ゴエモンのつぶやき

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余暇もバリアフリーに 支援センター開設1年

2010年06月29日 00時50分55秒 | 障害者の自立
会津若松 興味に合わせ行事多彩

 障害者の余暇の充実に役立てようと会津若松市が開設した「余暇活動支援センターふらっと」が今月、開設から1年を迎えた。全国でも珍しい障害者の余暇活動支援施設。利用者に好評を得ており、職員はより良い施設にしようと試行錯誤を重ねている。(小沼聖実)

 日曜日の午後3時過ぎ。同市中町の「ふらっと」では、男性の利用者数人が集まって世間話を楽しんでいた。うつ病だという男性(57)は「一人だし、仕事のない土日に家にいても、することがないから」と通い始めた。作業所の帰りに毎日通う人、休日に時々訪れる人など、利用の仕方は様々で、トランプやオセロ、読書をするなど、思い思いに過ごしている。別の男性(41)は「作業所では障害の種類が違う人と出会う機会は少ないが、ここでいろいろな人と知り合えた」と満足そうだ。

 「ふらっと」は、障害者の日中の居場所づくりと余暇活動のサポートを目的に、市が市内のNPO法人に運営を委託して開設した。土日を含む週5日、職員2人が常駐し、約26平方メートルの交流スペースを開放している。月に2~3回、スポーツ大会などのイベントも行われ、多いときには約200人が参加する盛況ぶり。この1年の利用者は延べで3000人近くになった。

 障害者福祉に詳しい会津大学短期大学部の林恵津子教授(48)によると、障害者は、養護学校や作業所など活動範囲が限られ、趣味を楽しんだり仲間をつくったりする機会が少ない。そのため、休日をどう過ごせば良いか分からず、ストレスをためがちという。

 障害者の余暇活動は10年ほど前から重視され始め、作業所などが独自に休日の活動を行ってきたが、林教授は「開催日が限られる上、毎回同じメンバーだったり、個人の興味に関係なく画一的な内容だったりと、不十分だった」と指摘する。

 「ふらっと」は、こうした問題の解消のために開設された。日常的な交流の場としての機能に加え、それぞれに興味のある分野を見つけてもらおうと、ボウリング大会、スイーツの食べ歩きなど、多様なイベントを開催している。今月23日には、市文化センターで絵手紙教室が開かれ、約20人が参加。手話通訳などのサポートを受けながら、思い思いに絵手紙を制作し、「初めてだけどうまく描けた」と楽しそうな声が響いた。

 ただ、職員の秀島聖子さん(42)は「居場所ができて良かった、で終わりではなく、これをきっかけに自主的に余暇を過ごせるようにするのが最終的な目標」と話す。「ふらっと」には、利用者が自由に書き込めるホワイトボードとノートが置かれている。「フットサルしたい人募集」「カラオケ行きませんか?」などと仲間を募り、サークル活動に発展させる狙いだ。秀島さんは「これまでにない取り組みで、まだまだ手探り状態。時間をかけて支援につなげたい」と話している。

 「ふらっと」は月・木定休。正午~午後5時。問い合わせは「ふらっと」(0242・29・2149)へ。

(2010年6月28日 読売新聞)


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