(2/23加筆修正しました)
この週末、東京へ出張だった(仕事でね)。
交通費が会社から出ることを良いことに、自腹でお金を足して
「テツ」としては1度は乗っておきたい「のぞみ」N700系に乗って行った。
名古屋を出て、笠寺辺りのカーブをやり過ごすと
N700はさらに最高速目指してみるみる加速していく。
ノッチを上げるのが体感できるほどの鋭い加速だ。
加速しながら大府のカーブを車体をリーンさせてクリア。
下りの列車と離合するのに3秒とかからない!
乗り味としては700系とさほどかわらず、とても静かで振動や揺れもほとんどない。
ガキの頃乗って感じた新幹線の「すごさ」は、まだまだその凄みを増しているようだ。
きょうもきれいに富士さんが見えた。
〇
N700すごいって話じゃないんだよ。
実は帰りに乗った「ひかり」に新たな感想を持った、これが今日の本題。
技術の進歩で機械の魅力は語れないんだって実感してしまった。
BMWのOHVフラットツインに感じるもの。
そういうものが、新幹線と云う最先端技術にもあると気付いた。
その「ひかり」は300系と云われる初代のぞみ用車両だった。
はじめて270km/hで営業運転した車両だ。
10年くらい前に初めて乗ったとき、そのすさましい「疾走感」に感動したけど
反面、車内がうるさく、揺れを伴うひどい振動に、ぎりぎりなものを感じた。
(2004年から可能な編成に対して乗り心地の改善のための改造が行われてます)
700系が投入された時、洗練された乗り心地にあらためてガテンがいき
300系は大いなる試作車だったなと、結論付けていた。
が。
結論から云うと、300系大ファンになってしまった。(右のヤツね)
確かにN700系は加速力も快適性も経済性もすべてが300系を凌駕している。
でも、300系の「疾走感」は本当にたまらない。愛しいほどひたむきに走る。
N700は半径2500mのカーブを最高速度でクリアする。
300系は減速の度に車両同士が押し合って、ドスンと派手に震動をだす。
けれどその高速性能で、航空機をライバルと名指しして、博多まで5時間で到達した。
けたたましくモーターを唸らせ、車輪を軋ませる。
270km/hでの営業運転に「挑んだ」300系新幹線。
N700には感じられない何か「魂」を感じさせる走りだった。
〇
80年代・90年代のオートバイに感じるものは単なるノスタルジーではなく
愛すべき機械としての「魂」ではないだろうか。
技術<情熱の機械には何か感じるものがあるのだろう。
300系新幹線の疾走感は本当に愛しい。
帰りの300系ひかりから見えた富士さんはとてもきれいだった。