ソロツーリストの旅ログ

あるいはライダーへのアンチテーゼ

振り返ってみるとオートバイがいちばん好きだった

分け入っても分け入っても、くねくねの道

2010年03月15日 | R1150RT (2001) あお号

眼前に屏風のように立ち塞がる山塊を間近にして

焼津ICで高速を降りると、「割引1000円」と表示された。

そのせいだろうな、高速から見えた国1のバイパスは全然空いてるのに

高速だけは渋滞情報が出るほどの混雑ぶりだ。

週末早朝の焼津市街は閑散としているけど、

つながりの悪い信号に阻まれ、ちっとも進まない。

まぁまぁ、いーじゃないの。

天気は良いし、体調も良いし、エンジンも絶好調だし。

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かつての国道150号線は大崩海岸の断崖上を行くスリリングなルートだったけど

新日本坂トンネルが出来てからはこちらは県道に格下げされ

今ではあまり交通量もない。

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有名な海上橋。

崩落により破壊された洞門がいまでも遺産のように放置されている。

不運な若者が亡くなった事故からちょうど1年でこの橋は完成した。

もう40年も前の話だね・・・

        〇

安部川を渡らずにそのまま川沿いを北上し

新東名の藁科川橋梁まで行き、その真下で川を渡り、対岸の国道362号線に入る。

給油するタイミングを逃していて、すでにゲージが見えない。

警告灯はまだ点灯していないレベルだけど

この先ハードな山登りのワインディングが待っている。

大井川の上流、千頭の街まで出れば間違いなく給油できるが

途中にスタンドがあるとは思えない。

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藁科川を離れて、いよいよ勾配がきつくなる。

「15%」の数字がついた「急勾配あり」の標識が出る。

けれどその勾配のきつさよりも、

登っても登ってもまだまだ登る、このルートの厳しさに萌える(燃える、でしょ?)

分け入っても分け入っても青い山、とは山頭火の歌だけど

分け入っても分け入っても、くねくねの山道、だよ。

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漸く峠らしき場所(恋人峠って、こんなとこ彼女連れて来ないって)に出たけど

実はまだこの先も登ってる。

峠を越えて川根側に出ると一変してこちら側は整備が進んでいる。

見通しがきく場所では南アルプスの峰々も見渡せたけど、霞んでるのね。

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        〇

何とかガソリンももってくれて、無事に千頭の街に出た。

別に用も無いのに大井川鉄道のヤードを見に寄る。

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土曜だと云うのにひと気がない。

片隅に放置されていたキューロク(9600型蒸気機関車)が哀れだった。

それにしてもこの鉄道会社、洗車設備がないのか?

かつての近鉄特急も汚れてヨレヨレになってる。洗ってやりたい!

        〇

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下泉で橋を渡らず、国道を進み

山の中で天竜方面へと分岐する。

弱い雨が降り出していて、路面が濡れる。

林道様の狭くて暗い、くねくね道が続き、気が抜けない。

気が抜けないんだけど、楽しくて楽しくて仕様がない。

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しかし、こうして走り抜いてみると362号という国道はなんだね、

最高のツーリングルートだね。

高速1000円なんて走ってないで、みなさんもぜひどうぞ。

何にもなくて、クネクネ道だけが待ってます。

        〇

春野へ下りると大きな町があって

道路もきちんと整備されている。

秋葉山の麓の町でそれに因んだこんなでっかい天狗の面がある。

天狗どんは橋の欄干にも隠れてるよ。

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県道を使って、森から袋井に抜けるルートはお勧めだけど

今日はこのまま天竜まで出てしまう。

        〇

天竜からは国道1号線を目指して、左岸の堤防道路をいく。

天気はだんだん怪しくなってきたけど、

久しぶりのワインディング三昧で、あお号(R1150RT)も

ほとんど休憩もせずに6時間以上そいつを走らせてるボクも

終始笑いが止まらない。

なんでこんなに楽しいんだろう。

不思議だね。

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