「耳がにごる」
この言葉を遠い昔に聞いたことがあるような気がする。
日本で一、二といわれる調律師の、言葉だそうな。
音というのはコワイということ。
練習中の音を録音しておいて、通勤時に、聞く。
同じ曲を何度も何度も聞いていると、いつしか、新たに発見があったり、気が付いたり、
何とも感じていなかったのが「(なんて)下手」と突然、感じたりすることもある。
「耳が澄む」のあらあらわれだったら嬉しい。
正しいことを言うときは
少しひかえめにするほうがいい
正しいことを言うときは
相手を気づつけやすいものだと
気付いているほうがいい
(「祝婚歌」の一説/吉野弘
いい音いい音楽
五味康祐
中公文庫