8/14にアップした記事の続きです。
ペルセウス座流星群の極大夜に流星の自動検出機能を働かせて動画撮影を行っていた
CMOSカメラで捉えた流星は全部で200個を超えてました。その中から比較的見映えの良い
ものを選んで撮影時刻順につなげた動画がコレです。
この日は通常のカメラ三脚に載せて撮影したので、背景の星々は日周運動で動いていき、
ペルセウス座流星群の輻射点も同じように動いていくので、流星の飛んでくる方向が
時々刻々と変わっていってるんですが、そんなことはお構いなしに動画の全フレームを
比較明合成すると・・・
流星の乱舞が1枚に集約されたようなイメージになりました。動画タイトルのサムネイル
にも使ってます。ペルセウス座流星群以外の流星も含まれてますが、見分けられませんね。
実は途中でPCのバッテリーが切れそうになって30分ほど充電したため、背景の星の軌跡に
大きなブランクができてしまいました。なお、画像の左下をメインに結構数多く見られる
ランダムな光点は上空を飛ぶ航空機の明かりです。
さて、たくさん捕捉した流星の中で飛び切り明るい火球レベルの流星は残念ながら1個だけ
となりましたが、その単独動画(無限ループ再生GIF)を以下に貼っておきます。
ASI585MC+8mmCマウントレンズ,Gain500,35msec/frame,固定撮影(通常三脚使用)
動画の右上端に記録されている時間表示によると、出現時刻は13日3時26分59秒でした。
発光開始点が写野外だったのが悔しいですが、緑色の流星痕(飛行経路に残るスジ状光跡)が
ハッキリと確認できます。
以下、小難しい考察になりますが、興味のある方は読み進めていただければと思います。
今年のペルセウス座流星群の出現ピーク時刻は12日の23時頃と事前に予想されてました。
これは過去の統計データを元にして割り出されています。CMOSカメラで撮影を始めたのは
12日23時半からだったんですが、30分刻みでカメラが捉えた群流星の数を集計してみたら
次のようになりました。
23:30~00:00 17個
00:00~00:30 9個
00:30~01:00 21個
01:00~01:30 18個
01:30~02:00 32個
02:00~02:30 33個
02:30~03:00 ※PC充電のため欠測
03:00~03:30 46個
03:30~04:00 21個
カメラでの捕捉数が一番多かったのは13日の3時台前半ということになりました。
その前の30分間はPC充電で稼働できなかったので、もしかすると一番飛んでた時間帯を
撮り逃していた可能性もあります。また、最後の3時台後半は空が白み始めていたため
カメラのGain(感度)を少し下げたことと、背景とのコントラストの関係で暗めの流星が
捉え切れずに少なくなってしまったのかもしれません。
一般に流星群については輻射点の高度が高い方が流星出現数は多くなるとされており、
今回の場合の輻射点高度は12日23時台後半で約31度、13日3時台後半で約62度(撮影時間帯
の中での最高値)となってました。上記集計値の傾向をみると、輻射点高度の上昇に伴い
捕捉流星数がやはり増えていったような感じです。23時台後半の17個というのは輻射点
高度が低い割には多い印象なので、出現ピークの事前予想に従った結果かもしれません。
但し、カメラの写野は全天のごく一部に過ぎませんので、あくまで参考レベルの話です。
ちなみに電波観測の世界集計によると日本時間12日16時台が活動ピークだったようです。
今年はピークが早まったのかな? 日本では観測不能な時間帯だったのが残念だなぁ・・・
実は世界時12日4~11時(日本時間12日13~20時)に若干の出現数増加を事前予測していた
海外の研究者がいらしたようですけど、結果的にその予測幅のド真ん中にあたる時間に
電波観測上の活動ピークが合致したことになります。いわゆる「ダストトレイル理論」
に基づくピーク予測の方が、過去の統計に基づく予測より信頼性が高くなってきている
証左かもしれません。背景にはスパコンの進歩のお蔭もあるかな?
(後に日本時間13日18時に電波観測で予期せぬ最大出現ピークが検出された模様)
これで今年のペルセウス座流星群に関するネタは終了となります。
楽しんでいただけたなら幸いです。
すばらしい画像&動画をありがとうございます
肉眼で観察したいと思ってはいたのですが..
環境として街が明るいのが悪影響して
なかなか見つけられませんでした
眠気にも勝てず..深夜までも観察できませんでしたが、
[fornax8 ]さんのお陰でお裾分け体験ができました
すごい数だったんだなぁ..と 感動しました
毎年ハイレベルな活動を見せる流星群なので、
気合を入れて撮影に臨みました😊
と言っても実際にはカメラ任せの連写でしたけど📷
目視ではカメラの写野より広い範囲を眺められ、
1時間に大体40~50個は流れていた感じです☆彡
街中ですと光害のため1/5以下の個数になると思われ、
出会える確率はどうしても低くなってしまいますね😓
12月半ばには「ふたご座流星群」があり、
今年は月明かりの影響が避けられませんが、
年間最大の活動規模を誇る流星群なので、
またチャレンジしてみてはいかがでしょうか😃
寒い時期なのが難点ですが・・・