OLYMPUS E-P2

 予てより噂されていたオリンパスE-P2が発表された。日本時間で5日の15時に世界同時に発表されると云う情報があったが、これは噂だけであったようで残念ながら日本では、今現在でもオリンパスのサイトにE-P2の情報は掲載されていない。

 勿論海外のサイトからの情報であるが、そのスペックを見るとEVFを装着できること、ボディカラーが黒のみであること以外にはE-P1との大きな違い見つけることができなかった。

 見た目の印象としてはとにかくEVFがデカイ。RicohリコーのGX200のEVFは随分こじんまりとしているように見えるが、E-P2のそれは大きいを通り越してもはや巨大である。どこだったか海外のサイトにも「huge」と書かれていた。10月14日にエプソンがデジタルカメラのEVF用の液晶パネルを開発し量産を開始したことを書いた(こちらをご参照あれ)。

果たしてE-P2のEVFに採用されたのがエプソン製の液晶パネルである確証はないが、横800ドット×縦600ドット表示を3倍(3色分)すると144万画素になることから、その可能性は極めて高いと郷秋<Gauche>は思うのだが、高解像であることと引き換えに巨大にならざるを得なかったということなのだろうか。折角本体がコンパクトでも、外付けEVFが巨大だと、郷秋<Gauche>はちょっと嫌だなぁ・・・。

 大きいと云うことは縦方向についても大きい(長い)訳で、郷秋<Gauche>としては撮影レンズの中心軸からEVFの中心軸までの距離の大きさが気にかかる。つまり、自分の目の高さよりも低い位置にあるレンズで撮影することになるのだ。一般的なSLR(一眼レフ)の場合のこの距離は30mm程度だと思うが、EVFを装着したE-P2のそれは50mm程もありそうに見える(実際はどうかわからないが、写真で見る限りはそのように見える。そうじゃなければ良いのだが)。

 この光軸のズレは、実は撮影の際に結構大きな問題となる。つまりだ、ある被写体を撮ろうとしてSLRのファインダーをのぞくと、実際の目の位置より30mm下から見たものが記録されることになる。自分の身長が30mm縮んだような感じなのである。もし光軸のずれが50mmだとすると、撮った写真は視点が50mm下方に移動しているわけで、微妙なブレーミングが要求される場合、この差は無視できないものとなる。

 昔の二眼レフや、ハッセルブラッド、ブロニカ、ペンタックス645等ウエストレベルファインダーを備えた中判SLRで撮られた写真、特にポートレートなどを見た時のちょっとした違和感はこの視点の下方ずれによって起こるものである。しかし、ハッセルブラッドなどヘソの辺りでカメラを構える場合には明らかに肉眼とは違う視点となり、違和感よりも新鮮さを強調されることになるのだが、30mm、50mmという微妙な違いは「微妙」だぞ。
 

 例によって記事本文とはなんの関係もない今日の一枚は、3日から続いている「建物の表情」。建築物の魅力には色々あるけれどこれまでご覧頂いたものと同様、建物のグラフィカルな面白さだけを切り取った写真です。
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