“にわかにかき曇った”と書いたが、実際にはそうではなく、女谷の気象は雲の様子で先が読める。市野新田方向の山から雲が上がって、風が吹き寄せてくる。黒い雲なら、間違いなく雨が近い。雲の下から青空が覗いていれば、晴れてくる兆候である。
後援会理事の一人として、朝から会場準備に汗を流した。前日の雨で綾子舞会館前の芝はびしょびしょに湿っている。芝の切れ目では、ぬかるみ状態になっているところもある。長靴を履いてくるべきだった。
濡れた芝の上を移動するものだから、三十分も作業をするうちにスニーカーは水浸し、靴下もぐちゃぐちゃになってしまった。気持ちが悪いが、水の中で作業していると思えば、どうということはない。
ブルーシートを敷く段になって、強風が吹き始め、十数人がかりで抑えても〓られてしまう。お客さんに「重石がわりに乗ってください」と言うと、「私なら三人分はあるわよ」と自信たっぷりの恰幅の良い女性がブルーシートに座ってくれた。女性は強い(重い?)。
今回は現地公開終了時には雨が上がったからよかったが、数年前に雨に降られた時は、大きなビニール袋を頭からかぶり、体育館から車を置いた所まで、土砂降りの中を走った。上半身は大丈夫だったが、下半身は川の中を歩いたようなありさまとなった。
海岸部では大した雨は降らなかったそうで、同じ柏崎市でも気象が違う。特に女谷の地は、雨も風も激烈なように思う。四方を山に囲まれた谷あいの村に、豪雪をはじめとする激しい気象条件の中で、綾子舞が長く伝承されてきたことに、深く敬意を表したい。
後援会理事の一人として、朝から会場準備に汗を流した。前日の雨で綾子舞会館前の芝はびしょびしょに湿っている。芝の切れ目では、ぬかるみ状態になっているところもある。長靴を履いてくるべきだった。
濡れた芝の上を移動するものだから、三十分も作業をするうちにスニーカーは水浸し、靴下もぐちゃぐちゃになってしまった。気持ちが悪いが、水の中で作業していると思えば、どうということはない。
ブルーシートを敷く段になって、強風が吹き始め、十数人がかりで抑えても〓られてしまう。お客さんに「重石がわりに乗ってください」と言うと、「私なら三人分はあるわよ」と自信たっぷりの恰幅の良い女性がブルーシートに座ってくれた。女性は強い(重い?)。
今回は現地公開終了時には雨が上がったからよかったが、数年前に雨に降られた時は、大きなビニール袋を頭からかぶり、体育館から車を置いた所まで、土砂降りの中を走った。上半身は大丈夫だったが、下半身は川の中を歩いたようなありさまとなった。
海岸部では大した雨は降らなかったそうで、同じ柏崎市でも気象が違う。特に女谷の地は、雨も風も激烈なように思う。四方を山に囲まれた谷あいの村に、豪雪をはじめとする激しい気象条件の中で、綾子舞が長く伝承されてきたことに、深く敬意を表したい。
(越後タイムス9月18日「週末点描」より)