猫じじいのブログ

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日本の明日を切り拓く、世界の真ん中で力強い日本外交、安倍晋三

2019-07-11 21:06:55 | 日本の外交



安倍晋三は意味のない感覚的言葉を発するのが好きである。

「私がドリルになって規制という岩盤を打ち破る」「景気回復、この道しかない」「日本を、取り戻す」「積極的平和主義」などと、次々と意味のないキャッチコピーを作りだす。

2014年の終戦記念日に全国戦没者追悼式で、安倍晋三首相は、「戦没者の皆様の、貴い犠牲の上に、いま、私たちが享受する平和と、繁栄があります」と述べた。

「戦没者の犠牲」によって、「日本の平和と繁栄がある」とは、どういう意味なのだ。太平洋戦争で、本土爆撃で、東京大空襲で死んだことが、どうして平和と繁栄を導いたのか。軍部が若者を特攻隊に追い込み殺しておいて、「尊い犠牲」とよく平気で言えるものだ。だいたい、「犠牲」とは、神様に捧げる「人身御供」のことと知っているのか。

同じ追悼式で、天皇陛下は、「終戦以来すでに69年、国民のたゆみない努力により、今日の我が国の平和と繁栄が築き上げられました」と述べたことと比較すると、安倍晋三の言葉にはこころがない。

2016年12月27日の真珠湾攻撃の犠牲者慰霊式では、安倍晋三首相のスピーチは、「耳を澄ますと、寄せては返す、波の音が聞こえてきます。降り注ぐ陽の、やわらかな光に照らされた、青い、静かな入り江」で始まり、その感傷の言葉が最後まで続いた。

日本の代表的保守論者、保阪正康は、日本の真珠湾奇襲攻撃によって太平洋戦争が始まり、日本軍部が戦線を拡大続け、アジア太平洋地域で1千万単位の死者を出したが、そのことから、日本はどんな教訓を学んだかの言及がない、と批判した。私も安倍晋三の言葉の軽さに唖然とする。

2019年、今回の参院選でも、「日本の明日を切り拓く」のキャッチコピーのもと、

「世界の真ん中で力強い日本外交」「地球規模の課題解決に向け、世界をリードします。」
「国際社会の結束・ルールづくりを主導する外交」「“G20大阪サミット2019”の議長国として、今後も貿易や環境など世界の課題解決に向けて結束を促します。」
「日本が中心となって、自由で公正な貿易、誰もがアクセスできる良質なインフラ、信頼あるデータ流通をはじめ、21世紀の新たなルールづくりを主導します。」

実態にそぐわない言葉の羅列だ。

G20大阪サミット2019では、実行に結びつくことは何も決まらなかったではないか。「誰もがアクセスできる良質なインフラ」とは何なのか。「信頼あるデータ流通」とは何なのか。

「自由で公正な貿易」を壊しているのはトランプ大統領ではないか。安倍晋三がトランプにゴマすってどうするのだ。中国を助けるのが筋ではないか。

対米追従に走っていて、どこが「世界の真ん中で力強い日本外交」なのか。

そして、安倍政権は、今、韓国への輸出規制を強化すると言っている。