ふうせんのホームページ

合唱とパソコンを趣味として、つれづれなるままに、書き連ねます。

指導者

2010-01-02 11:58:52 | 日記
同じ曲を、何十回、いや幾十回と、練習している。
演奏会も何回も行った。

その都度、指導者からの、指摘や助言やらを受ける。
初めの頃は、出だしの和音が揃わなくて、何度もやり直した。
「初めから出してね」と言われたこともある。

出だしの和音ができるようになると、延ばしの音の処理についての、助言が
相次いだ。

「香が上るように」「遠くへ飛ばすように」「山の彼方へ飛ばし光が返ってくるかのように」とか
さまざまな処理法を教わった。

強弱や表情記号についての指摘も増えてきた。

楽譜をみながら歌っているのに、音符を拾っていくだけしか、楽譜を見ていない
状態から、楽譜に書いてあることをすべてやるようにと何回いや何十回と言われる
ようになった。

回を重ねて、作曲家の意図や曲の背景にあるもの。曲の言葉の意味にやっと到達できるようになる。

この曲の歌うようになってもう4年もたっていた。
また、同じ曲をさらいだした。
指導者からの指摘、助言は、さらに上を目指し、今までと一味も二味も違う曲となって、目の前に
立ちはだかっている。

30年ほど前に年配の女性に自動車の運転を教えたことがある。
運転歴8年くらいだったが、ものすごく苦労した覚えがある。
伝えることの難しさをこの時味わった。
教えるということは、ものすごい忍耐と辛抱を強いられるということを学んだ。

演奏会を終えて、その時の技術を精一杯発揮できたと思っての再練習だと、思って
臨んだ曲だったけれど、指導者からすればその曲の演奏方法としたら、まだほんの
入口でしかなかったのだということを、認識した。
そういえば、「エベレストの麓にたっただけ」といわれたのだった。

そんな状態の教え子達。
指導者の忍耐強さは、以前感じてはいたが、これは相当な忍耐なんだろうと、思った。
音楽に対する情熱だけでは、片づけられない広くて深い情熱。
幸せ者だと感謝しつつ、

今年もよろしくお願いいたします。