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ソロツーリストの旅ログ

あるいはライダーへのアンチテーゼ

振り返ってみるとずうっとオートバイがいちばん好きだった

冬へ走り出す

2011年12月26日 | R100RS 2本サス (1981) 銀じぃ

世に云うクリスマス寒波に見舞われて、

すっかり走る気を無くした週末の朝。

外に出てみれば、やはり寒さはそれ程でもない。

それでも、山は無理だしなー、と考えると少々気分が萎える。

しばらくストーブの前で佇んでいたけど、

「えいっ!」とばかりに覚悟を決めて装備を身にまとう。

ウォームパンツを履いてウエストを締め上げ、

インナーを付けたゴツいジャケットを羽織ると、

まるで鎧をまとった武者のような気分になる。

この恰好だと外に出ても、ちっともサブくない。

ひんやりとしたガレージから銀ジィ(’81年式R100RS)を引っ張り出して、エンジンを掛け、

少しスロットルを開けたままグリップを固定して(なんと固定するためのネジが付いてる)暖機する。

その間にまずヘルメットをかぶる。

そして、すでに冷たくなった指を強く握りしめてわずかにほぐし、グローブをはめる。

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それにしても良い天気だ。

空が芯まで抜けて、そのまま宇宙へ突き抜けているようだ!

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しっかり暖機して走り出すと、意外にも銀ジィは機嫌が良い。

先週もそうだったけど、やっぱ空冷エンジンは冬の方が調子良いのかな?

ばらついていたタペット音を、断続的に響くようになるまで回転を上げると、

老ートバイは、まるで路面を滑るように走る。

どんなに飛ばしてももうシールドに虫がぶつからない季節。

冬のライディングは、ほんとうに「嫌い」じゃない。

前にも書いたかもしれないけど、雪の中を走れたらどんなに楽しいだろう。

電気で走るオートバイより、雪道でも普通に走れるオートバイを開発して欲しいな。

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火の見櫓に青い空。

でも、空気はキーーーンと冷たくて、北風だって吹いている。

ポケットを探ったら一口サイズのチョコレートが3つ。

自販機でブラックコーヒーを買って、一個ずつ口の中で溶かす。

うんまいなー、と思わずもれた。

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今日はもうこれ以上踏み込めないね。

様子を見ながら進んでもちっとも楽しくないから、ここで引き返そう。

            〇

日曜の午後になってパラパラしていた雪は、夜になって本降りになった。

月曜の朝は銀世界。

そのまま気温が上がらずに、今日は一日サブかったよ。

クリスマスにもらったネックウォーマー。

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ありがてぃ。

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今年も1年、たくさんの方にブログを読んでいただき、本当に感謝しております。

ネット上からで恐縮ですけど、お礼を申し上げたいと思います。

「ありがとうございます」

いろいろとこの「ブログ」というものに対する思いはあるのですが、

もうしばらくは、継続することで見えてくる何かを見極めてみたいと思っています。

すなわち、来年もどうぞよろしくと云う事です。

本当はどんな方が読んでくださっているのか、すごく知りたいので、

ロールコールミーティングなんか、してみたいんですけど、

知らぬが仏と云う言葉もありますから、止めときます。

では、みなさま、良い年をお迎えください!                  EXIT@rainman

            

2011年走行距離

あお号(’01 R1150RT)   3,357km

銀ジィ(’81 R100RS)     7,579km

ゴリゴリ(’08 APE100)     435km

やべっ!ぜんぜん走ってないじゃん・・・


耐えられるけど、耐えてまで?

2011年12月19日 | R100RS 2本サス (1981) 銀じぃ

相当な熱意なのか?

なんらかの目的なのか?

それとも・・・如何ともしがたい理由?

いやいや、ただの習慣か?

走るモチベーション。

走る理由。

ましてや義務では無いし・・・

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山の木々はもうすっかり葉を落として寒々しく、

この季節にむき出しのオートバイは、なんだか居心地が悪い様子に見える。

もちろん当の本人(銀ジィね)はそんなことちっとも意に介せず、

空気で冷やすエンジンは却って快調で、

凝縮された冷たい空気を吸い込んでいっそう力強い。

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山口百恵の「湖の決心」がおっさんの頭の中でヘビーローテするような、

冬景色のダム湖は、本当に寒くて、さびしかった。

こんなに寒いのに、こんなに北風が冷たいのに、

陽の射さない山影の道路は黒々として不気味なのに

どうにもジッとしてはいられずに、

結局、なのにボクらは走るだ。

理由や、目的に収まらず、ただただ走らずにはいられないから。

それは熱意と云うより、衝動に近い。

          〇

先週お別れを云ったばかりなのに、

いつものコースで山へ上がって行った。

何だか細かい白い灰のようなものが一杯舞っているなーと思ってたら

融けかけた雪だった。

みぞれまでいかない、小さな破片だ。

千万町までは何とか平気だった。

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茅葺屋敷の軒にはこないだから柿が干してある。

もうずいぶん萎んできたね。

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冬のカサカサとした日差しがまだここは一杯だけど、

やっぱり雪の欠片がふわふわと飛んでくる。

作手の方を見遣ると上空が真っ暗だった。

ホントは今日はここで折り返すつもりだったけど、

路面がしっかりと乾いていることに気を良くして

さらに進む。

ひと山登って作手に出ると、

空気ははっきりと分かるくらい温度を下げた。

銀ジィに乗る時は冬でも薄手の皮手袋だけど、

さすがに指先が冷たくなってくる。

少し頭を下げて、風の流れをかわし、カウルの中にすっぽりと隠れて走る。

4000rpm。

タペット音が鳴りを潜め、360°クランクの断続的な排気音に包まれる。

まあ、云ってもそれほど寒くはない。

路面がシビアなコンディションにならないくらいの寒さは、

耐えられる範疇だ。

ガキの頃は初日の出を見に伊良湖岬へ行くのでさえ、

ジーパンとスニーカーだった。

(凍えて鼻水と涙が止まりませんでしたけどね)

でも、オートバイに乗りたかった。

今だってそうだ。

寒いけどこれくらいなら耐えてでもオートバイに乗りたい。

けれど耐えてまで?と思わない訳でもない。

          〇

結局、いつもどおり作手の涼風の里まで来ちまった。

ずーっと雪みたいのが舞っていて、止まると寒さが沁みてくる。

あれ不思議だよね。

何で走ってるより止まった方がサブいんだろうね?

な訳ないんだけど、絶対止まってる時の方がサブい。

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作手はすごい天気が悪かった。

遮るものも無くて、ここは風も強い。

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ヘルメットもとらずにシリンダーヘッドで指先をほぐし、

暖かいコーヒーで一息入れる。

さびーーー!

まじで、もう来週は無理だな。

 


シリンダーヘッドで暖をとる

2011年12月12日 | R100RS 2本サス (1981) 銀じぃ

ひと雨ごとに冬の色が濃くなるね。

移動性高気圧がひとつ通過する毎に冬型の気圧配置が形作られ、

シベリアからの寒気を呼び寄せる。

明け方はすっきりと晴れたけど風が出て、それによって寒気が入り込むと雲が広がる。

アメダスの情報をひろうと、稲武辺りでは夜更けに氷点下になっていた。

もう奥三河へ踏み込めるのもそろそろ「キリ」だな。

夜通し充電器に繋いでおいた銀ジィ(’81R100RS)は元気よくセルを回して、すぐに目覚めた。

冷たい空気をシリンダー一杯に吸い込んで、力強くクランクを回す。

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高度を下げた冬の太陽が、地面に長い影を落とす。

冷たい北の風が裸の枝を揺らして、その影をざわめかせる。

かじかんだ指先を熱い缶コーヒーで解くけど、冷めたコーヒーも御免なので、

先にコーヒーで体を温める。

北風の吹きつける左のシリンダーは熱が解けていた。

反対側の右のシリンダーにはまだ温もりがあった。

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あったかいね、銀ジィ。

もう冬だ。

狭い谷筋や、北側の道路は路面が黒くなって、凍結を予感させる。

日が昇ってくればまだ大丈夫だけど、そろそろ終わりかな?

今年は台風に直撃されたりして、いまだに復旧しない箇所もあるけど、

季節ごとに美しい情景を見せてくれたね。

名残惜しくいつもの散歩コースをたどった。

何度もオートバイを止めては三河の山たちに見入った。

もっとすごい景色や、すごい道路がいっぱいあるけど、

ボクはここがいちばん好きだよ。

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三河生まれ、三河育ちのおサルだからね。

今年もありがとう。

また来年もよろしく。

          〇

またこれ買っちった。

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やっぱ好きかも?抹茶入りコーヒー。

でも、すぐ消えちゃうだろうな。

          〇

家に戻って、オートバイたちの大掃除。

前から気になってた曇った銀ジィのライトのレンズを掃除する。

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なんか見たこともないようなワイヤーのギミックでリフレクターが固定されてた。

知恵の輪みたいな針金がうまい具合に固定している。

分解してレンズと反射鏡をピカピカに磨いてやる。

はいこの通り!

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古いオートバイだから、ちょっとずつでも手を掛けてやると

確実にそれに応えてくれるよ。

前傾のやや強い銀ジィのおかげで、ふやけた壮年のおっさんの筋力もちょっと甦ってきて、

400~500kmくらいなら腰も背中も疲労が残らなくなった。

背筋は間違いなく強化されたんじゃないかな。

手首と上腕の持久力もアップしている。

オートバイのライディングは脳の老化を抑えると云われているけど、

肉体的な老化にも効き目があるかもしれない。

って、充分おっさんなんだけどね。

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静寂の西ウレ峠は時雨れて

2011年12月05日 | R100RS 2本サス (1981) 銀じぃ

なんという見事な快晴なんだ!と、勇んで走り出した。

天気がいいだけで、オートバイ乗りは笑顔になる。

MAGロード(東海環状道)からは雪をかぶった御嶽山から中央アルプスまでくっきりと見渡せた。

生きててよかった、かあちゃん!

思わず拝みたくなるようなパノラマだぉ。

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三河のお山はキレイに色付いて、今年最後のパフォーマンスを見せる。

雑木の林の紅葉は心安らぎ、同時に心躍らせる。

ボクが三河生まれのおサルだからか?

おサルで結構、いや、クマか?

どんな見事な紅葉よりも、こんな雑木林の秋が好きだ。

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夜更けに強い風の音で目が覚めたけど、朝には止んでいた。

天気予報ではオホーツクで発達する低気圧が強風を呼ぶと予想している。

然も在りなん、晩秋の空は恐ろしく抜けていた。

遥か成層圏の虚空を行くジェットが一機。

それと同じ名のカラーリングの老ートバイがここに。

今日はどこまで行っちゃうのだろう?(ってアンタが運転してんじゃん)

            〇

東海北陸道を郡上八幡で下りる。

ここまで来ると、季節はすっかり冬で、紅葉は見る影もない。

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おまけに出掛けの快晴はどこかへ失せて、

上空はどんよりとした雲に覆われていた。

気温もかなり低い。

こりゃぁ、時雨れるな・・・

銀ジィ(’81R100RS)だと一桁の気温でもそれほどサブくはない。

BMWの本社があるミュンヘンはなんせ極寒の街。

手袋だって冬用なんて必要ない。

綿の下着にマイクロフリース、インナー付のジャケット。(アザラシ様の脂肪を多数皮下に蓄積)

これだけで真冬も行ける。

「せせらぎ街道」は狂乱の秋を終えて、静寂を取り戻していた。

冷たい空気を切り裂き、銀ジィは乱舞する。

坂本トンネルからパスカル清見へ続くワインディングは楽しい。

ステップを擦らないようにつま先を出して路面を探る。

銀ジィのステップは、フレームに固定されてるから

強く路面にヒットするとタイヤのグリップが抜けて怖いからだ。

道の駅「パスカル清見」にはオートバイは「ゼロ」

郡上八幡から一台もすれ違っていないし。

          〇

西ウレ峠に近づいて、時雨れる。

オーバーペースをたしなめるように氷雨が路面を濡らした。

気温は「1℃」

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さすがに指先がかじかむ。

葉をすっかり落とした木々には、誰も興味を示さない。

ただ高山へ抜ける地元のクルマが数台、猛スピードで追い越して行った。

静けさが支配する峠。

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・・・もう誰もいない。

           〇

カラマツもすでに黄金色の衣装をすっかり脱ぎ捨て、

冷たい冬の風に、細いその枝をカタカタと鳴らす。

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巣野俣のキャンプ場を過ぎると勾配もゆるくなって、

川の蛇行に沿った深いカーブが続く。

少しイン側へお尻を落として深くリーンさせると、銀ジィは思いのほか強く旋回する。

スタンドが接地して、ガァーーーーっと悲鳴を上げるけど、恐れてはいけない。

だいじょうぶ。だいじょうぶ。

まだつま先が接地してないよ。

            〇

高山の街へ出れば、その背後に屏風のように聳える北アルプスが見られると期待したけど、

同じように上空は雲に覆われて、時雨れが弱く降っていた。

のろのろの長い車列の先頭は、制限速度で流れを引っ張る郵便トラック。

国道41号線は気長に行くしかない。

でも、ボクはこういうの嫌いじゃあない。

みんながそれぞれの都合を抱えているのが世間っていうもんだろ?

制限速度で走って行くのも、世間っていうもんだ。

ようやくこうやく飛騨金山。

県道へ入って、ペースを上げる。

この県道58号線(岐阜県・関金山線)は「平成こぶし街道」

春には沿道に植えられたコブシが白い大きな花を見事に咲き揃わせる。

ひなびた山村が続くこの街道に白いコブシの花が良く似合う。

晩秋の今は、コブシもすっかり葉を落として冬支度。

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どうやら来週の週末、飛騨は雪になるらしい。

もう来年の春が待ち遠しいね。

はーるよ来い!はーやく来い!

でも、冬も嫌いじゃないけど・・・

            〇

(おまけ)

これ!飲んでみましたか?

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びみょーーーー・・・・・・

でも、もう一回買うかも。

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小春日和の週末

2011年11月28日 | R100RS 2本サス (1981) 銀じぃ

でっかい移動性高気圧にすっぽり覆われた週末。

朝晩はさすがに冷えたけど、日中は穏やかに晴れ渡り、ほんのり暖かだった。

なんとなく一週間の疲れが残って、グズグズしてたけど

文字通り陽気に誘われて、オートバイを走らせる。

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里の紅葉もすっかり色付き、

こうなるともう冬目前で、

なんだかちょっと憂鬱でさびしい気分になってくる。

実は銀ジィ(’81R100RS)を近所のテックMCに預けていた。

代表のYさんから、廃車になったR-CSが入ったんだけど・・・・・・

と連絡をもらって、電装系のチェックをしてもらっていた。

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R100CSはR100Sのマイナーチェンジバージョンのような車種で、

R100RSが81年式から大きく内容を変えたのと同じ改良がされている。

つまり、交換が出来そうな部品があったらそのCSの部品と交換しようという訳だ。

でも、結局心配していた発電機はまったく問題なくて、

こないだ新品に交換したばかりのレギュレーターを付け替えてもらったくらいで済んでしまった。

もちろんそれはそれで良かったんだけど、

Yさんが云うには、発電も充電も問題ない、らしい。

けど、よかったら部品をくれるというので、ゴッソリもらってきた。

こんだけ。

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オルタネーターのインナーローターとダイオードボードはうれしいね。

コイルとダイオードボードはこれから持って歩くよ。

それと、以前に分解清掃したとき部品を無くした右側のスイッチBOXももらった。

3mm位のスペーサーが無くなってキルスイッチがグルグル回っていたからすぐに直した。

レギュレーターを交換したら、あんまりアテにするなといつも云われる車載の電圧計も13.5Vを指す。

家でテスターを当ててみたら、13.9Vくらい出てた。

電気系統の不安と例のシミーがなくなって、いよいよ銀ジィもツーリングに使い倒せるかな。

云いだせばキリがないけど、あとブレーキキャリパーとサス、F回りに手を入れたい。

手を入れるといっても、整備するだけなんだけどね。

            〇

テックさんで銀ジィを引き取って、そのまま走りに出る。

電圧計ばかり気になって、つい目が行ってしまう。

で、ちょっとびっくりすることに気付いた。

銀ジィはライトだけでなく、ブレーキランプを点けても電圧が変動するくらいショボイんだけど、

最近はフロントブレーキのスイッチが壊れたらしくて、

ブレーキをかけてもランプが点かなかった、つまり電圧計が動かなかったのだ。

けれど今日はフロントをかけると、電圧計の針が下がっていた。

???。

思い当たることがひとつ。

実は先日Fブレーキのマスターシリンダーを交換したときに

オイルが漏れるということでリザーバータンクも交換してもらった。

リザーバータンク周りからのオイル漏れは見られなくなったのに、

急激にブレーキフルードが減っていて、

なんだろうねー?と思っていたんだけど、

ついこの間掃除をしてたら、マスターシリンダー先端のバンジョーボルトが緩んでいて

そこからフルードが漏れているのを発見した。

ありえーへん

と思いながら、バンジョーボルトを適当に締めこんだ。

銀ジィのFブレーキスイッチはなんとブレーキラインの中にある。

フルードの圧でスイッチが入る。

もしかしてスイッチを作動させる圧がかかってなかったってこと?

ありえーへん

バンジョーボルトが緩んでホースがブラブラしてましたけど、なにか?

はい、なにぶん古いオートバイですからね、振動でゆるんじゃったんでしょう?

いやいや、ありえーへんでしょ?

あんまりオートバイ屋を信用するなとは思ってますけど・・・

ええ、お互い人間ですからね、間違いや失敗はあるもんです。

けどなー

            〇

銀ジィが気分良さそうにクランクを回して走る。

雑木の林が色付いて、冬支度を急ぐ。

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去年も今頃書いたかもしれないけど、

ボクは真っ赤な紅葉より、この枯れ色強い雑木紅葉の方が好きだ。

山里で育ったせいもあるけど、

何より日本の風情に似合っているように思う。

刈入れを終えた田んぼと色付いた雑木林の取り合わせはまさに晩秋の日本だ。

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野原川に沿った国道は隠れた紅葉の名所。

小さな滝がいくつもあって、岩を打って流れる瀬がしぶきを上げる。

1眼レフをかまえたお母さんたちと競い合ってシャッターを切る。

ボクは小さなデジタルカメラ。

景色を撮るにはやっぱり三脚がいるね。

山を下りながら、国道を外れて「うつぎ坂」へまわる。

大きな二つのヘアピンに「うつぎ坂」の名前が付く。

春になるとうつぎが咲くのかな?

でも、いまはすごい大きな紅葉の木。

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小春日和でぽかぽかだったけど、午後になって気温が下がる。

秋の日はつるべ落とし。

のんびりしてたらもうこんなに日が傾いてたよ。

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木枯らしに向かって走る

2011年11月21日 | R100RS 2本サス (1981) 銀じぃ

今日はわが銀ジィ(’81R100RS)への偏愛をつづってみたい。

と云っても、実のところその「偏愛」の理由はまだよく分かっていないんだけど・・・。

適度に使い込まれて来たのだろう、外装もフレームも傷みが多い。

サスもへたってきているし、その性能も前時代的だ。

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古いオートバイを買ってきて、最新のパーツを組み込んだり、

逆にまだまだパーツが出るのをいいことに、ごっそり新品に取り換えたり、

みなさんお金持ちでほんとに羨ましいけど、

ホントのことを云うと、ボク自身はこの古ぼけた感じと性能の低さを求めている気がしている。

いつも銀ジィを診てもらっている元ディーラーのKさんは

古い輸入車を(もちろん歴代の国産車も)多く触ってきた経験を持つようだが、

彼のその経験から出た言葉を聞くうちに、ボクの旧車に対する向かい方が変化した様に思う。

例えば、これは銀ジィが発電不良ではないかと疑っていた時のことだけど、

レギュレーターを、巷で売っている高出力のモノに換えようか相談したら、

Kさんの意見は、あまり強く発電するとバッテリー液が早く減る、というものだった。

別にバッテリー液が減るなら補充すれば良いのだけれど、

高速で長距離を移動する目的を持ったRSには、

今の発電能力が見合っているということなのだろう。

RSはハイスピードツアラーなのだ。

もちろん理解しがたいような部分もある。

現行のフラットツインエンジンもそうだけど、

コンロッドの分だけ左右のシリンダーがずれている。

右のシリンダーが下がっているけど、RSはそれに合わせてステップも下がっている。

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左のステップを右に合わせればいいだけだと思うけど、

なぜシリンダーとの距離を一致させることが優先しているのか、まったく理解できない。

まあ、このステップの位置のズレは何の問題もないんだけどね。

乗っても気付かないし、大抵の人はあとからこの不思議に気付いて、ふふっとほくそ笑む程度だ。

             〇

ボクがいちばんRSを気に入っているのは、やはり「エンジン」かな。

しっかり暖まってくると、それがよく分かる。

実に機嫌良さそうに、ごろんごろんとクランクを回す。

長いプッシュロッドがロッカーアームを押し上げ、バルブを押し込む。

その一回一回のカチカチカチカチというタペット音が精密にリズムを刻む。

車体を小刻みに震わせる振動は4000rpm辺りでピタッと収まり、

絶大なジャイロモーメントに全身が支配されるのを感じる。

この回転域で巡航するのが一番楽だけど、

もちろんここからさらに開けても全く問題ない。

ただし最大トルクの出る6000rpm辺りの気迫は凄まじく、

かつてアウトバーンでポルシェ911と渡り合った片鱗を見せる。

コーナリングの感じもかなり好き。

これはRSに限ったことではないのかもしれない。

というのはこの頃のBMWのオートバイがハンドリングを評価されていないからだ。

フロント19インチ、バイアスタイヤの組み合わせのオートバイなら同じなのかも。

でも、細いバイアスタイヤのハンドリングはとても「いかしている」

性能で云えば劣っているのかもしれないけど、

これはこれで十分「あり」だ。

いま履いているメッツラーの「パーフェクト」との組み合わせが特に好きだ。

グリップが明らかに低くて、気を使う場面も確かにあるけど、

「パーフェクト」はRSを上手く手懐ける。

            〇

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最初のころ、銀ジィを新車みたいにして、乗ってみたいという考えだったけど、

最近ではヤレていくままに乗りこなしていきたいと思っている自分を発見した。

30年前のライダーがこれを乗りこなしていたように、

ボクも当たり前のようにコイツを乗りこなしてみたい。

直4のスーパースポーツにもすごく乗りたいんだけど、

それよりも、かつての栄光を引きずって生き残るRSを、僭越ながら見守って行ってやりたいと、

今はそう思っている。

若い時からもう30台くらいいろいろなオートバイに乗り継いできたけど、

こんなに引っかかるオートバイはRSだけだ。(いまのところね)

            〇

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土曜の雨が上がって、日曜は木枯らしが吹いた。

そんなに冷たくはなかったけど、紅葉した木々の枝を大きく揺さぶって

パラパラパラパラその葉を落とす。

作手の野山を木枯らしに向かって銀ジィを走らせた。

大きなカウルで銀ジィはその北風を切り裂く。

背中を丸めて銀ジィのカウルにもぐり込むと、ちっとも寒くない。

つま先はいつものようにまだ熱い。

でも、山の木々の中にはすっかり葉を振い落しているものもある。

もう冬はすぐそこまで来ているね。

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おーとばい小僧 in my soul

2011年11月07日 | R100RS 2本サス (1981) 銀じぃ

朝からいったい何度おもての様子を窺っただろうか?

雨はそれ程でもないようだけど、

路面がべちょべちょだ。

せっかく休みなのに、走れないなんて。

♪~どうーしたんだ?Hey Hey Baby!バッテリーはビンビンだぜ!

♪~こんな日曜におまえに乗れないなんてー!

10代の頃も今も変わらない「おーとばい小僧」の魂。

乗りたくって、走りたくって、仕方ない。

「仮面ライダーフォーゼ」を見終わってもまだ駄目だ、雨がパラパラしてる。

何しようかな?

「CB750」が今週は作りかけだった!

壊しちまった「リアブレーキロッド」も届いたから、

リアサスペンションを組みつける。

今までここ(ブログ)に書いたことなかったけど、

創刊から1年ちょっと経って、ずいぶん形になってきた。

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写真で遠近感出ちゃうくらいデカい!

ディアゴスティーニジャパンから出てるパートワークマガジンの「CB750」

スケールは1/4。

オリジナルは赤だけど、青のオプションパーツを購入した。

もうタンクもサイドカバーも手元にあるから、あとはシートで完成だね。

来年の2月には完結の予定。

フロントを引っ付けて、外で写真撮ってたら、路面が乾いてきたよ。

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            〇

2週間ぶりに銀ジィ(’81R100RS)に火を入れる。

チョークをフルに引いて、スロットルをちょっと開けたままセルボタンを押すと、

すぐに銀ジィは目覚めた。

スロットル固定スクリューを緩めてもアイドリングするようになったら

ゆっくりと雨上がりの道路へ走り出す。

ガサガサした回転フィールがある内はゆっくり走らせる。

今日は11月だというのに少し蒸すような陽気だ。

すぐに左右のシリンダーから熱気が上がって来て、つま先を焙る。

でも、最初の信号で止まるときはまだ、ストールさせないようにちょっと注意がいる。

スロットルにテンションをかけたまま、クラッチを握ると上手くいく。

発進はアイドリングのちょっと上で一瞬の半クラッチ、そしてスパッとつないでグイッと開ける。

お尻がピョコッとした後、それでもすぐにフロントを延ばしてグイーっと走り出す。

2週間走らせてなかったから、電圧がちょっと低い。

寒くなると、走る前の日に充電しとく方が安心かな?

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最近見つけた近所の工業団地のワインディング。

日曜は閑散としていて、安全。

ゆったりとしたアップダウンと大きくて深いコーナーが続く。

残念ながらここはまだ乾いてなくて、今日はそこそこに走った。

マンホールがきれいにコーナリングライン上に並ぶので雨の日はヤバい。

でも、楽しくて楽しくて3周も走っちゃったよ。

「おーとばい小僧」 in my Soul.

オートバイに乗り始めたころは、夏でも冬でも晴れでも雨でも乗ってた。

「上手くなりたかったら、毎日乗ることだね」とリリィが云っていたからだ。

別にリリィが好きだった訳でも、リスペクトしていた訳でもないけど、

「そりゃそうだろ」と単純に共感したからかな。

いくつになっても変わらないんだなー。

ていうか、いまさら変わらないんだよね。

            〇

そのままスーパーでお買い物。

パニアにはMy Bag。

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1000ccのドイツ製オートバイでスーパーに買い物に行くヤツは

世界広しといえども、そうはいないでしょ?

ああ、また降ってきそうだよ!

早く帰らなくっちゃ!

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濡れ落ち葉を踏んで峠を越える

2011年10月24日 | R100RS 2本サス (1981) 銀じぃ

またもや土曜日に雨。

明けて日曜も回復が遅い。

ガレージのシャッターを開けると、ポツリときた。

けれどそれも空を見上げているうちに止んでくれた。

銀ジィ(’81R100RS)を引っ張り出して、

この集中工事が終わって、暫定的に3車線になった東名高速(音羽蒲郡-豊田JCT)を走ってみた。

確かに流れは良くて、追い越し車線は空いている。

調子に乗って飛ばしていたら、「60km/h制限」の標示!

特に狭いとは感じないけど、確かに高速道路の広さは無い。

案外いけるのかな?と思ったら、トヨタJCTの手前で左車線が渋滞。

(夕方もやはり音羽蒲郡~豊田JCT間で渋滞が発生してたよ。)

            〇

東海環状道から岐阜の方を見ると、なんだか黒い雲が多い。

おー、カッパ忘れてきてるよ!

どこかで休憩の時、コーヒー淹れるセットは積んでるのに、

その時に座る折りたたみ椅子は積んでるのに、

お風呂の気分になっても良いようにお風呂セットは積んでるのに、

今にも降りそうなのにカッパを積んでないとは・・・orz

回復に向かっていると信じて進むボク。

でも、こういう時に雨に遭遇する確率が非常に高いと、ボクは経験上知っている。

誰でもないボクのことだからね。

まあ、今のところとりあえず路面は乾いているし、頭上の空は明るい。

中央道へ進んで、中津川で下り、南木曽(なぎそ)へ向かう。

行く手を遮るように聳え立つ「南木曽岳」も雲に隠れて半分くらいしか見えない。

妻籠方面へ折れて、国道256号線、清内路へ登る。

大きなカーブを次々にクリアしていくと、高度がどんどん上がる。

途中から路面がウエットになった。

県道8号線(長野県・飯田南木曽線)大平街道を往く。

先週の野麦峠でもお世話になった(?)濡れ落ち葉、

8号線に入った途端に今週もお世話になるとは・・・

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止めとこうかとも思ったけど、いきなり紅葉を期待させる森の中。

けれど、飯田へ抜けるにはこの濡れ落ち葉を1時間以上楽しむことになる。

まあいいや、と試しにリアブレーキをロックさせてみたら、案外グリップしてる。

路面が心配な時は、ワザとロックさせてみるとすべり具合をちょっと掴めるよ。

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清内路側からアプローチするとぐんぐんクネクネ高度を上げる。

尾根筋・谷筋の折り返しが広葉樹の落ち葉が多くてグチャグチャ。

中間は杉の細かい葉っぱが主でそれ程でもない。

ちょっと走ると慣れてきて、思わずズルッとくる。

でも、そのズルッと来るのも3回ぐらいで慣れてきて、

瞬時に外足に体重を移す自分に「やるーっ!」と萌える。

            〇

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大平峠。

ここから「兀岳」という山への登山口がある。

「ぱいだけ?」

家に帰って調べてみたら、「はげだけ」と読むらしい。漢字は難しいね。

ここは標高1358m。カラマツもすっかり色付き、紅葉も盛りだ。

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大平(おおだいら)の宿場に到着。

微かに雨が降っていて、じっとしているとじんわり濡れる。

フロントタイヤが巻き上げたカラマツの落ち葉がびっしり。

まわりのクルマのフェンダーも落ち葉のひげが出来てたよ。

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            〇

さらに進んで飯田峠へ向かう。

こちらも濡れ落ち葉の舗装(?)がかなりハード。

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そろそろちょっと肩が凝ってきたなと思いはじめたころ、

標識を見逃すとそれと気付かない「飯田峠」に達した。

ここからは伊那谷に向かって街道は下り勾配が強くなる。

峠の東側は落ち葉が少なくて、ペースが上がった。

けれど、こちらも尾根や谷の折り返し部分にはやはり広葉樹が多くて、

深く曲がっているコーナーほど落ち葉が多い。

タイトな部分もあるので、ブラインドではややハードにブレーキングする場面もあり注意かな。

銀ジィのブレンボは強く握るとほんとに強く効くけど、

ウエット時にデリケートな反応を期待できない、と感じるのはボクだけの印象か?

舐めるようにレバーを握りこむけど、思ったようにサーボが効かない。

ああ、雨の日にサーボが効きにくいのか?

というか、弱い入力を繰り返してると、摩擦力を感じなくなってくる。

マスターシリンダー径が16mmもあるせいか、レバーの引きが重くてもっさりしている。

タッチはお世辞にも良いとは云えない。

あお号(R1150RT)のブレーキと比べる方がいけないけど、

条件が悪くなるほど、操るのに馴れと技術が必要だ。

だから、老ートバイはやめられないんだけど、リスクは確実に多いね。

でも、狭くて人通りの多い通りでは意外に事故が少なくて、

交通量も少なく、見通しの良い信号交差点の方が事故が多いように、

ヒトは危険を感じると、注意深く慎重になるものなんだろう。

濡れ落ち葉の下り坂、タッチも実際の効きも悪いブレーキのオートバイ、と入力されれば、

このアホな脳みそでも「慎重に行け」と命令するんだろうね。

            〇

もう少しで飯田へ出られるというところで、雨脚が強まった。

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木陰に身をひそめて雨宿り。

カッパ忘れてきた雨男。

グローブを濡らしたくなかったから、外してパニアに仕舞って

弱まった雨の中へ再び走り出す。

短かったけど雨足は相当強かったようで、道路は水浸し。

フェンダーや足回りにこびりついた落ち葉を洗い落とすようにして走った。

飯田の街へ出ると晴れた。

いま下ってきた大平峠の方を見やると、そちらもすっきりと晴れて青空が広がる。

いや、雨に煙る晩秋の山の方が良かったよ、絶対に。

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(月曜は サロンパスクサい このおっさん)


山の中をぐるぐる

2011年10月03日 | R100RS 2本サス (1981) 銀じぃ

なんだか急にビュービューと北風が吹いて

季節が急ぎ足で巡って行こうとしているのかな?

もう、外でのんびりオートバイのメンテとか出来ないね。

じっとしてるとサブいし、日暮れもアッちゅう間だもんね。

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まだそこら中で過日の台風による被害が復旧していない。

ボクのいつものアプローチルートである県道37号線(愛知県・岡崎清岳線)(きよおかって読むよ)も

土砂崩れ・倒木の被害の復旧中で

樫山から山の中へ迂回させられたよ。

でも、その迂回ルートが思いの外よいルートで楽しかったりする。

ホタルで有名な「鳥川(とっかわ)」を通っていく。

おサルの親子が橋をわたって山へ帰って行くような、のどかな集落。

そこから地図に番号の書いてない道路で峠を越えて宮崎に出た。

遠回りだけど、悪くない。

            〇

宮崎から先も、その前の台風の被害で通行止め。

おかげでお気に入りの県道334号線(愛知県・千万町豊川線)は

作手へ行くオートバイが増えたね。

遅いクルマについて走ってたら、後ろから来たダエグが躊躇なく抜かしていった。

その皮ツナギにそそられて、ボクも次の直線でクルマをパスしてついていく。

前半の中速コーナーの区間で差が案外詰まるので、

峠の入り口で追いつける、とペースを上げた。

リアのプリロードを「中」にしてるので、攻めるとサイドスタンドがシャレにならんくらい擦りまくる。

はたして峠の入り口でダエグの尻についた。

この峠のポイントはボク的に2か所。

入口の回りこんだコーナーから続く2つのコーナーと、

トリッキーなブラインドのS字コーナーのあとのキツイ登りのヘアピン。

入口のコーナー区間は最初の深いコーナーが実はそれ程でもなく、

その後の左が「くの字」に折れる浅いターン。

つまり侵入で速度を殺して、旋回脱出とその後の左を開け開けで行く。

ダエグ君はセンターに身体を残して腰を落とす、今どきのフォーム。

でも、アクションが大きい分初期旋回の効率がちょっと悪そう。

ただし深いリーンに持ち込んでからはラジアルのワイドタイヤのグリップを存分に活かせる。

おーーーーー1200cc水冷DOHC16バルブ直4!

速えぇぇぇーーーーーーーーーーーーーーーーー!

ワイドオープンで銀ジィなんてノッキングしてる。

ボアが94mmもあるからね。

94mmって一升瓶の底ぐらいの大きさだよ(マジで)

あっという間にダエグに置いて行かれる。

折れそうになる心を必死で支えて、次のポイントへ。

ここはブラインドの深そうな左コーナーが、実は曲がったすぐ先で終わっていて、

5mくらい先に右の直角ターンが続いている。

ダエグ君がパニックブレーキをかけてる間に背後に忍び寄るのだ!

が、ダエグ君、逆リーンしてブレーキングしてる!

あんた、ここ、走り慣れてるね・・・・・・

こうしてカワサキZRX1200ダエグは視界から消えて行ったのだった(無念)

って、12%の昇りが続くこの峠で、パワーの差がありすぎだよ(負惜しみ)

            〇

大好きな千万町(ぜまんじょう)の集落でたそがれる。

田んぼはすでに稲刈りも終わっていた。

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畦には曼珠沙華が並んで咲いている。

川の縁に白い曼珠沙華があった。

白もキレイだね。

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         〇

まだまだ通行止めが多いので走りにくい。

国道151号線の太和金トンネルは深刻な崩落のようで修復は困難だそうだ。

すでに新トンネルの計画があるそうなので、トンネルが出来るまでダメなのかな?

国道301号線の本宮山あたりも崩落で未だ通行止めだ。

ボクの大好きな手の入っていない県道は、意外に被害がない。

多分、山を削らずに等高線に沿うようにルーティングしてるから無理がないのかも。

日曜に行ったのは本格派の400番台2本。

県道427号線(愛知県・坂宇場津具設楽線)と県道431号線(愛知県・八橋中設楽線)。

路面はどこも乾いていたけど、あれは雨の日やその直後はやめた方が良いよ。

ほぼ全線通して杉の植林帯の中を行く。

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枯れた枝がずーっと散乱している。

車の轍が出来るほどの散らかり様だ。

ラインを外すとドライでも時折スリップする。

濡れていたらとても楽しめないと思う。

でも、この日は晴れていたのでとても気持ちよかったね。

幹の高さが20mはありそうな杉の木々の中を、ゆっくりと狭い県道をたどる。

山の中で唐突に出現する分岐点。

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このあたりはとても山深い。

分岐を曲がると道は下りになる。

程なく道の脇を渓流が沿う。

振草渓谷という小さな谷。

こちら側は天竜川の水系だ。

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            〇

実はこのあと国道151号線に出たんだけど、そこでUターンして県道を戻った。

というのは途中にあるはずの「長江」の棚田が見たかったのに、

見つけられずに来てしまったからだ。

今度は慎重に時折立っている看板に目を凝らして走る。

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「永江城址」と云う看板にピンときて町道へ入ると、すぐそこだった。

前に行ったこの近くの四谷の棚田に比べるとすごく幾何学的な造形の棚田だった。

城跡のようにきれいに石組みがされて荘厳だ。

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ここもすでに稲刈りが終わって、集落はひっそりとしていた。

山深い、静かな良いところだ。

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集落の一番上に大きな杉の木が植わった木造のお宅があった。

もう住んでいらっしゃらないのかと思ったら、

南側の軒にキレイに花を付けたベゴニアの釣り鉢がたくさんぶら下がっていた。

2階から、棚田の集落全景とその向こうの遠くの山々まで見渡せそうでとてもうらやましい立地。

こんなとこでのんびり過ごしたいなと、浅はかに考える。

そうだね、きっとここで暮らすのは大変な苦労があるだろう。

でも、きっとそれを忘れさせるような何かがあるようにも思えたよ、なんとなくだけどね。


行き止まりのまわり道、そして日が暮れる

2011年09月26日 | R100RS 2本サス (1981) 銀じぃ

台風一過、秋の気配も濃くなったね。

この週末はすっきり晴れて、空気もキーンと冴えわたった。

どこへ行こうか、あれこれ考えるけど一向に決まらない。

贅沢な悩みだね。

決まらないまま、銀ジィ(’81R100RS)を引っ張り出して、

コーヒーセットや温泉セットをパニアに装備していく。

とりあえず、岡崎ICから高速の人に。

連休中日の高速は思いのほか空いていた。

東名最大の渋滞区間となった音羽蒲郡・豊田JCT間も

今度の集中工事が終わる10月21日から3車線化されるけど、でも、たぶん効果はないでしょう。

そんな身も蓋もない情報はさておき、

走りながら、どこら辺へ行こうか考える。

空気が澄んでいて、遠くの山が良く見えるから高い山にしようか、と漠然と思いつく。

高い山?

御嶽でしょ。

ということで、何となく御嶽を目指して、気持ちが落ち着く。

            〇

中津川で高速を下りて、国道19号線を辿る。

1車線で、追い越し禁止が続いて、トラックも多いけど、

なんだかボクはこの19号が好きだな。

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恵那山がくっきり見える。

立体的なこの中津川の景色がとても気に入っている。

いつも気になる「乙姫」と云う交差点をまがって、その先にあるすごい橋へ向かう。

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すごい高さ。

川の中に見える大きな岩がどうやら乙姫岩というらしい。

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この先にある寝覚ノ床に浦島太郎の伝説があることは知っていたけど、

ここがその浦島太郎さんが来た竜宮城らしいよ。

釣りをしていた太郎さんが鉄砲水に流されて、たどり着いたのがこの竜宮峡。

ここで乙姫様に介抱された縁で恋仲となりしばし滞在したのだとか。

ボクたちが良く知る海洋版の浦島太郎でなく河川版だね。

亀は出てこないのか?

太郎さんが掴まっていたのは亀でなく、大きな岩らしいよ。

            〇

そのまま、木曽川対岸の県道を走って、

坂下で19号へ戻る。

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大きな石の阿弥陀様。

木曽の街道は歴史があるね。

寝覚ノ床で一服。

ここからだと赤沢の自然休養林が近い。

トロッコ列車にも乗れる森林公園だ。

前から行ってみたかったので、急遽進路変更。

けど、上松の街から県道へ入った途端に「災害復旧のため通行止め」とでた。

先日の台風は岐阜に大量の雨を降らせたからね。

行けるとこまで行ってみようと、県道473号線(岐阜県・上松御岳線)へ入る。

赤沢の自然休養林は「森林浴」発祥の地らしい。

県道から折れてすぐに行き止まり。

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そこにあった広場で昼飯。

森の反対側は中央アルプス。木曽駒が衝立のように聳えていた。

            〇

腹が膨れると、なんだか先へ進む気力が萎えてきて、

あのまったりとした19号の流れにもう少し身を任せたくなる。

というわけで、行き止まりでどこへもたどり着いてないのに、

19号を戻るおっさんと銀ジィなのであった。

けれどさすがに天気が良すぎる。

このまま帰るのもなんだかもったいないので、

中津川市街から国道363号線へ入って、わざとクネクネしてみた。

地図で見るよりは単調で、案外あっさりと峠へ出た。

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峠からはまどかな山容の恵那山が見えた。

反対側には思わせぶりに「根の上高原」こっちと書かれた看板が、

行くあて知れずのおっさんを誘惑する。

ちょっと走ると、なんだかさっきの国道なんかよりずーっと立派な県道に出た。

県道413号線(岐阜県・東野中津川線)。

気持ちいいワインディングの先に山上の池へ出た。

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全然知らなかったけど、結構ちゃんと整備されている様子。

大きな芝生の広場でぼんやり空を眺めて過ごす。

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ちょっと紅葉してる!

もうすっかり秋だね。

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あんまり気持ちいいからのんびりしてたら遅くなってしまったよ。

山を下りて岩村から国道257号線で稲武へ向かう。

4時を過ぎるとクルマも減ってずいぶん流れがいい。

というかガンガン追い越しかけてるのはボクか?

川向のワインディングは山から水が出てウエット。

スロットルワークに気を付けながら下る。

田峯からいつもの県道へ入って、菅沼の涼風の里で休憩。

もう時間が遅いからお店は閉まってた。

秋の夕日は山際にすでに落ちて、風がさらに冷える。

さあ、もうひとっ走り!

とはいかなかった・・・・・・

なんと台風の影響で県道37号線(愛知県・岡崎清岳線)の宮崎から先が通行止め。

なんでも木が倒れて道を塞いでいるらしい。(早く切れ!)

おかげで山の中を迂回させられる。

それなら千万町で分岐するところに表示すべきでしょ?

知ってたらワザワザこっち来ないって!

全体的に山の中の行き止まりって唐突だよね。

おまけにその迂回路が「エーッ!」って云って「ハーッ?」な感じが多いよ。

結局、峠を越えて音羽で国道1号線へ出た。

千万町で333号線行ってたら、とっくに家に着いてるぜ!って誰に云えばいいの?

あー疲れた。