弁護士太田宏美の公式ブログ

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緊急 原発の安全性について 情報公開を!!

2011年03月16日 | 政治、経済、社会問題

原発の状況はわかりませんが、政府発表をそのまま信じることはできないように思います。

わかりやすいので、ニュースをそのまま貼り付けます。

まずロシアの専門家の批判です。

「日本の設計は「安全より経済優先」ロシア人原発専門家が批判 2011.3.16 12:38

 東日本大震災に伴う福島第1原発の4号機で起きた火災について、旧ソ連のチェルノブイリ原発事故で汚染除去作業に当たったロシア人原発事故専門家は15日、「経済的利益を安全より優先させたことを示す具体例」だと批判した。ロイター通信とのインタビューで語った。

 この専門家は、旧ソ連時代に政府機関の責任者を務め、原発事故の汚染除去を担ったアンドレエフ氏。

 4号機では、使用済み核燃料に関係する水素爆発の可能性がある火災が発生。ロイターによると、同氏はこの火災に関し、使用済み核燃料プールで日本のように高い密度で使用済み燃料を貯蔵した場合、プールから水がなくなれば、火災発生の可能性が高くなると主張した。(共同)」

次にイスラエルの動きです。

「イスラエルのテレビ局スタッフらが離日 2011.3.16 11:43

 東日本大震災を受けて日本に取材スタッフを派遣していたイスラエルのテレビ・ラジオ各局は15日、原発事故の深刻化を受け、全スタッフが日本から退避したことを明らかにした。

 民放チャンネル10は共同通信に「イスラエルの核問題専門家と相談した結果、スタッフを日本に残留させるのは危険すぎるとの結論に達した」と明らかにした。

 民放チャンネル2とチャンネル10はそれぞれ記者1人とキャスター1人など、各社ともスタッフを数日前に日本に派遣したが、15日までに全員が撤退した。(共同)」

次はフランスの動きです。

「仏、日本脱出用に臨時便を指示 安定ヨウ素剤1万個も 2011.3.16 10:02

 【パリ=山口昌子】フランスのフィヨン首相は15日、国民議会(下院)で、東日本大震災による福島大1原発の事故後、在日フランス人で日本脱出を希望する者が増えている状況を踏まえて、仏航空大手エールフランスに臨時便を出すよう指示したことを明らかにした。

 首相はまた子供など優先的に帰国させるべき約280人について、災害支援の援助隊や支援物資を運んだ航空機に乗せて出国させる方針も表明した。

 さらに被曝(ひばく)による健康被害に備えるため「安定ヨウ素剤」の錠剤1万個も在日フランス人に運ぶと述べた。

 仏外務省によると在日フランス人は約9千人。約5千人が東京とその近郊にいるが、現在は約2千人に減っている。」

次はアメリカです。
 
「救援の米艦船3隻が日本海側へ進路変更「放射線のため」 2011.3.16 09:26
 【ワシントン=佐々木類】米海軍は15日、東日本大震災で起きた原子力発電所の爆発とそれに伴う放射能漏れを受け、救援活動に向かっていた艦船3隻の派遣先を本州東岸沖から日本海側に変更したと発表した。

 この艦船は、強襲揚陸艦エセックス、揚陸艦ハーパーズ・フェリー、同ジャーマンタウンの3隻。変更理由については「放射線と航行の安全確保のため」とし、救援活動は予定通り行うと述べた。

 これとは別に、米海軍は同日、神奈川県横須賀、厚木両基地の兵士とその家族に対し、屋外に出ることを控え、屋内でエアコンや換気扇を使わないよう呼びかけた。

 横須賀基地で、福島第1原発の爆発で漏れたとみられる低レベル放射性物質が確認されたための措置。米軍準機関紙スターズ・アンド・ストライプス(電子版)によると、横須賀基地で補給中の原子力空母ジョージ・ワシントンで放射能レベルを測定した結果、通常以上の上昇を検知した。

 基地では健康に影響が出る数値ではないとしているが、大事をとったとみられる。」

私がこれらの国の動きを重要視するのは、これらの国は原子力については、理論ではなく、
軍事その他で、現実を熟知している国だからです。
これらの国はこのような緊急措置をとるのは、その必要があるからとみるべきです。
つまり、厳しい状況ということです。

ロシアの学者以外に、つぎのような専門家の批判もあります。

アメリカです。 きびしいです。

「原発事故「相当悪化」米シンクタンク見解 最も深刻な「レベル7」も 2011.3.16 07:29

 米シンクタンク、科学国際安全保障研究所(ISIS)は15日、東日本大震災に伴う福島第1原発の事故について、「状況は相当悪化した」との見解を示す声明を発表した。

 声明は、同原発の事故は国際原子力事象評価尺度(INES)の「レベル4」を超えて上から2番目の「レベル6」に近く、最も深刻な「レベル7」に達する可能性もあると指摘した。

 同原発では、2号機で爆発音が上がって原子炉格納容器の圧力抑制プールが損傷。4号機でも爆発音がして火災が発生、外部に高濃度の放射性物質が漏れたとみられている。(共同)」

イスラエルの専門家はもっと厳しいです。

「日本は事実秘匿」 イスラエル学者が批判 2011.3.15 20:38

 イスラエル国内の核施設で勤務経験があるテルアビブ大のウジ・エベン教授(化学)は15日付の同国紙マーリブで、東日本大震災による原発事故に関し「日本は事実を隠している」と主張、「公正で透明性のある」情報開示を行うよう訴えた。

 エベン氏は水素爆発が起きた福島第1原発1、3号機について、「日本は原子炉が無傷だと報告しているが、疑わしい。長年使われた炉心には亀裂などが無数にあるものだ」と指摘。

 「以前から日本の原子力産業界の幹部は情報をねじ曲げていると批判されてきた」とした上で、今回も「当局の広報担当者は中身のない声明でお茶を濁している」と批判した。(共同)」

そのほかにも日本の情報公開については厳しい意見がありますが、省略します。
イスラエルの専門家がいうように長年(福島第一原発は40年?)使われていれば
亀裂などがあるというのはそうだという気がします。
また、当時としては最新であったとしても、今の水準でいくと、問題だということに
なるでしょう。

海外の人たちはこのように見、行動しているのです。
そのことを忘れてはいけないと思います。

起こったことは仕方がありません。
後は被害が拡大しないようにすることです。
事実隠しのために時間を無駄し、肝心の対応が後手見まわることは避けなければ
いけません。
最悪のシナリオを想定して、最善の措置を講じるべきです。
企業の担当者を叱りつけるなどは天に唾するようなものです。

事実を正確に伝えて欲しいです。
海外の専門家の援助が必要ならどしどし受けるべきです。

このような場合、リーダーシップを発揮できるのは、誰がいるのでしょうか。

祈るような気持ちです。


政府の対応と原子炉の内部

2011年03月16日 | 政治、経済、社会問題

原発の問題にしても、その他被害についても、政府の対応がみえません。

原発については、明らかに後手に回っているようです。
枝野長官は大丈夫だというようなスタンスで会見をしていましたが、
聞いていただけでも大丈夫でないことは見えていました。

海外のマスコミでは早くから、危機を予想していました。

むしろ、こういうスタンスが、対応を遅らせたのではないかと感じます。

また、死者数についても、宮城県警察本部の情報として1万人以上の可能性が
あると、早い段階から情報が漏れていますが、
これについても漏れるだけです。
こういう形で徐々に漏らしておくことによって、既成事実をつくろうとしているのでしょうか。
なんか、この点もすっきりしません。

政府のリーダーシップがみえません。

こういう緊急事態の最中では、首の挿げ替えはできませんが、
菅も枝野も海江田も頼りになるようには見えません。

ただ、いずれは治まるだろうと信じて、黙々と下を向いて、一日一日を送るしかないの
でしょうか。

原子炉の仕組みなどについても海外のメディアの方がよくわかります。
私たちがみるのとはだいぶ違うようです。
また、原子炉の写真も出ています。次の写真はイギリスのタブロイド紙
デイリーメイルのWEB版から取ってきました。
こういう情報は日本のメディアではあまり見られません。
こういう写真をみた方が官房長官の説明よりもはるかによくわかるし、インパクトの強さも
理解できます。 くわしくはここをクリックしてください。 英語はわからなくても、
感覚的に理解できます。

下の写真はいずれも2010年8月21日の福島第1原発の3号機の内部の様子です。
水は燃料棒を冷やすためのものです。(画像の説明による)


水につかっている燃料棒の様子です。この水が少なくなって燃料棒が露出することに
なったのですね。

 

こんなに大きなものなんですね。

すくなくとも国民に理解してもらおうという努力がないことは事実です。
一種の情報操作でしょうか。