唐松林の中に小屋を建て、晴れた日には畑を耕し雨の日にはセロを弾いて暮したい、そんな郷秋の気ままな独り言。
郷秋<Gauche>の独り言
D800用標準ズーム
以前にもちょっと書いたけれど、D800用の常用標準ズームレンズを何にするのか、郷秋<Gauche>は悩んでいる。Nikon(ニコン)の高画素FXフォーマット用の標準ズームレンズと云えば、誰しも思い浮かべるのはAF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G EDだが、郷秋<Gauche>の美的価値観からはまず、不格好であると云わざるを得ない。細身で長すぎるのだ。郷秋<Gauche>のレンズ美学によれば、レンズは太くて短い方が美しいのだ。それに、24-70mm f/2.8GにはVRが付いていない。
ひと口に常用標準ズームレンズとは云っても、撮影スタイルによって求められる性能は大きく変わって来る。郷秋<Gauche>の基本的なスタイルは、徒歩による里山の風景と里地で生きる農家の人達の働く姿の撮影である。毎週10km、すべての撮影機材(と、寒い季節は湯沸し用のガスコンロ)を背負って歩く訳から、カメラ機材は可能な限り数少なく軽量にしたい。現在のDXフォーマットからFXへの変更は只でさえ大幅な重量アップとなるから、なおさら軽量化を心掛けたいのだ。
となると、実はもう答えは見えている。つまり、AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VRなのだが、これまでの評価記事を見る限り各種収差がかなり大きいなど画質の点での難点が少なくない。AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VRは広角側も十分な画角だし、全焦点距離でのF4は使い勝手も悪くない。何よりも「太くて短い」点では美しさも合格点であるが、残念ながら望遠方向で少し短い。120mmまでではこれまでの18-200mmがカバーしていた35mmフルサイズ換算27mm-300mmには遠く及ばない。
AF-S 24-120mm f/4Gを常用とすると、手持ちの中からだと70-300mm f/4.5-56.6Gも同時に持ち歩く必要が出てくるのだが、もっと頭が痛いのは、28-300mm f/3.5-5.6Gを常用とした場合にさらに広角側をカバーするレンズの事である。フィルム時代が設計されたAF-S 17-35mm F2.8Dが手元にあるはあるが、745gとこれまた重量級で、持ち歩きの負担も相当なものがある。また、こちらは軽量だが、FX用のフィッシュアイ調達も考えなければならない。つまり問題山積なんだなぁ。
ここまで書いて気が付くのは、郷秋<Gauche>の撮影スタイルにはDXフォーマットが実にピッタリだと云うことなのだが、その問題には既に結論が出ている訳で、FXフォーマットで最善の組み合わせを考えなくてはならない所に来ているのだと、今更ながらに気付いた郷秋<Gauche>なのである。
とっても家電(いえでん)なPHS
電話と云えば携帯電話(以下、ケータイと表記)の事を指すようになってもう15年程になるだろうか。ケータイがいくら普及したとしても、最初はそんなことは起こらないだろうと思っていた家電(いえでん。「かでん」でも家にある発電機でもなく、家にある固定電話のこと。この小文では「家電」と漢字で書くことにするが、多分、「ケータイ」と同じで、片仮名で「イエデン」と書くのが「正しい」時代になったのかも知れない)が無い家が増えて来ていると云うではないか。
たとえ家電があっても、家電を使うのはFAXの送受信くらいなもので、自宅にいてもケータイが使われるのが当たり前の時代にいつの間にかなってしまったそんな今、まさかの家電、いや、限りなく家電のようなPHSがあるのを、PHSユーザーの郷秋<Gauche>であるのに、実は、今日まで知らなかった。ご存じない方は、まずはこちらをご覧いただきたい。WILLCOMが主張するように、限りなく「家の電話のような、PHSケータイ」、その名も「イエデンワ」なのですよ。
要するに、家電の形をしたPHSなのである。電話機本体と受話器がカールコードでつながっているけれど、電話機そのものは電話線にもAC電源にもつながっていない、紛れもないPHS。電源としては、どこでも入手可能な単三アルカリ電池4本で待ち受け800時間、10時間の連続通話が可能。標準装備のACアダプターを使えば、勿論時間無制限に使えるこちらが通常の利用方法で、単三4本で通話が可能だと云うのは、大規模災害等による停電の際の緊急性能と云う事になるだろう(ちなみにイエデンの最大のポイントは、ワイヤレスにすることも出来るのに、あえて本体と受話器をカールコードで結んだことだと、郷秋<Gauche>は思うぞ)。
職場や役所等で共有の緊急用ケータイがあったとしても、そのケータイにかかってきた電話に、周りにいる不特定の誰かが出ると云うのは、なかなか出来にくい習慣が既に出来上がっている。つまりだ、ケータイは例えば誰かの万年筆と同じで、筆記用具がそこには万年筆しかなかったとしても、その万年筆は誰か個人の持ち物であり、その所有者以外が使うことはためらわれる。でも、Bicの黄色いボールペンはそうではない。そのBicのボールペンが、仮に郷秋<Gauche>がポケットマネーで買ったものであったとしても、もし電話の脇に転がっていれば、誰でもが躊躇なくそのBicボールペンを使ってメモを取る。
ケータイと固定電話の違いは、云ってみれば万年筆とBicのボールペンの違いのようなものなのである。だから、ベルが鳴れば、電話機のそばにいる誰が受話器を取ってもいい、イエデンワは固定電話のような電話なのである。それでいて電話線が無くても100VのAC電源が無くても電池と電波で通話が可能なPHSだから、家電の無い人が、フツーに家電の代わりに使うのは勿論のこと、かつての臨電(臨時(仮設)電話)のようにも使えるし、インフラがダウンした場合の共用非常電話としても使える、実に無限の可能性を持った電話と云えるな。電話と云えばケータイが当たり前の時代に、イエデンワを「発明」した人はホントに偉いと、郷秋<Gauche>は思うぞ。
例によって記事本本とは何の関係もない今日の一枚は、春の訪れが例年になく遅い今年だけれど、それでもようやく顔を見せ始めてくれた、蕗の薹。
追記:既に幾度か書いている通り、PHSはすこぶる災害に強い。3.11大震災の折りにも、まったく使い物にならないケータイを尻目に、2~3回に1回は必ずつながったPHSのお陰で、郷秋<Gauche>は被災地福島にいる両親をはじめ近しい親族の安否をいち早く確かめることが出来たのは無論の事、原発被害から両親が避難する際の連絡も実にスムーズに取ることが出来たことを、あらためて付記しておく。
〇は「ゼロ」じゃなくて「れい」だと思う
銀行のATMからゆうちょう銀行の口座に、とある会の(去年分の)年会費を、散々催促された挙句にようやく送金した、だらしのない郷秋<Gauche>である。
ATM端末から送金するために、「ゆうちょ銀行」のボタンの後に、「〇一九」と云う店名を入力するのだが、その読みは「れい、いち、きゅう」だから「レ」を押してみたが何も出て来ない。もしやと思い「ゼロ」の「セ」と押したら〇〇八、〇一八そして〇一九が出てきた。
おいおい、〇一九の「〇」は漢数字の「れい」であって、アラビア数字(算用数字)の「0」(ゼロ。英語だが、語源は「0」を発見したインドのサンスクリット語だと云われている)とは違うだろう。〇一九はあくまでも「れい、いち、きゅう」であって「ゼロ、いち、きゅう」ではないはずだ。漢数字の「〇」(れい)を「ゼロ」と読ませる「ゆうちょ銀行」っていったい・・・
例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、春を待つ木の芽たち。右下から時計回りに、辛夷(こぶし)の花芽、朴(ほお)の木、木五倍子(きぶし)の花芽、水木(みずき)、権萃(こんずい)。
美しいのはマクラーレンMP4-27だけ
このところカメラの話しばかりだったけれど、D800が発表になり後は発売日を待つのみだし、CP+2012も終わったし、気が付けば2012年F1開幕戦まで一カ月。大分サボっていたけれど、そろそろ2012年F1について書かなければならに時期だな。って、書かなければ「ならない」って、なぜ「ならない」のか判らないけれど(^^;
いきなり結論で強縮だが、2012年シーズン用のF1マシンは押し並べて醜い。その理由は、「モノコック前端+150mmより先の部分のノーズの高さは、車体底部の基準面(リファレンスプレーン)から上方最大550mmまでとする。モノコック前端の高さは従来通り625mmまで」と云うレギュレーションである(文字情報では判りにくいのでこちらを参照頂きたい)。
上記のレギュレーション消化のために、どのチームもノーズの途中に醜い段差が生じているのだ。現時点で唯一、この段差がないのがマクラーレンMP4-27。メルセデスGPがまだ2012年用マシンを発表していないが、2011年用マシンに着けられた2012年レギュレーション対応のノーズにはやはり不細工な段差があることから、2012年マシンも同様となるのはほぼ確実である。
2012年用のマシンで、美しいのはただ一台(いや、正確には二台と云うべきか)、MP4-27のみである。MP4-27だけが、コックピットからノーズ先端まで美しい曲線が描かれている。いつの時代も、優れた物が美しい形を備えているのは間違いのない真実。逆もまた真なりで、美しい物は優れている。零式戦闘機、ルネ・エルスの自転車、Nikon(ニコン)F3、500系新幹線、そしてF1。美しい物は常に最高の速さ・性能を内に秘めているのだ。
この論法から云えば、2012年F1で最も速いのはマクラーレンMP4-27だと云う事になるのだが、果たして美しいF1は本当に速いのか、それは9ヶ月後に明らかになる。
D800は安い
勿論30万円と云う価格は相当高価であり、趣味のためにこれだけ投資しようと云う人は多くはないはずだし、買わなければならないプロであっても、若手にはかなり無理をしなければならない価格だと思うが、その上で郷秋<Gauche>は、D800はやっぱり安いと云いたい。何故なら4年4ヶ月前に発売されたD300が228,000円もしたからである。
随分と長い事使い込んできて、今ではすっかり手に馴染んでいるD300だけれど、常に最新のモデルが最良なDSLRだから、新しいモデルが手元に来ると、残念ながらその活躍の場は無くなる。そろそろ手放す時期かなと思ってマニュアルだとか(とっくに切れているけれど)保証書だとかをまとめていたら、D300を買った時のレシートが出てきたのだ。
勿論のことだが、発売当初には一番高い値段がつけられ、その後徐々に下がりモデルチェンジ直前には当初の60%くらいまで価格が下落するのがデジタルカメラの通例だから、例えばD700の最終の価格とD800の価格を比べても意味はない。画素数だけがデジタルカメラの性能指標ではないけれど、そうは云ってもAPS-Cで1200万画素のD300が22万円、フルサイズ1200万画素のD700が28万円程度であったことを考えると、フルサイズ3600万画素のD800の30万円と云う売り出し価格は超バーゲンと云う事が出来るだろうな。
今日の一枚は、例によって記事本文とは何の関係もない、遠目にはまだ冬枯れの森だけれど、注意深く観察すると、もうそこここに春を見つけることが出来る恩田の森の白山谷戸。第一、雲がもう春の雲ですね。
郷秋<Gauche>的CP+2012レポート(その3)
CP+2012のレポートは、例えばhttp://www.digitalcamera.jp/ 辺りが網羅的に紹介しているので、郷秋<Gauche>は万遍なく紹介する必要はないだろう。まったく郷秋<Gauche>的な、つまり郷秋<Gauche>が特に興味を持った製品について紹介をする今日は3日目(で、最終日の予定)。
タムロンが参考出品(開発発表)したSP 24-70mm F/2.8 Di VC USD(Model A007)である。余り詳しくない方のために(こんなものを知って、覚えておく方が変わり者なのであるが)例によって長たらしい型番を読み解いておこう。つまりだ、35mm判(「135」と表記される場合もあるが、同じ意味である)フルサイズ対応のレンズで、F値は焦点距離通しで2.8、手振れ補正機構搭載で、AF駆動用の超音波モーターが内臓されている。勿論APS-Cセンサー搭載のSLRでも使えるが、その場合には36-105mm相当となる。
郷秋<Gauche>がわざわざ紹介するのには理由がある。つまりこう云うことだ。サードパーティー(この場合は「レンズ専業メーカー」のことで、実質的にはタムロン、シグマ、トキナーの3社)製のレンズは、大手(つまりニコンとキヤノン)が出した、超音波モーターや手振れ補正と云った新機能を搭載した廉価版を後追いで発売されるのが常であったが、件のタムロン製レンズは、フルサイズ対応大口径標準ズームレンズに初めて手振れ補正機構を搭載したのが画期的なのである。
このことについては、実は書きかけの原稿があるのだが、blogに掲載するとなると3回分ほどにもなりそうな分量だしまだ完成もしていないので、ここでは極簡単に解説しておこう。
ニコンがVR、キヤノンがIS、タムロンがVCと云うところの、レンズ内に搭載する手振補正機構はここ5、6年で一般的になった技術だが、サードパーティーでの導入は、積極的だったシグマ(ちなみにシグマは、ニコンから特許侵害で訴えられている)はともかくとしてタムロンとトキナーは一歩も二歩も遅れを取っていたが、実はニコンもキヤノンも、メーカーの威信をかけると云っても良い、最も重要な大口径標準ズームレンズにはこのVRあるいはISを導入していないのである。
ニコンのフラッグシップレンズ、AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G EDには「VR」の文字がないし、モデルチェンジしたばかりのキヤノンのEF24-70mm F2.8L II USMにも「IS」の文字がないのである。郷秋<Gauche>はFX、D800用の標準(常用)ズームレンズ選択にいまだに悩んでいるのだが、その理由の一つはAF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G EDにVRが搭載されていないこと。
今や交換レンズに手振れ防止機構の搭載は必須であるにも関わらずニコン、キヤノン両社の看板レンズにこれが搭載されていないのは、コスト以外に何か特別な理由があるのだろうか。キヤノンは新型が出たばかりだからあと5、6年は搭載されないと云う事になるかも知れない。一方AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G EDは登場以来既に4年以上が経過しているから、1、2年後に登場が見込まれる次期モデルへのVR搭載に大いに期待したいものであるが、それまでの間、タムロンSP 24-70mm F/2.8 Di VC USDがその存在感を大いにアピールするのは間違いないだろうな。
郷秋<Gauche>的CP+2012レポート(その2)
昨日、Nikon(ニコン)D800の実機を試すための待ち時間が60分であったと書いたが、OLYMPUS(オリンパス)のOM-D E-M5に触るためには70分待つ必要があったようである。「嘘だろう」と云いう方のために、証拠写真も撮って来た。
事前の噂では「OM-D」と呼ばれていたこのカメラ、OM-Dは「Pen」と同じシリーズ名であり、モデル名はE-M5だと云う事が判明。今後はOM-D E-M7とかOM-D E-M3などと云うモデルが展開去ることになるのだろうか。しかしこのE-M5、実に見事にOM-4に似ている。似ているけれどやっぱり違うのは、フィルムとデジタルの違いに起因しているのだろうな。
それでもオリンパスは相当のこだわりを持って自社のSLRのイメージをこのE-M5に与えようと努力したことが良くわかる。欲を云えばもう少し「ペンタプリズム部」をもう少し低くして欲しかったし、どうせ似せるならOM-4ではなくOM-1に似せて欲しかったと思う郷秋<Gauche>ではあるぞ。
E-M5と同時に(開発)発表となった、ぶっといM.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8、グリップアダプターとバッテリーケースを装着した姿はなかなか精悍であるが、いくら太いと云ってもM4/3用だから、その大きさは知れている。比較する物がないとフラッグシップDSLR程の大きさにも見えてしまうが、実は相当コンパクトなカメラである。
このOM-Dシリーズが充実して来ると云う事は、DSLRのEシリーズがますます売れなくなって来る、将来的にはオリンパスがDSLRから撤退することも有り得るんじゃないかと郷秋<Gauche>には思えたりするのだが、果たしてどうだろうか。
郷秋<Gauche>的 CP+2012レポート
考えてみると、同じ市内でやっているから気軽に行けるんだよね。横浜とは云え山奥に位置する郷秋<Gauche>の家からだと、玄関を出てから会場までは1時間半程はかかるけれど、なかには新幹線やヒコーキに乗って来る方もいるだろうし、会場では中国語や韓国語が結構聞こえて来ていたからね。
結局、お目当てのNikon(ニコン)D800を触ることはできなかった。だって、ディズニーランドじゃあるまいし「ここが最後尾。60分待ち」とかってプレートを持っている人がいるんだから。15分なら並んだかも知れないけれど、60分じゃぁ、とても並ぶ気にもならないよね。
さて、今年のCP+で郷秋<Gauche>が最も注目したのはトキナーが参考出品したマイクロフォーサーズ用のレフレックス300mm F6.3。4日に書いた記事には「ミラーレンズ」と書いたが、今日もらったカタログには(正しく)「レフレックス」となっていた。
参考出品との事だが、手に取って試すことが出来る状態での展示であった。お聞きしたとこ5月下旬発売予定で、価格は実売35,000円位だ等との事(カタログの希望小売価格は40,000円となっている)。ついでに「ケンコーブランドの400mmミラーレンズも出ていますよね」と聞いてみたら、いかにも迷惑そうに、「こちらは、レンズ専業メーカーのトキナーの物です」との返事。そう云う事のようですよ(^^)。
さて、このレフレックス300mm F6.3、実に出来がいい。鏡胴は金属製で、小柄な割にはずっしり重たい(4日に記事に300g未満と書いたが、カタログには330gと書かれている)。ピント環のトルクも適切で高級感に溢れている。まずはM4/3用が登場するようだが、どう見てもこのデザインはソニーのNEXシリーズを意識している(オリンパスPENにも良く似合ってはいるが)。追ってNEXシリーズ用が登場することは間違いないようだが、そうなるとケンコーとトキナーの社内関係がますます厄介になるかもね。
先月、E-P2用にSAMYANGの7.5mm FISH-EYEを購入した郷秋<Gauche>だけれど、次なるE-P2用レンズはトキナーのレフレックス300mm F6.3になる可能性が非常に高くなった感じであるぞ。って、何を撮るのに使えば良いのか思い浮かばないけれど(^^)。
そうそう、今日の記事の最後に、ケンコーのブースにE-PL2に装着されたSAMYANGの7.5mm FISH-EYEが展示されていたことを書いておこう。つまり、M4/3用のSAMYANG 7.5mm FISH-EYEを、ケンコーが取り扱う事になったようである。E-PL2の隣にはこのレンズを装着したソニーのNEX-C3が置いてあった。「参考出品」とは書かれていたけれど、ほどなくケンコーから発売になることは間違いないだろ。
放射能の風評被害を助長する「こどもを守る会」
今日の神奈川新聞に、こんな記事が載っていた。
日光修学旅行「問題なし」相模原教委が見解
東電福島第一原発事故の影響を心配し、小学生の保護者から日光市への修学旅行に不安の声が上がっている問題で、相模原市教委は現地調査を実施。その結果、日光市内の観光名所で測定した放射線量は0.072~0.165マイクロシーベルト毎時であり、「懸念される問題は見受けられない」との見解を示した。
これに対して、行き先変更を求める署名と要望書を提出している市民グループ「こどもまもりたい」(漢字で書けば「子供守り隊」なのだろう)は納得せず、「放射線量は刻々と変化しており、一日だけの測定結果では不安は払拭されない」(以上、郷秋<Gauche>が要約)などと反発していようだが、「こどもまもりたい」のメンバーに私は云いたい。
福島県内に所在する原発は、あなた方が使う電気を賄うために、相模原市内にではなく、福島県に建設されたものである。あなた方が電気の無駄遣いをせず、際限のない利便享受の為の更なる電気を要求しなければ、原発を建設する必要はなく、当然事故も起こらなかった。
あなた方が危険だと主張する日光市内に、あなた方のお子さんが滞在するのはほんの2、3日であるが、その日光市内にはあなた方のお子さんと同じ小学生を含め、9万もの市民が24時間365日生活している。もし、日光市内が放射線により危険だとするならば、あなた方は、自分のお子さんを日光市に行かせないための活動をする前に、日光市民を市内から避難させるための運動をするべきではないのか。
あなた方が日光市は危険であると主張することにより、日光市、ひいては栃木県産の農作物が放射線に汚染されていて危険であるので購入・消費しない方が良い、栃木県内は放射線に汚染されていて危険なので旅行をしない方が良い、栃木県でさえ危険なのだから福島県は言うまでもないと云う、誤解と偏見に満ちた情報、風評をまき散らす、風評被害の発信源となっていることに気が付かないのだろうか。
誰だって自分の子どもは可愛い。危険な目に合わせたくない。しかしだ、そのための「こどもまもりたい」の活動が、間接的に日光市民を、栃木県民を、福島県民を「更に」苦しめることになっていることに、あなた方は気付かないのですか。あなた方が使う電気の為の原発に苦しめられている罪もない福島県民は、「云っても仕方のない事。誰かを責めてみても仕方のない事」と、じっと耐えているのです。その忍耐の精神を、あなた方も少しは学ぶべきではないのですか。少なくとも、更なる忍耐を強いる行動、神経を逆なでするような行動は厳に慎むべきだと、私は思うのです。
追記:検索等で初めて「郷秋<Gauche>の独り言」をお尋ねくださり上記の小文をお読みになられた方のために、郷秋<Gauche>(筆者)が横浜市在住の福島人であることを特に記しておきます。
D800のオフィシャルフォトがリーク
Nikon Rumorsに、ニコンのオフィシャルフォトと思われるD800の高品位な写真6枚が掲載されました。Click here!
ニコンが高画素路線に転換か
1月月25日にニコンD3200がまもなく登場か と云う小文をご覧いただいた。Nikon Rumorsに、ヨーロッパでD3200のガイドブックの予約が始まっているとの記事が掲載されている事、D3100の発売から既に15ヶ月が経過していることを理由に、もう間もなくD3200が登場するだろうと云う内容だったが、今度はD3200のスペックが掲載されたのでご紹介しよう。
Nikon Rumorsによれば、D3200はD3100の7割増しの2400万画素となり、新たなカメラ内画像処理・修正機能が導入され、ボディカラーは現行のブラックの他にシルバーと、D3100で限定販売され好評であった(らしい)赤が用意されるとのこと。発表は4月。ずるずると先延ばしされているD800と違い、D3200はほぼ間違いなく4月頃には登場することだろう。何と云っても一日も早く発売したいのはニコンなのである。D5100、D3100等、売るべきモデルの在庫が無いのだから。
それにしてもついこの間までは、画素数において宿敵キヤノンに大きなビハインドを負っていたニコンなのに、2400万画素が本当ならエントリークラスでもキヤノンを一気に逆転と云う事になるな。しかしだ、上級クラスのD800が次のモデルチェンジの4年後まで優位を保つために一気に3600万画素とするのは判らないでもないが、1年とちょっとでモデルチェンジを繰り返すエントリークラスで7割増しとはまったく驚くではないか。ニコンが高画素路線に転換したということだろうか。
例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、先週の土曜日に、陽気に誘われて散歩or日向ぼっこしていた恩田の森の半野良ネコ三態。
「かわいそうな本」展
今日の神奈川新聞の読書欄に、北海道恵庭市立図書館で、1月に「かわいそうな本」展が開かれたとの記事。かわいそうな内容の本を集めた展示ではない。いじめられ、傷つき、除籍にせざるを得なくなった「本」が展示されたのである。
カッターナイフで切り抜かれたアイドル(が掲載された)雑誌やファッション誌、落書きのある絵本、水に濡れてカビが生えた文庫本など10冊ほどの「かわいそうな本」が展示され、彼らが無言のうちに利用者のマナー向上を訴えたとのこと。
それだって許されることではないけれど、しおり代わりに思わずページを折ってしまったとか、ノートに書き写す代わりに線を引いてしまったとか、そんな程度ではなくいじめられ、傷付けられた本たちの悲しい声が聞こえて来る、何とも切ない記事であった。
例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、恩田の森上空を飛ぶモーター・パラグライダー(パラモーターとも云うらしい)。昨日、森を歩いていたら聞きなれないエンジン音が。セスナでもないし草刈り機でもない。上を見上げるとなんとモーター・パラグライダー。気持ちよさそうではあったけれど、こんな市街地上空を飛んで良いのだろうか。大体がだ、整備不良らしく、時々エンジンが咳込んでいたぞ。
社内ミラーレンズ戦争勃発?
社内の「社」とは、株式会社ケンコー・トキナーの事である。カメラに興味をお持ちの方なら、予てよりケンコー(フィルターの、あのケンコーである)の子会社となっていた株式会社トキナーが昨年(2011年)6月にケンコーと合併して、株式会社ケンコー・トキナーとなったのはご存じの事だろう。
その株式会社ケンコー・トキナーから、Kenko ミラーレンズ 400mm F8が2月3日発売と1月31日に発表されたかと思ったら、今度はマイクロフォーサーズ(M4/3)用のミラーレンズTokina 300mm F6.3をCP+2012に参考出品すると発表。
既に昨日から発売となったKenkoミラーレンズ400mm F8はマウント交換方式でニコン、キヤノン、ペンタックス、ソニーのSLRに対応する他、ソニーE、マイクロオーサーズマウントも用意されているが、Tokina 300mm F6.3は(M4/3)専用で、400mm F8よりも更に小型・軽量となっている。しかし同じ株式会社ケンコー・トキナーから、KenkoブランドとTokinaブランドの、似たようなミラーレンズが登場って、社内の調整ってまったくされていないのかね。
今日の一枚は、郷秋<Gauche>所有のTokinaの500mm F8ミラーレンズ(ニコンFマウント)。大きさ・重さは(実測)、全長87.5mm、直径78mm、500g。フィルターは後部ネジ込式(35.5mm)だが、前部にもネジが切ってあり、こちらは72mm。
ちなみに、Kenko ミラーレンズ 400mm F8は各82mm、74mm、340gでフィルターは67mm。Tokina 300mm F6.3は各66mm、66mm、フィルターは55mmで重さは300g未満とのこと。どちらも実売2万円程度で入手が出来そうである。郷秋<Gauche>としては、M4/3用の300mmが欲しいぞ。
なお、M4/3用のミラーレンズについては、ちょうど1年前にも書いているので、興味をお持ちの方は是非ご覧ください(Click here)。
補足:カメラ初心者の中に、「ミラーレスカメラ」と「ミラーレンズ」のミラーを混同し混乱している方がおられるかも知れない。「ミラーレスカメラ」とはレンズ交換式でありながら、一眼「レフ」のようにボディ内部にミラー(レフレックス機構)を持たないカメラの事。レンズにおける「ミラー」とは、普通の望遠レンズが屈折型で通常10枚以上のレンズを使う為に、大きく重たく高価なのに対して、「ミラー」(レフレックスとも云う)は、レンズの代わりに反射鏡(ミラー)を使った反射型。構造上、直径は太くなるが、全長が著しく短く、レンズの枚数が少ないため軽量で廉価になるが、構造上絞り機構を内蔵できないこととオートフォーカス(AF)化が困難な欠点がある。なお、ソニー(旧ミノルタ)には唯一AFの、500mmミラーレンズがあったが、最近廃番となっている。
Love it or hate it?
PENTAX(ペンタックス)からK-01が発表になった。ただし、何故か日本国内では未発表のままとなっているが、詳しい情報はペンタックスのグローバルサイトで見ることが出来る(Click here)。
郷秋<Gauche>は1月31日に、ペンタックスK-01は美しくないかも と云う小文を書いた。詳しくは記事をご覧いただきたいが、それはPhoto Rumorsに掲載されたK-01の物だと云うイラストを見ての記事であった。イラストからはボディ本体がもう少し「薄い」と思っていたのだが、登場したK-01はレンズマウント部分だけが特に厚みを持っているのではなく、ボディ全体が厚みのある形をしていた。
郷秋<Gauche>は件の記事の中で、長いフランジバックのために厚くなってしまうボディを、「ペンタックスのデサイナーがどう消化解決し、あるいはこれを逆手に取った、どんなユニークな形を見せてくれるのか、実は密かに楽しみ」であると書いたが、広報記事によると、K-01のデザインは社内のデザイナーではなく「著名デザイナーのマーク・ニューソン氏」が担当したとの事。
ニコンがEM、F3以降の重要なモデルのデザインを「著名デザイナー」であるジョルジェット・ジウジアーロに任せたのは有名な話であるけれど、お恥ずかしい話しだが、郷秋<Gauche>はK-01登場のニュースに触れるまで、「著名デザイナーのマーク・ニューソン氏」をまったく知らなかった。調べてみると、オーストラリア生まれのデザイナーで、auの携帯電話、味の素の瓶のデザインを担当、また、カンタス航空のA380の機内のデザインも手掛けているようである。
K-01は、レンズ交換式ミラーレスでありながら、DSLRと同一のレンズを利用すると云う、ミラーレスで先行する各種とはちがった戦略での参入である。先に紹介したサイトのLENSESをクリック頂くと、使用可能な22本のレンズを見ることが出来るが、これ程たくさんの「専用」レンズがラインナップされたミラーレスはK-01が初めてである。既存のレンズ資産を最大限に生かすために考えられた「奇策」とも云えるが、果たしてこの戦略が吉と出るか凶と出るのか、興味深々の郷秋<Gauche>である。
もっとも、新たに開発されたのはボディのみなので、もしK-01が不発に終わったとしてもダメージは比較的小さいとも云えるだろうな。ただ、郷秋<Gauche>が思うに、広角・標準系のレンズは良いとしても、両手の2点だけでカメラ(とレンズ)を支持するミラーレスの撮影スタイルでは、例えば60-250mm F4のようなレンズはとても実用にはならないだろうと思うのだ。まっ、使うことが可能であることと、実際に使えるかどうかは別の問題だし、ペンタックスとしても承知の上での事であるとは思うけれど。
さて、今日のタイトルの”love it or hate it?” だ。残念ながら、このセンテンスは郷秋<Gauche>オリジナルではなく、Photo Rumorsのこちらの記事の「パクリ」である。ちなみに郷秋<Gauche>は、既に「hate it」に一票投じたことを記しておく。
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