北朝鮮はきょう27日、2発の短距離弾道ミサイル(SRBM)を日本海に向けて発射した。防衛省公式サイトによると、北朝鮮西岸付近から午前7時47分ごろに弾道ミサイル1発が発射され、最高高度およそ50㌔で、350㌔飛翔した。さらに10分後の午前7時57分ごろにも1発を発射。これも最高高度およそ50㌔で、350㌔飛翔した。日本のEEZ外側に落下したと推測される。2発の弾道ミサイルは変則軌道で飛翔した可能性もある。
アメリカと韓国による合同の海上訓練がきょう済州島沖の公海上で行われ、アメリカ軍の原子力空母「ニミッツ」などが参加している。「ニミッツ」はあす28日、釜山に入港する予定という。北朝鮮は米韓の合同訓練に反発したものと見られる。
北朝鮮のミサイル発射は今月だけでも今回で7回目だ。22日に戦略巡航ミサイルを4発、19日に短距離弾道ミサイルを1発、16日にICBMを1発、14日に短距離弾道ミサイルを2発、12日に潜水艦から戦略巡航ミサイルを2発、9日に短距離弾道ミサイルを6発をそれぞれ発射している。(※写真は、今月9日に北朝鮮が発射した近距離弾道ミサイル=10日付・朝鮮中央通信Web版より)
北朝鮮の脅威はミサイルだけではない。ロイター通信Web版日本語(今月24日付)によると、北朝鮮の国営メディア「朝鮮中央通信」の報道として、金正恩総書記の指揮下で、核兵器が搭載可能な水中攻撃ドローン(無人艇)の実験を実施した。「ヘイル(津波)」と名付けられた新型の水中ドローンは59時間以上にわたり水深80㍍から150㍍の水中を巡航し、23日に東岸沖で核を搭載しない弾頭を爆発させたという。
この核無人水中攻撃艇は敵の海域で奇襲攻撃を仕掛け、水中爆発で大規模な放射能の巨大な津波を起こして艦船や主要な作戦港を破壊することを目的としている。この北朝鮮の新たな兵器について、韓国軍当局者は、北朝鮮の主張を分析中だと説明。アメリカ政府関係者は匿名を条件に、核実験の兆候はないと述べた。アナリストは、水中兵器が配備可能かどうかには懐疑的だが、北朝鮮はアメリカと韓国に対し、ますます多様化する核の脅威を誇示していると分析している(ロイター通信Web版日本語)。
空中だけでなく海中でも核攻撃能力を持つと挑発する北朝鮮、海上戦力が脆弱とされる北朝鮮に対して原子力空母を繰り出す米韓合同訓練、日本海に恐怖の渦が巻く。
⇒27日(月)夜・金沢の天気 はれ
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