唐松林の中に小屋を建て、晴れた日には畑を耕し雨の日にはセロを弾いて暮したい、そんな郷秋の気ままな独り言。
郷秋<Gauche>の独り言
D800用標準ズーム
以前にもちょっと書いたけれど、D800用の常用標準ズームレンズを何にするのか、郷秋<Gauche>は悩んでいる。Nikon(ニコン)の高画素FXフォーマット用の標準ズームレンズと云えば、誰しも思い浮かべるのはAF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G EDだが、郷秋<Gauche>の美的価値観からはまず、不格好であると云わざるを得ない。細身で長すぎるのだ。郷秋<Gauche>のレンズ美学によれば、レンズは太くて短い方が美しいのだ。それに、24-70mm f/2.8GにはVRが付いていない。
ひと口に常用標準ズームレンズとは云っても、撮影スタイルによって求められる性能は大きく変わって来る。郷秋<Gauche>の基本的なスタイルは、徒歩による里山の風景と里地で生きる農家の人達の働く姿の撮影である。毎週10km、すべての撮影機材(と、寒い季節は湯沸し用のガスコンロ)を背負って歩く訳から、カメラ機材は可能な限り数少なく軽量にしたい。現在のDXフォーマットからFXへの変更は只でさえ大幅な重量アップとなるから、なおさら軽量化を心掛けたいのだ。
となると、実はもう答えは見えている。つまり、AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VRなのだが、これまでの評価記事を見る限り各種収差がかなり大きいなど画質の点での難点が少なくない。AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VRは広角側も十分な画角だし、全焦点距離でのF4は使い勝手も悪くない。何よりも「太くて短い」点では美しさも合格点であるが、残念ながら望遠方向で少し短い。120mmまでではこれまでの18-200mmがカバーしていた35mmフルサイズ換算27mm-300mmには遠く及ばない。
AF-S 24-120mm f/4Gを常用とすると、手持ちの中からだと70-300mm f/4.5-56.6Gも同時に持ち歩く必要が出てくるのだが、もっと頭が痛いのは、28-300mm f/3.5-5.6Gを常用とした場合にさらに広角側をカバーするレンズの事である。フィルム時代が設計されたAF-S 17-35mm F2.8Dが手元にあるはあるが、745gとこれまた重量級で、持ち歩きの負担も相当なものがある。また、こちらは軽量だが、FX用のフィッシュアイ調達も考えなければならない。つまり問題山積なんだなぁ。
ここまで書いて気が付くのは、郷秋<Gauche>の撮影スタイルにはDXフォーマットが実にピッタリだと云うことなのだが、その問題には既に結論が出ている訳で、FXフォーマットで最善の組み合わせを考えなくてはならない所に来ているのだと、今更ながらに気付いた郷秋<Gauche>なのである。