十五日に新潟産業大学で開かれた「社会人の学び直し教育プログラム」シンポジウムというものに、柄でもないのにパネリストとして登壇することになってしまった。シンポジウムを取材することはあっても、パネリストをつとめるなどということは初めてのことで、うまくできるかどうか不安があった。
しかし、広川学長に頼まれて断り切れず、“学び直し”というところに自分の体験も含めて興味がないわけではなかったので、何か話ができるかなと思い、引き受けることにしたのだった。基調講演はNPOにいがたキャリアサポーターの岡田美栄さん。もうひとりのパネリストはアイビーリサーチの藤澤正人社長、司会は産大人文学部の梅澤精教授だった。
午後一時半開始なのに打ち合わせは午前十一時半から。事前準備もなかなか大変なんだ。岡田美栄さんはとても美しく聡明な方で、藤澤社長はバリバリの実業家だし、えらい場違いなところに来てしまったと正直思った。
当日は初夏のような陽気で、「どっかへ遊びに行って誰も来ないだろう」と皆で予想していた。岡田さんと窓ごしに会場の方を見てみると、まったくひと気がない。「誰も来なかったら写真だけ撮って解散しよう」などと不謹慎な会話が続いた。
しかし、会場には予想を超える四十人ほどの聴衆が集まっていた。岡田さんの基調講演は、立て板に水のような流暢なしゃべりで、「慣れている人は違うな」と思った。岡田さんは「地域力アップの一番の元は“個人”で、一人ひとりの生き方が大事なんだ」と話した。その考え方に共感を覚えた。
“社会人の学び直し”について、人に教えてもらうのではなく、自分の力で学ぶことが大切だということを話したつもりだが、大学の機能を否定するような発言であり、新潟産業大学さんに迷惑をかけたかも知れない。
しかし、広川学長に頼まれて断り切れず、“学び直し”というところに自分の体験も含めて興味がないわけではなかったので、何か話ができるかなと思い、引き受けることにしたのだった。基調講演はNPOにいがたキャリアサポーターの岡田美栄さん。もうひとりのパネリストはアイビーリサーチの藤澤正人社長、司会は産大人文学部の梅澤精教授だった。
午後一時半開始なのに打ち合わせは午前十一時半から。事前準備もなかなか大変なんだ。岡田美栄さんはとても美しく聡明な方で、藤澤社長はバリバリの実業家だし、えらい場違いなところに来てしまったと正直思った。
当日は初夏のような陽気で、「どっかへ遊びに行って誰も来ないだろう」と皆で予想していた。岡田さんと窓ごしに会場の方を見てみると、まったくひと気がない。「誰も来なかったら写真だけ撮って解散しよう」などと不謹慎な会話が続いた。
しかし、会場には予想を超える四十人ほどの聴衆が集まっていた。岡田さんの基調講演は、立て板に水のような流暢なしゃべりで、「慣れている人は違うな」と思った。岡田さんは「地域力アップの一番の元は“個人”で、一人ひとりの生き方が大事なんだ」と話した。その考え方に共感を覚えた。
“社会人の学び直し”について、人に教えてもらうのではなく、自分の力で学ぶことが大切だということを話したつもりだが、大学の機能を否定するような発言であり、新潟産業大学さんに迷惑をかけたかも知れない。
(越後タイムス2月20日「週末点描」より)