玄文社主人の書斎

玄文社主人日々の雑感もしくは読後ノート

公開討論会を主催して

2008年11月10日 | 日記
 柏崎市長選に向けての公開討論会「柏崎の明日を問う」を無事終了することができた。ひとつ大仕事が終わったという感じである。四年前にも地元三紙主催で計画したが、中越地震で中止を余儀なくされたという経緯があり、その分準備作業はスムーズに進められた。
 実は大きな心配があった。このような公開討論会は初めての試みであり、市民の関心も高そうだから、会場である産文会館大ホールの収容能力を上回る市民が押し寄せてきたらどうしようかという心配だった。あらかじめ「大変申し訳ありませんが、満員になりましたので、御入場できません」との貼り紙も用意していたが、「どうでも入れろ」と言われたらどうしようと思っていた。
 しかし心配は杞憂に終わった。参加者は四百人にとどまった。会田、桜井両陣営の総決起大会では、かなり激しい言葉も聞かれ、舌戦が過熱しているが、“市民の関心はこの程度なのか”と、逆に拍子抜けしてしまった。
 しかも、会場は異様に静かだった。両陣営からの参加者もいたから、ヤジが飛んだり拍手が起こったりするものと覚悟し、その対策もとってあったが、そんな心配もなかった。柏崎市議会の騒々しさに比べたら、想像もできないくらい市民は紳士的、淑女的であった。
 気にかかることがひとつある。この公開討論会がきちんと判断材料を市民に提供できたかどうかということである。参加人数も少なかったし、「どちらに投票したらよいか分からないので、公開討論会を聞いて決めよう」と考えて参加した人も、そう多くはなかったように思われる。
 また、テーマが多すぎたため、二氏の発言が小間切れとなり、議論が尽くされたとは言えなかったことも反省点として挙げられる。初の試みであったことを言い訳に、お許しを乞う。

越後タイムス11月7日「週末点描」より)