時々ではあるが 作者の心持ちと言うか
大作傑作を読み終えた後は書店で新刊を物色していても
なかなか読むべきものを決めかねてしまう
久しぶりの梅雨らしい雨
農家には恵みの雨だ
昨夜倉敷のbarを何軒も漂流してかなり吞んだので
今日はゆっくり朝寝して
読みかけの海賊とよばれた男の下巻を開いた
この巻では日章丸事件について
アメリカ系の石油メジャーの卑劣さ恐ろしさと
そのメジャーに闘いを挑みつづけた男(日本人)ことが
克明に描かれていて身震いする思いで読んだ
マンモスタンカー日章丸のビデオ映像これには国岡鐵造こと出光興産社主の姿も写っていた
従兄弟が大病を患って入院して脚を切断するという
憂き目にあい俄かに読書に目覚めた というので
おいらの蔵書を何冊か進呈したのだが
そのお礼にと 読みたいとは思っていたのだが
まだ買えずにいた「永遠の0」の百田尚樹の最新作
「海賊とよばれた男」上下巻を従兄弟は退院したあと
(何か琴線に触れるものがあったのか?)
届けに来てくれた
還暦を過ぎるとある程度自分の性格を分析する事ができる
それを公けに語ると嫌らしく聴こえるのも承知している
今回よんだ本屋大賞本年度第一位の「海賊とよばれた男」
は実を言うとおいらの性格からすると読んで無いふりで
スルーしたい作品だった 頭が切れるうえに家族思い社員
思いの仕事のできる努力家などという
絵に描いたような良い人などを主人公にしてほしくなかったし
(それが実在の人物だと?)
そんな人間の成功物語りなど読みたくもなかった
おいらは他人を妬むし嫉む嫌らしい性格の上自分勝手で自堕落な人生を
これまで気が付かぬふりでのうのうと厚顔無恥で生きて来たし
こんな懺悔など断じてする気も無かった
しかし・・・口惜しいかなこの作品を読んでしまうと今回は
なぜかスルーすることができなかった
今夜NHkbsで放映された
「キャデラック・レコードアメリカを変えた人々の物語」は
深夜枠にはもったいないほど秀逸だった
舞台は1950年代のアメリカで黒人達がまだまだ差別に
身を震わせて居た頃
おいらがションベンたれの鼻垂れの頃の実話だ
そういえば70年代初めに公開された
アメリカングラフティを思い出すが
それ↑とは違って
懐かしいとも言えない曲が次々とながれる
どれを聴いても素敵だ!
こんな良い映画を
今まで知らずに観ていなかったのは不覚だ と思わせる
ビヨンセがエタジェイムスに扮して唄う曲もいいね!
(ビヨンセの方が格段に色っぽいが)
エタジェイムスは一昨年亡くなったそうだが
これからエタ曲を探して聴いてみたいと思っている
昨夜 ノーベル賞授賞式で出される
今は入手困難な
珍しい灘の銘酒「福寿」が手に入ったと誘われて
叔母の家に呑みに出かけた
福寿は評判に違わず辛口の旨き酒だったが??
呑んべい4人が集まるとあっという間に消えでしまった
それではと
5年前岡山赤坂のサッポロワイナリーに半年通って作った
マイワイン「シルバーウエディング」
づっと大事に残して居た最後の一本を
この際飲む事にした
この実はこの前倉敷のワインバーに寄った時
件のワインの話をするのと
5年も経つのなら劣化の心配が有るので
早めに飲む事を勧められていたのだ
開けてみたが劣化はみられず
以前吞んだ時よりこころもち辛口の
いいワインに変貌していて驚いた
これも瞬く間に飲み干して
「まだ隠してるだろう」ともう一本所望されたが
残念ながらもう2度と呑めない想い出の酒になってしまった