみか)とまたかくのごとし。
たましきの都のうちに、棟を並べ、甍(いらか)を争へる、高き、いやしき、人の住ひは、世々を経て尽きせぬものなれど、これをまことかと尋ねれば、昔ありし家は稀(まれ)なり。或は去年(こぞ)焼けて、今年作れり。或は大家(おほいへ)亡びて小家(こいへ)となる。住む人もこれに同じ。所も変らず、人も多かれど、いにしへ見し人は、二三十人が中(うち)に、わづかにひとりふたりなり。朝(あした)に死に、夕(ゆふべ)に生るるならひ、ただ水の泡にぞ似たりける。
知らず、生れ死ぬる人、何方(いずかた)より来たりて、何方へか去る。また知らず、仮の宿り、誰(た)が為にか心を悩まし、何によりてか目を喜ばしむる。その主と栖と、無常を争ふさま、いはばあさがほの露に異ならず。或は露落ちて花残れり。残るといへども朝日に枯れぬ。或は花しぼみて露なほ消えず。消えずといへども夕を待つ事なし。
もう一度じっくり読み返してみようと思う....