障害者のスポーツ拠点「障害者スポーツ文化センターラポール上大岡」が1月10日、 港南区上大岡西にオープンした。東京オリンピック・パラリンピックの開催を控え、スポーツや文化活動を通じた障害者の健康支援などを充実させるための拠点づくりが目的。
ラポール上大岡は、1992年に開設された横浜ラポール(港北区)と同様の施設。上大岡駅直結の「ゆめおおおかオフィスタワー」の6階から8階にあり、延べ床面積は約2000平方メートルで、ラポール横浜の10分の1程度の規模だ。
2012年に一部の利用が停止された施設跡を横浜市が約3億円かけて改修し、体育室やトレーニング室、フィットネススタジオ、展示コーナーなどを整備した。多目的トイレや多目的更衣室、視覚障害者用誘導マット、ポータブル磁気ループなどを設置し、障害者が利用しやすい環境を整えている。運営は社会福祉法人横浜市リハビリテーション事業団。
主な事業は▽地域支援▽情報発信▽健康増進▽創作・表現活動支援--の4つで、障害者が地域の活動拠点で活動できるように支援する。利用者にあった個別のプログラムを提供するのが大きな特徴で、機器を使って身体の状態を測定し、利用者にあったメニューづくりに取り組む。
9日には開所式が行われた。関係者や行政職員、議員らが出席し、待望の施設誕生を祝った。
あいさつに立った市健康福祉局の田中博章局長は「今年はオリンピック・パラリンピックが行われ、かつてなく障害者スポーツや文化活動に注目される。これを機により推進していきたい」と話した。
また、横浜市身体障害者団体連合会の井上彰理事長は「横浜ラポールで積みあげてきた知恵と工夫を大いに生かしてほしい。これからは共生の時代。様々な交流を通じ相互理解が深まり、支えあいが自然になる。障害者の思いや声を受け取ってほしい」と話した。
毎日新聞 <time>2020年1月22日</time>
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