ソロツーリストの旅ログ

あるいはライダーへのアンチテーゼ

振り返ってみるとオートバイがいちばん好きだった

おすすめルート その6(三重県国道260号線)

2006年10月12日 | 日記・エッセイ・コラム

いまは山中、いまは浜、いまは、鉄橋渡るぞ、



と思う間もなくトンネルの闇を通って、広野原。

という誰でも知ってる唱歌こそ、日本の景観を見事に表現してる気がする。



熊野灘に沿って、志摩半島の付け根から先端へ続く「国道260号線」にはまさにこの日本の原風景がある。



走って気持ちの良いルートと云っても、良く整備され、ある程度のスピードで走り抜けられる道だとは、それは限らない。



いつも渋滞してたり、繋がりの悪い信号ばっかだと勿論イヤになるけど、狭くても、クネクネでも、とても気分の良いルートというのはある。



この国道260号線には、そういう、心満たされ潤う、「駆け抜けるよろこび」があった。



紀伊半島には高野山、吉野山、熊野など霊場が多いが、それはこの地がある種スピリチュアルな雰囲気を発しているのが要因なのか。それとも、地形の険しさがこの土地にその霊的な空気を感じさせるのか。いずれにしろ紀伊半島の山々は幾重にも重なって険しさが際立つ。



内陸の険しさはそのまま沿岸部まで続き、地図で見ると国道260号線は熊野灘に沿う海に近いルートに思えるが、実際に走ってみると、その変化に富んだロケーションに驚き、その後、すぐに自然な笑みがこぼれる感動のルートだ。



道の駅「紀伊長島マンボウ」の前の交差点から国道260号線に入ると、いきなり長いトンネル。



そのあとクネクネと高度を上げるが、磯の香が鼻をくすぐり、その木々の向こうにすぐ海があると教えてくれる。



でも海は見えない。



いくつかトンネルを抜けていくと、不意に美しい入り江に出る。



これの繰り返し。険しい山を登り、トンネルを抜け、やがてまたクネクネと降りて、美しい入り江に出る。



でもこれがぜんぜん飽きない。



入り江は大抵港になっていて、集落がある。背後に迫る山と入り江の間に肩を寄せ合って家々が建つ。



南島のある集落では、道があまりに狭くクルマ同士の離合が困難なため、部落全体が信号で規制されていた。待ち時間は200秒。信号の横には残り時間がカウントダウンされる標示板がある。



エンジンを止めて、ゆっくり待つ。



これといったものは何もない。何もないけど、ボクたちが忘れてしまったものがここにはある。



山、河、海、空。いくつものトンネルと、いくつもの鉄橋。



国道260号線はこの先、英虞湾の入り口で海に分断され大王崎に続くが、渡船はあってもオートバイは乗れない。



浜島方面へは行かず、南勢町(いまは南伊勢町)から県道16号線で磯辺へ出るのもあり。



やっぱり夏が良いけど、秋の海も静かで良いのかも・・・




オイル交換

2006年10月08日 | R100RS モノサス (1992) くろ号

R100RS(クロ号)のオイル交換。

いつものテックモーターサイクルでやってもらった。

ボクは自慢じゃないけどメンテはプロにやってもらう主義。できるだけプロにいじってもらって好調を維持していきたいから。

オイルはYACCOのYC454 15W-50 100%化学合成油。

空冷エンジンには部分合成油が良いといわれるが、このオイルまったく問題ない。

エンジンが良いのか、オイルが良いのか、減りも少ない。今回4,000キロ走ったが、途中で500cc位しか補充してない。

500ccしか、って補充なんか普通しないぜって思ったあなた、そのとおり。

ご存知の通りですがボクサーエンジンはオイルを食っちまうんです。現行の4バルブボクサーも同じです。取説にも「1,000キロで1リットル」は正常の範囲と、異常なことが書かれています。

実際、他のオートバイで、オイルのレベルに気をつけてはいても、補給することって滅多にないと思う。

だいたいこのボクサーエンジン、かわっている。

継目という継目からオイルがにじむ。

国産エンジンなら重大な故障の前兆ということもあるだろうけど、こいつの場合、故障って訳じゃあない。

最初はどんなもんだろうと思ってたけど、ずっと見てると、こんなもんかなと思えてくる。

一生懸命なのに、このどっかユルい感じに、育ちの良さを感じない?

感じないか・・・


天気予報は雨

2006年10月05日 | 日記・エッセイ・コラム

一昨日くらいから今日は「雨」と、かなりの自信で予報されていた。

でも、朝おきてみたらどうだ。たしかに雲行きあやしいが、降ってない。 しかも路面はドライだ。 なのに予報は変わってない。午後は本降りとまで念を押す。

仕方なく、クロ号引っ張りだしてホイールの掃除した。

そいでオイルチェック。ちょっと少ない。それよりオイル汚い。もう4000キロだから交換しなきゃだな。 リアのショックのプリロードをも少しかけてみようと思うだけで、いじってなかったな。ついでにやっておこう。

たまには、こんな休日もよかったりするからわからないね。


おすすめルート その5(岐阜県せせらぎ街道)

2006年10月03日 | 日記・エッセイ・コラム

近頃の財政再建云々の一環で、高速道路網の整備計画が見直されたのはご存知のとおり。



でも、今現在すでに高速道路は日本国中隈なく整備されている。



便利になることは良いことだから、それに対する不満はない。



けど実際に走ってみて、あの僻地に多い「対面通行」の自動車道はいかがなものか?右も左も逃げ場がなくて、重大事故が後を絶たない。



道路は地形の凸凹などお構いなしに、山でも谷でも、一気に突っ切って伸びる。



高速道路、嫌いじゃないけど、おもしろくはないとボクは思う。



でも、良い副産物はある。



山奥まで高速が伸びたおかげで、観光バスやトラック、行楽のファミリーカーがおおかたそっちへ流れていく。そのため、今までの幹線道の混雑が解消された。



この効果は絶大。



もともと幹線道としてかなりのお金をかけているので整備状況は万全。総じてロケーションの良いところを走っているルートが多い。オートバイで走るにはうってつけという訳。



たとえば飛騨辺りはこの効果がよく実感できる。



飛騨川に沿って気持ち良いワインディングがつづく国道41号線は、かつては高山方面へのメインにしてオンリーなルートだった。行楽シーズンと云わず常に車の列が続く、気の重い街道だった。



しかし、東海北陸自動車道が郡上八幡、さらに清見へと伸延されると高山方面へ行く車は多くがそちらを利用するようになり、国道41号線はかなり空いてしまった。



逆に、東海北陸道が郡上八幡まで伸びたころは、あの快走路「せせらぎ街道」が高山への抜け道となり、ひどい状況となったが、それも束の間。高速はどんどん伸延され、「せせらぎ街道」はもとの静けさを取り戻した。



高速道路は、都市部の煩雑さや混雑をパスするのに便利だけど、郊外に出たら絶対に「下」がおすすめ。



「せせらぎ街道」はこれからがベストシーズン。紅葉は10月下旬くらい。朝晩は相当冷える(10℃以下になるよ)から、装備は冬用を持っていった方が良いです。



それにしても「せせらぎ街道」の写真一枚もないな。いつもビュイーンって走っちゃうからナー。気持ちイーヨー。