母校の信州大学が創立60周年を迎え、記念事業として、山岳部はヒマラヤ遠征を
行った。
それが四隊にも分かれ、ネムルンヒマール、ネムジュン西壁初登攀挑戦だけでな
く、山岳会OB隊のぴさんピーク登頂、アンナプルナ街道一周トレッキング、故
人の追悼式実行隊と数々のイベントをこなした。
その第一隊行事を振り返っての座談会を催し、大学広報誌「信大NOW」に載せ
たい。ついてはその司会をやらないか、という話が友人の山岳部員OBからあっ
た。彼はこの記念事業の実行委員長である。
人格者でもあり、山にも良く連れて行ってもらった同級生だったので、一も二も
無く承諾の返事をし、東京の会場へ行った。
面々は、その友人本人のM尾、一年後輩で山岳会会長で、農学部特任教授のM崎、
今日本で最強と思われる隊長を努めたT部、隊員で実質最大戦力のH谷、現役山
岳部長のE川、の5人である。
命を懸けた山行なのに淡々と振り返るのは、技術と体力に自信があるせいか?
「危険と困難は違う。困難なことに挑戦はするが、危険を可能な限り避けて登山
をするのが楽しい」とH谷氏は言う。
またこの遠征は急逝したO川氏の遺志を尊重した。若い人に海外遠征に行き視野
を広げろといった、彼は山岳会に遺産の一部を残していたという。
参加者の話を聞いていて、山がこの人たちに残した影響の強さをしみじみと感じ
た。司会で疲れたというより、元気を沢山もらい、青春時代に戻れたようなひと時
だった。
此処で、信大NOWをご覧ください。
http://www.shinshu-u.ac.jp/guidance/publication/