師走の街を歩いていたら、ちんちんどんどんと昔懐かしい鉦・太鼓の音がする。信号待ちの交差点で、手拍子・足拍子でちょんまげ姿、島田姿の男女3人組が踊っている。はるか昔小学生の頃にわずかに記憶が残っているチンドン屋がいるではないか。
東京都は不思議な街だ。ガラスとコンクリート、スマホの街にもかかわらず、一方ではこうした古い物が残っている。商店でも文具屋さん、足袋やさん、草履屋さん、あられやさんなどが店を出している。京都でも会ったような気がするが、あちらは古都である。近代化の先頭をゆく東京で、前時代的なチンドン屋という対比が妙におかしい。