F1 2009年シーズン終了

 「長いようで短かった」と云うよりは「短いようで『実は』長かった」2009年シーズンの幕が閉じた。

 2009年シーズン開幕直前にその体制構築がなんとか間に合ったブラウンGPが初戦で1-2。これには驚いたが勢いは衰えず7戦6勝。中盤から失速するがそれでも1ポイント、2ポイントと点を積み重ね、序盤戦の貯金を生かしてジェンソン・バトンが見事シリーズチャンピョンに輝いた。

 ブラウンGP失速の後を受け持ったのがレッドブル。ただし、どのサーキットでも速いわけではなく、コースレイアウトや路面の状況に大きく左右されたRB5であったが、若いベッテルが4勝、ベテランのウェバーが2勝しコンストラクターズでは3位のマクラーレンに対して大きな差を付て2位を確保。

 シーズンを通して良い所のなかったフェラーリだが、ベルギーGPではライッコネンが優勝、48ポイントを獲得してランキング6位。負傷・欠場のマッサの代役で出走したバドエルは低迷しフィジケラにスイッチとなったが、そのフィジケラもテールエンドを走ることになる。名手フィジケラを持ってしても御しきれないF60で48ポイントを稼いだライッコネンが凄いのか、ダメななりに、たまたま彼のドライビングスタイルに合っていただけなのかは不明。

 フェラーリ同様低迷していたマクラーレンだが、ハンガリーGPでいきなり目覚めてハミルトンが優勝。シンガポールでも勝ってシーズン2勝とし名門の意地を見せるが時すでに遅し。果たして後半戦の調子を2010年につなぐことが出来るのか。

 デビューシーズンに9ポイントを獲得し、今シーズンの活躍が期待された中嶋一貴だったが、チームメイトのロズベルクが34.5ポイントを稼いだのに対して0ポイントと低迷。2008シーズンが「ビギナーズ・ラック」であったことを図らずも自ら証明することとなった。昨日をもってF1の世界から消えるのはほぼ確実だろう。

 日本の多くのF1ファンの期待に応えることの出来なかった中嶋に代わってシーズン終盤の2戦で大いに魅せたのはトヨタの小林可夢偉。負傷したティモ・グロックに代わって走ったブラジルで9位、そしてアブダビではまたしても新人とは思えない強心臓を見せ付けて見事6位入賞。来シーズン、トヨタのレギュラードライバーはほぼ確実と郷秋<Gauche>は見るがさていかに。

 以上、2009年F1を約1000文字で総括。


 例によって記事本文とはなんの関係もない今日の一枚は、あかねの森の農家の納屋の軒にぶら下げられた烏瓜(からすうり)。いったい何のためにこうして吊るしておくのかは不明。お聞きするチャンスがあるとよいのだが。
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