がんぼのぶらり紀行

北海道オホーツク遠軽で、昭和時代のお茶の間みたいな食堂 やってる おばちゃんです。

アイヌ樹皮衣アツシを織る ~樹皮の水洗い

2009年08月30日 09時43分51秒 | 仕事/作業
半月前にクラスター部会長の持ち山の池に漬け込んだオヒョウニレを水揚げ、次の作業をする日。

朝8時半に現場へ行き、準備を始めた。
一人、また一人と人が増えてくる。

それに伴って蚊も増えてくる。 大型で性質の悪い奴らだ。(まぁ彼らも生きるのに必死なわけだが)

チク! どころか ブスッ! と刺される感覚がわかるくらいなのだ。
「刺された!」ではなく「ドつかれた!」的な感覚だ。(笑)

またたく間に刺された箇所が腫れあがる。かゆみも半端じゃない。
だが、まったく刺されない人もいるんだわ、これが。(^_^;)
この選別基準はどういう判断なんだ?


9時作業開始。


水揚げした樹皮。柔らかく、寒天のようなヌメリが出ている。

今年は(今年も?)天候がすぐれず、思ったような結果が出なかったとは部会長とアイヌ協会K氏の言葉。

同じ時期に採取した皮は、一部 瀬戸瀬温泉のため池にもつけてきておいたという。

漬け込む方法は
1.ため池(どぶ池)、樹皮が底面の泥に接触しないように漬け込む。(黒くなってしまう)
2.温泉に漬け込む。
3.灰を入れて煮る。
の3つの方法があるそうだ。もちろん1,2は日数が必要である。

水揚げした樹皮は、出てくるヌメリをしっかり取ってから干さないと、
使い物にはならないという。
今までの手間も日数もすべて無駄になるのだ。


水場でヌメリを取る作業。水の出る場が1箇所しかなく、水量がないのでなかなかはかどらない。

頭かずはいるのだが、作業をする場(水の出る場所)が一箇所しかなく、
非常に効率が悪い。 アイヌ協会の先生も出発が遅れているのか、まだ来ない。

前回、「川で流しながら作業をする」と話が出ていたので、さっさとそちらへ移ればよいのに・・ 
と思っては見たが、自分で言い出して責任取れないと困るし? (笑)

しかし、このペースだと4日続けても終わらないと断言できる!


何度も何度も絞り洗いをし、ヌメリがきれいになくなった樹皮。これを乾燥させる。

午後10時半過ぎ、アイヌ協会K氏が到着。
「灰を入れて煮ましょう!」と準備をしてきた。

上記の 3. の方法だ。


うっわ~♪ 『オガタン』だ。 見るのは何年ぶりだろう。

さっそく火をおこす。 おばさんが一人、「火は大好きだ!!」 と嬉々として火起こし作業にかかっていた。

いや、、がんぼじゃありません。 (笑) 想像した人、ごめんなさい。
もちろん嫌いじゃないですが。 がんぼはカメラマンと作業員で今回大変なんで。


出来上がりの糸を見せてくれた。何とこれ1つで¥7,500という。確かに手間がかかっているが。

グラグラ煮立てた湯に灰をいれ、残る樹皮を次々と投入。一時間ほど煮続ける。



寒くはないが、炎というのは不思議。 樹皮を入れてグラグラ煮たたてる。

その間に食事タイム。 
何も持たずに来たので一度帰宅。
お茶碗ごはんに、たらこ半欠け。

すぐに戻らないとならない。何が起こるかわからないから、記録用カメラマンって結構大変なんだ。(^_^;)


まだまだあるぞ。だって20メートルの立木、3本分だもん。(^_^;) 右の箱にも漬物みたいに浸かってるし。

午後3時50分同僚から電話。
まだ終われないと返事をして切る。

午後4時半。
予定では午後3時までなのにまだ終わらない。 (^_^;)
さすがに体力的に限界が来てる。

『動きすぎる』のが、がんぼの長所(欠点)なのだ。(笑)

トイレも我慢ができないところに来ていた(失礼!)ので
M氏に「すみません、今日はこれで!」と申し出てお先に失礼させてもらった。




午後5時半~午後9時半、病院。

内容掲示

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