IRセミナー 7776セルシード 事業内容の意義と投資対象としての意識
細胞シート培養のバイオベンチャー。
ここについては東洋経済・会社四季報オンラインに去年の記事がありました。
こちらの
http://shikiho.jp/tk/news/list/drugdiscoveryventure
ここ
http://shikiho.jp/tk/news/articles/0/138235
上記の記事にもある招聘された社長さんが来て話をしてくれました。
ここの開発している食道再生上皮シートというものは既にかなり開発が進み
来年に販売申請、再来年には承認予定とか。
軟骨再生シートはその後という形ですが、変形性膝関節症などに有効ということで
こちらは適用になる患者さんの数はすごく多そうです。
ここ15年ぐらいで、当初は開発費負担による赤字が継続することが最初から想定され
ている創薬ベンチャー系の企業の上場というのがかなり多くなりました。
それまではベンチャーキャピタルによる投資とか、大手製薬会社の研究部門という
形でしかなく、一般の投資家からは縁遠かったこうした企業への投資が可能になった
という点では、投資対象の広がりができたという意味で、投資家の立場からもこれは
いいことなのかもしれません。
が、開発にはかなりの時間がかかり、それが具体的にどういう形で成功するか、あるいは
失敗するかということを見通すのは、専門家でもなかなか困難です。
なので、とりわけこうした企業の価値、適正株価を推定することは非常に困難で、
事業の意味、意義、必要性というものは十分に理解できても、投資ということでは、いわば
「夢」なり「可能性」にお金を出すということになり、通常の株式投資と同列に扱うこと
はできず、リスクはかなり高いものと認識しておくのが適当かと思います。
国内、海外の似た企業の例と想定される市場規模等について質問してみました。
海外ではアンジェス社、国内ではアンジェスMGやジャパン・ティッシュ・エンジニアリング
などをあげられていました。
市場規模については、例えばテルモの心臓用のハートシートは2200万、やけど用のもの←ジャパン・
ティッシュ・エンジニアリング、で600-800万といった薬価がついている。
そこからの推定することはできるかな・・・、といった回答でした。
近年では小野薬品のオプジーボ、また大手の製薬会社では一つの薬で莫大な売上、利益をもたら
すブロックバスターと呼ばれる様々な薬があります。
投資という観点からは、こうした、いきなりの「一発」がある薬品株というのは、ディフェンシブ
なようで独自の面白さもあるかとは思います。
ただ、個人的には、現在保有している武田、アステラスを継続して保有するとともに、今年にな
ってアルツハイマーのエーザイを少し買い始めているので、バイオベンチャー、創薬系の赤字企業
にまで投資対象を広げようとは思っていません。
これはいいとか悪いということではなく、好き嫌いとか投資スタンスということだと思います。
IRセミナーを実施する企業の側からいえば、ここに限らず同種の新薬開発系の企業については、
開発している薬等がどれだけ意味の大きなものなのか、その意義、意味と「夢」を丁寧に語ること
がやはり重要で、あまり極端な「はったり」的内容は当然まずいでしょうけど、
例えば、患者さんがどれだけいて、これまでは難しかったこのようなケースで適用することができれば
生命の危機を脱することができる可能性が云々とか、あるいは、膝関節症だったら患者さんが非常に
多いでしょうから、とても多くの人の日常生活の様々な不自由の解消につながる可能性があるとか、
培養容器の販売云々よりも、その中心点というか本質の部分を熱く語ることが求められるでしょう。
今回のプレゼンは真面目さ、実直さみたいなのは伝わる感じがしましたが、
もう少しプレゼンとしてのパフォーマンス的なところも考えられ、強弱をつけながら「夢」を語る、
端的に言えば「これをやりたい、もう少しのところまできている、応援してください。」としっかり
伝える、それだけを頑張ればいいかとも思いました。
例えば、長期で株式を保有している株主については、もし株主本人及び一親等内の親族が開発が成功
した再生上皮シートを実際に手術等で使用した場合は、その実質の負担金額はすべて現金で返します
とか、現金はなにか問題があるなら、その相当額のギフトカードなどを贈呈しますとか、そういう
夢というか保険というか、そんな株主優待が設定されても面白いかなと思います。
なお、新株を発行したの資金調達は、基本的には株式数の増加による希薄化というのを伴うわけですよね。
となると、既存の株主にとっては不利なところもあります。
まあ、そんなことより、開発が本格的に成功して承認が取れ、販売が伸びるところまでいけば、希薄化
云々とかは関係なく株主も報われることにはなるから、本質はそこでしょうけど。
事業継続という意味では、別に大手の製薬会社との資本提携とか、あるいはM&Aで買収という形に
なっても、それはそれでよいのだと思いますが、その場合も既存の株主に対する配慮はいるのかな。
投資はともかく、事業の今後の推移については注目しておきたいと思います。
ありがとうございました。
細胞シート培養のバイオベンチャー。
ここについては東洋経済・会社四季報オンラインに去年の記事がありました。
こちらの
http://shikiho.jp/tk/news/list/drugdiscoveryventure
ここ
http://shikiho.jp/tk/news/articles/0/138235
上記の記事にもある招聘された社長さんが来て話をしてくれました。
ここの開発している食道再生上皮シートというものは既にかなり開発が進み
来年に販売申請、再来年には承認予定とか。
軟骨再生シートはその後という形ですが、変形性膝関節症などに有効ということで
こちらは適用になる患者さんの数はすごく多そうです。
ここ15年ぐらいで、当初は開発費負担による赤字が継続することが最初から想定され
ている創薬ベンチャー系の企業の上場というのがかなり多くなりました。
それまではベンチャーキャピタルによる投資とか、大手製薬会社の研究部門という
形でしかなく、一般の投資家からは縁遠かったこうした企業への投資が可能になった
という点では、投資対象の広がりができたという意味で、投資家の立場からもこれは
いいことなのかもしれません。
が、開発にはかなりの時間がかかり、それが具体的にどういう形で成功するか、あるいは
失敗するかということを見通すのは、専門家でもなかなか困難です。
なので、とりわけこうした企業の価値、適正株価を推定することは非常に困難で、
事業の意味、意義、必要性というものは十分に理解できても、投資ということでは、いわば
「夢」なり「可能性」にお金を出すということになり、通常の株式投資と同列に扱うこと
はできず、リスクはかなり高いものと認識しておくのが適当かと思います。
国内、海外の似た企業の例と想定される市場規模等について質問してみました。
海外ではアンジェス社、国内ではアンジェスMGやジャパン・ティッシュ・エンジニアリング
などをあげられていました。
市場規模については、例えばテルモの心臓用のハートシートは2200万、やけど用のもの←ジャパン・
ティッシュ・エンジニアリング、で600-800万といった薬価がついている。
そこからの推定することはできるかな・・・、といった回答でした。
近年では小野薬品のオプジーボ、また大手の製薬会社では一つの薬で莫大な売上、利益をもたら
すブロックバスターと呼ばれる様々な薬があります。
投資という観点からは、こうした、いきなりの「一発」がある薬品株というのは、ディフェンシブ
なようで独自の面白さもあるかとは思います。
ただ、個人的には、現在保有している武田、アステラスを継続して保有するとともに、今年にな
ってアルツハイマーのエーザイを少し買い始めているので、バイオベンチャー、創薬系の赤字企業
にまで投資対象を広げようとは思っていません。
これはいいとか悪いということではなく、好き嫌いとか投資スタンスということだと思います。
IRセミナーを実施する企業の側からいえば、ここに限らず同種の新薬開発系の企業については、
開発している薬等がどれだけ意味の大きなものなのか、その意義、意味と「夢」を丁寧に語ること
がやはり重要で、あまり極端な「はったり」的内容は当然まずいでしょうけど、
例えば、患者さんがどれだけいて、これまでは難しかったこのようなケースで適用することができれば
生命の危機を脱することができる可能性が云々とか、あるいは、膝関節症だったら患者さんが非常に
多いでしょうから、とても多くの人の日常生活の様々な不自由の解消につながる可能性があるとか、
培養容器の販売云々よりも、その中心点というか本質の部分を熱く語ることが求められるでしょう。
今回のプレゼンは真面目さ、実直さみたいなのは伝わる感じがしましたが、
もう少しプレゼンとしてのパフォーマンス的なところも考えられ、強弱をつけながら「夢」を語る、
端的に言えば「これをやりたい、もう少しのところまできている、応援してください。」としっかり
伝える、それだけを頑張ればいいかとも思いました。
例えば、長期で株式を保有している株主については、もし株主本人及び一親等内の親族が開発が成功
した再生上皮シートを実際に手術等で使用した場合は、その実質の負担金額はすべて現金で返します
とか、現金はなにか問題があるなら、その相当額のギフトカードなどを贈呈しますとか、そういう
夢というか保険というか、そんな株主優待が設定されても面白いかなと思います。
なお、新株を発行したの資金調達は、基本的には株式数の増加による希薄化というのを伴うわけですよね。
となると、既存の株主にとっては不利なところもあります。
まあ、そんなことより、開発が本格的に成功して承認が取れ、販売が伸びるところまでいけば、希薄化
云々とかは関係なく株主も報われることにはなるから、本質はそこでしょうけど。
事業継続という意味では、別に大手の製薬会社との資本提携とか、あるいはM&Aで買収という形に
なっても、それはそれでよいのだと思いますが、その場合も既存の株主に対する配慮はいるのかな。
投資はともかく、事業の今後の推移については注目しておきたいと思います。
ありがとうございました。