ソロツーリストの旅ログ

あるいはライダーへのアンチテーゼ

振り返ってみるとオートバイがいちばん好きだった

何も無いと見るか、豊かであると見るか(愛知県道435号線その1)

2012年07月03日 | R100RS 2本サス (1981) 銀じぃ

もう何年も前からそこを通り過ぎてきたはずなのに

県道への分岐があるなんて、ちっとも気付かなかった。

しかもそれが県道435号線(愛知県・作手保永海老線)の南の入口だったなんて。

地図を見てだいたいの見当をつけて向かったが、

あっさりと見落とし行き過ぎ、道を失した。

国道を本宮山スカイラインの南の入口付近まで進んで引き返した。

苦笑いしながら、分岐を分け入る。

それほど距離のある県道ではないけど、435号線には珠玉の趣がある。

小さな集落の中を心細い道筋が伸びている。

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さらに上るわけでも下るわけでもなく、道は巴川に沿って深い森の中を進む。

巴川は西三河の矢作水系と東三河の豊川水系両方につながる複雑な流れだ。

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時折、森が開けて集落が現れる。

集落にはやはり田畑が拓かれ、人が暮らす。

赤茶色の陶器瓦が特徴的な家が多い。

日曜の早朝、それほど大きくない銀じぃの排気音だけど、

それでも少し気が引けるような静けさが山村を支配する。

地盤が固いためだろうか、川は山奥であるにもかかわらず、あまり深い谷を作らない。

むしろ少ない高低差を求めて、もがくように蛇行を繰り返しているように見える。

流れも緩くはないが、烈しく岩を噛むことも無く、行方の定まらない不思議さがある。

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            〇

リアサスのダンパーのシールが抜けて、

ショックまるごとリプレイスした。

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外した純正とリプレイス品を並べてみたら

リプレイス品の方がちょっと短かったので、

また足つきが良くなるな、と思ってたら、

取り替えてすぐ跨ってみてビックリ!

全然足が届かない。

雑誌なんかで、RSはシート高が高くて足つきに難がある、と書かれているけど、

いままでちっとも感じたことなくて、

やっぱ現代っ子(?)のオレさまの足の長さは西洋人並みなんだ、と思ってた。

つまり、世間知らずのアホだったということだ。

30年たったバネは当然ヘタリまくってたって訳だ。

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この「ikon」というブランドのショックは、

赤いボディの「KONI」のライセンスを買い取ったオーストラリアのメーカー製。

動きも悪くないし、外観も純正に近くて、リプレイスには最適だと思う。

性能も良すぎないところが、RSのバランスにマッチしてくれると考えている。

ただ、他のブログでは耐久性に関して酷評されているので、

どれ程持つかが正直ちょっと心配かな。

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           〇

県道436号線との重複区間を過ぎると、

島田川の最上流の集落を最後に急激に高度を上げ、峠を越える。

峠の向こうにはまた別の集落。

斜面に貼りつく集落の中の細い道筋をたどって、慎重に谷へ下りていく。

やがて、豊川のたおやかな川筋にあたって、県道は国道257号線に合流する。

県道は南に下がった北貝津から東へ山を越えて、海老の街へ続く。

「貝津」という字名が多く見られるけど、何を意味しているのだろう。

「津」とは船着き場を意味することが多いが、

川津がなまったか?萱津か?

いずれにしろこの辺りは歴史的にも古くから人の気配が濃いところだ。

国道の合流点で、標識に従って一旦停止の後、

銀ジィの鼻ズラを南へ向けた。