上田市の市民グループ「信州沖縄塾」は、沖縄戦の歴史や米軍基地移設問題などを題材にした冊子「私たちがふれた・感じた沖縄!」を作った。同塾の協力で今春沖縄県を訪れた女性2人による報告集で、市民が見た沖縄の実情を広く知ってもらおうと冊子の形にした。分かりやすい内容で高校生にも参考になるとして、20日までに県内の全106高校に1部ずつ送った。
報告者は、視覚障害者で、同じ障害者の相談に乗る「ピアカウンセラー」の広沢里枝子さん(52)=東御市祢津=と、臨床発達心理士の芹沢文子(あやこ)さん(54)=上田市武石上本入。3月26~29日、米軍基地移設が計画されている名護市辺野古(へのこ)の海岸や、沖縄戦の際に火炎放射器で焼かれた跡のある洞窟などを訪れた。
信州沖縄塾は、沖縄の歴史や文化、基地問題などを広く知ってもらいたい―と、沖縄県出身の作家伊波(いは)敏男さん(68)が塾長となり、2004年に発足。昨年3月からは「私が考える沖縄問題」と題した連続講座を上田市内で開いている。広沢さんと芹沢さんはことし5月の講座で沖縄訪問について発表。内容をA4判16ページの冊子にまとめた。
広沢さんは、沖縄戦で3千人以上が亡くなったとされる同県南部・南風原(はえばる)町の訪問について「(遺体発掘に立ち会った現地の人から聞いた)『自分は、まさに死体の上を歩いていたんだと分かりました』という言葉が耳に残っている」と振り返っている。
芹沢さんは、辺野古の基地移設関連の仕事に携わる高齢男性が、実は基地を歓迎しておらず、一方で移設に反対する住民が、この男性の飼い犬を育てている―といった多面的な実情を紹介。「平和を教えられた旅」と結んだ。
伊波さんは「沖縄を考える『入門書』として冊子を活用してもらいたい」と話す。1部300円。希望者は信州沖縄塾事務局の竹内さん(電話0268・24・0276)へ。
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報告集(手前)の打ち合わせに参加した芹沢さん(左から2人目)と伊波さん(右)ら
信濃毎日新聞
報告者は、視覚障害者で、同じ障害者の相談に乗る「ピアカウンセラー」の広沢里枝子さん(52)=東御市祢津=と、臨床発達心理士の芹沢文子(あやこ)さん(54)=上田市武石上本入。3月26~29日、米軍基地移設が計画されている名護市辺野古(へのこ)の海岸や、沖縄戦の際に火炎放射器で焼かれた跡のある洞窟などを訪れた。
信州沖縄塾は、沖縄の歴史や文化、基地問題などを広く知ってもらいたい―と、沖縄県出身の作家伊波(いは)敏男さん(68)が塾長となり、2004年に発足。昨年3月からは「私が考える沖縄問題」と題した連続講座を上田市内で開いている。広沢さんと芹沢さんはことし5月の講座で沖縄訪問について発表。内容をA4判16ページの冊子にまとめた。
広沢さんは、沖縄戦で3千人以上が亡くなったとされる同県南部・南風原(はえばる)町の訪問について「(遺体発掘に立ち会った現地の人から聞いた)『自分は、まさに死体の上を歩いていたんだと分かりました』という言葉が耳に残っている」と振り返っている。
芹沢さんは、辺野古の基地移設関連の仕事に携わる高齢男性が、実は基地を歓迎しておらず、一方で移設に反対する住民が、この男性の飼い犬を育てている―といった多面的な実情を紹介。「平和を教えられた旅」と結んだ。
伊波さんは「沖縄を考える『入門書』として冊子を活用してもらいたい」と話す。1部300円。希望者は信州沖縄塾事務局の竹内さん(電話0268・24・0276)へ。
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報告集(手前)の打ち合わせに参加した芹沢さん(左から2人目)と伊波さん(右)ら
信濃毎日新聞