きょう23日、金沢市文化ホールで国連大学サステイナビリティ高等研究所OUIKが主催するシンポジム「地域の未来をSDGsでカタチにしよう~Localizing SDGs~」が開催された。SDGsは「国連の持続可能な開発目標」なのだが、ゴールは17もあり、これを地域でどう合意を形成して政策として落とし込んでいけばよいのか。人類の難しい課題ではある。
シンポジウムでは、内閣府の「SDGs未来都市」に選定された自治体が参加してセッション1「地域でのSDGs推進における自治体の役割とは」=写真=、SDGsと地域課題に取り組む会社や団体、大学関係者らが意見を交わすセッション2「SDGsパートナーシップのデザインとは」の 2部構成でパネル討論があった。その中でキーワードがいくつか出た。その一つが「シビックテック」。Civic(市民)とTech(技術)を合わせた造語で、テクノロジーを活用して社会への市民参加を促し、市民自らが地域課題を解決しようとする取り組み。市民参加型で課題の解決法を考え、それをICTで実現する。2014年2月に一般社団法人化して金沢を中心にITエンジニア、デザイナー、プランナーら100人が参画している。
「グリーンインフラ」はグリーンインフラストラクチャ―(Green Infrastructure)のこと。自然の多様な機能や仕組み活用した社会資本整備や防災、国土管理の概念を指す。昨年、石川県内の4大学の研究者らで「北陸グリーンインフラ研究会」が結成された。モットーは「自然を賢く使う 自然と賢く付き合う」だ。防災と減災、生態系の保全をテーマに、たとえば道路やビル屋上の緑化、遊水機能を備えた公園、河川の多目的利用などの社会インフラの整備を進めることで、従来のインフラの補足手段や代替手段として用いることができる。自然が持つ多様な機能を活用するのは人類の課題でもある。
閉会のあいさつでOUIKの渡辺綱男所長は「SGDsの5P」と「SDGsのあいうえお」を紹介した。「SGDsの5P」はSDGsを理解する上で世界の共通語でもある。人間(People)、地球(Planet)、繁栄(Prosperity)、平和(Peace)、パートナーシップ( Partnership)。そして、「SDGsのあいうえお」とは。明日のため、今のため、宇宙と暮らしの視点で、笑顔で、多くの人の参加で。実に分かりやすい。
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