
講座開始の時間前に配られたテキストが、なんと製本されたものでした。
先生のお好みと言うことで「胡蝶装」という装丁によるものです。
胡蝶装というのは、紙を二つ折りにして重ね、折り目部分を背にして糊付けしたものです。これまで何年もに渡っていろいろな講座を受講してきましたが、このように丁寧に手をかけて作られた資料を戴いたのは初めてのことです。
とてつも無く几帳面なお人柄とお見受けいたしました。
それは先生が教室に入られた時間からも窺い知ることが出来ました。
私は昼食を取るために、一時間ほど早く教室に行きましたが、ほどなく先生が来られたのです。

先生も食事のために早く来られたのかと思ったのですが、そうではなく、雨で濡れないようにビニールでしっかり梱包された荷をほどき資料を出され、皆さんに配る準備をなさっておられました。
そして始業前に配ってくださいました。
授業を受けていた時には、始業ベルが鳴ってもなかなか見えず、どうしたんだろう?なんて思うくらい遅く来られる先生もなかにはおられましたが、学生側からすると、遅く来るのは先生が気を利かせているからだ!と言うのですが、果たしてそうでしょうかね?

講義が始まって早々に、先生から内容について変更が告げられました。
開講のパンフレットに書かれていたことと、講座の内容が相違するとのお断りでした。
『山海経』や「楚辞」全般にわたって取り上げると、時間が足りなくなるので今回は「楚辞」の「九歌」だけに絞りますとのことでした。
これは残念

受講目的の半分は果たせなくなります。来年もまた受講しなさいと言うことかな?
このテキスト、開いて又またビックリ

中段の現代語訳は他本の切り貼りとのことでしたが、上・下段は先生が手書きなさったものです。その書かれた文字にも先生のお人柄がにじみ出ています。
一文字一文字丁寧に読みやすい字で書かれていて、パソコン入力の文字にはない温かさが感じられます。
たった十回の講座です。
あっという間に終わってしまいます。
しっかり予習・復習をしなくては

