旧:鳳凰堂のランダムウォーカー <伏見の光>

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で書いています。 

スペシャリストとゼネラリスト

2013-10-15 20:56:47 | 特別支援教育
 ということで、お仕事の方は、その「肺癌かもしれん」疑惑等々で、結局、今月もゆっくりとさせてもらっております・・・。
 あれこれ「やり残した」感はあって、それを取り戻せるような機会がいずれあったら嬉しいなとは思いますが。

 私自身は障害児教育、特別支援教育の現場にいた期間が長かったわけですが、してきたのは、基本は普通に「クラスの担任」としての仕事を他の方と一緒にしてきただけのことです。

 別に学校教育にかぎらず、どの分野にも様々なスペシャリスト、専門家というのがおられます。

 特別支援教育の現場でもそうで、実際に大学や研究機関なとで、専門的な内容の研究をすすめること自体を仕事とされている方もあれば、学校の現場の中で実践と研究を一緒にすすめられている方もあります。

 その内容は様々で、例えば、自閉症スペクトラムの児童生徒の指導方法、コミュニケーションのあり方とその具体的な手法であったり、あるいは、肢体不自由の児童生徒についてのポジジョニングと指導の技法であったり、
あるいはコンピューター機器の活用方法とその内容であったり、まあ、それはいろんな視点でのいろんな内容があるわけです。

 で、そうしたスペシャリストの方はそれぞれの専門的な分野、内容からの視点で、子どもたちや授業を見て、いろんな助言をしてくれたり、あるいは批判をしてくれたりする。
 それは、時に非常に重要な指摘だったりもしますし、それまで気がつかなかった新しい視点な指導内容につながるようなことだったりするかもしれません。

 同時に、クラス担任の感覚からすると「うーん、それはちょっと違うのだけれど・・。」「そうじゃなくてもいいと思うのだけれど」と思う、感じるような場合もあります。実際、私自身の経験でもありましたし。


 よく現場にいた時に思ったこと、感じていたことは

 「方法論のみを優先させるな」ということでした。

 子どもの全体像や課題を見極めることなく、無原則に特定の指導内容や指導方法を子どもに「あてはめる」ようなことがあったとしたら、
 それはたまたまそれがその子の全体像と課題に即したものでピダッと来る場合もあるでしょうが、やはり非常に危険でおかしなことに陥っていく可能性があると言わざるを得ない。
 
 これは一般論としてね。

 だから、現場で直接子どもたちと接する責任があるクラス担任は、やはりゼネラリストとしての視点での判断、行動が重要になると思います。
 「それはそうなんだけど、今はそれはできない、しない。」とか
 「一番大事なことはこれなので、まずこれ。次に、発展的な意味で、そういうことに取り組んで評価してみることもしてみてもいい。」とか
子どもなりクラス全体の実態と課題、現状のハード面、ソフト面の様々な条件を総合的に見渡して判断し実施していく、そこには様々な調整が必要な場合もある、そういう力量、それは特定の分野について突っ込んで学習や研究を深めていくスペシャリストとはまた違った力量が求められるということになると思います。

 これはどっちが上でどっちが下ということではないです。視点が違うということです。

 上から見れば円形のものも、横から見れば一本の線にしか見えないこともあります。
 ゼネラリストとしては、できれば俯瞰的に全体を見渡せるような位置からの視点を持ちたいものだと思います。
 それは、言い換えれば、「全体像と課題」の理解がきちんとできているということでしょう。

 なので、子どものこと、授業のことで、プラス面・マスナス面、両面でいろんな意見をもらった時には、それで一々、一喜一憂するのではなく、
 その中味というのを冷静に一度、現実の子どもの実態とかクラスの教育課程の中にあてはめて「どうなのかな?」と考えてみることが重要あり、
 その時に意味を理解した上でそれが「咀嚼」できたら、実際にどあうするかはいろんな要素を含めての総合的な判断になりそれはまた別のことなので、まずはいいのではないかと思います。

 現実には、いろいろ難しいこともいっぱいありますし、ベストどころかベターな判断すらなかなか難しい、結果論的にしか判断できないような場合もあったりしますけどね・・・・。

 




 






 
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「鉈切り丸」 オリックス劇場

2013-10-15 20:22:36 | 映画テレビメディア


 ということで、昨日は大阪のオリックス劇場で「鉈切り丸」を見て来ました。

 地下鉄降りてから、またちょっと迷いましたが・・・。大阪、基本、わかりませんわ。
 ここは箱が大きいので、オペラグラスのようなものがあった方がいいです。京橋のブラバぐらいだったら、なくてもいいですが。

 お芝居の方はシェイクスピアの「リチャード三世」のお話を、日本の鎌倉時代の最初、平家の滅亡から鎌倉幕府の成立あたりのところまで
にあてはめたといった内容で、ベースは歴史の教科書どおりに進んでいくので、わかりやすいものでした。

 森田剛は熱演で、よかったです。

 成海璃子さんは舞台は初めてということらしかったですが、別に違和感はなし。

 生瀬さんは頼朝役なのだけど、コミカルに演じてました。

 ということで、他の役者さんも含めてなんだけど、いかにもその役者さんにあてはまるようなキャラクターで演じているという感じが強く、安心感がある反面、意外感みたいなものもあまり感じられなかったです。
成海璃子さんなんか、やっぱり、なんとなく「真面目で、ちゃんとしてて、堅い」といった雰囲気で演じているように見えてしまう。一概に、それが悪いということではないのですが。

 お芝居全体で感じたのは、

「コンプレックス」というのは、人生に大きな影響を及ぼすことが多いなということ。

 森田剛の演じる源範頼という役は、頼朝の弟なんだけど、母親は遊女で、自分は肢体不自由の重度の障害があるという設定なのです。
 このあたりがその後の権謀術策を巡らす「悪だくみ」の根底のところにある。

 この源範頼の「母親が遊女」というのは、実際、当時の歴史書にはそういう記述があったりするそうです。
 「肢体不自由の障害」という方は、これは「リチャード三世」の設定をもってきてますね。

 ここでいうコンプレックスというのは、「心の中でのこだわりとか、ひっかかり」のようなもののこと。
 こういうのは程度や内容は当然違うのだけれど、誰にでもあるもの。
 それは、いい方向にいけば、その方向をさらにパワーアップしていくための原動力になったりすることもあるし、逆に物事を悪い方向に進めてしまう、あるいは抜け出し難い状況になってしまう原因になることもある。

 だから、コンプレックスそのものは、良くも悪くもないということかもしれません。
 でも、まあ、それを自分で認識しておく、自己理解を深めておくということは大事かなと思います。

 「鉈切り丸」、楽しめました。そんな、楽しいお話ではないですけどね。
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TRE VERDI トレ ヴェルディ 宇治橋/イタリアン

2013-10-15 12:27:57 | その他

 昨日のお昼。

 本当は隣の蕎麦屋さんへ行ってみたかったのだけど、こちらは休日ということもあり、待っているお客さんがあり、蕎麦は売り切れみたいでした。また、平日に行こう。

 ということで、隣のイタリアンのお店でパスタランチ。

 こぢんまり、こざっぱりとした、いい感じのお店。

 パスタランチ。こんな感じでした。

前菜。右下のが、とうもろこしの・・・なんとかいうやつで、食感よくおいしい。 


3人だったので、それぞれ違うのを注文。
トマトソース、クリームソース、リゾット。どれも、なかなかよいです。食べやすい。
カウンターのむこうで、フライパンでチャッチャッとつくってくれます。




デザート。南瓜のプリン。私、もちゃっとした南瓜は苦手なのですが、これはよかった。
手前の柿もおいしかったです。


ということで、カジュアルな感じで、なかなかよかったですね。



フライパンのhokuaと刻まれているので調べてみたら「北陸アルミニウム」という国内のメーカーさんでした。
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岩合光昭と動物園・水族館を歩く

2013-10-15 11:56:45 | 映画テレビメディア
岩合光昭と動物園・水族館を歩く
クリエーター情報なし
朝日新聞出版


 図書館本ですが、これはなかなかgood!。

 岩合光昭氏は野生動物の「ものすごい」写真でもよく知られています。この1枚撮るのに、どれだけのことをしたのか・・・、というのがなんとなく思い浮かぶようなすごい写真も多いです。

 が、全国各地の猫の写真など、肩の力が抜けた作品も多いです。

 本書はさらにカジュアルな一冊。

 岩合氏が実際に動物園・水族館にでかけて写真を撮り、コメントしてます。

 こうした場所で写真を撮る時のワンポイントアドバイスみたいなのも載っていて参考になります。

 例えば、場面の整理とか、待つこととか、光と影とか、そういうことについての具体的な指摘、留意点などが示されています。

 写真はもちろんいいですが、「これならちょっと自分でも撮れそうか・・」と思えるところがいいです。

 機材がオリンパスのE-5と12-60、50-200と、同じものを持っていたりするのも、なにか勝手に親近感を覚えたりしました。
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