2006-0401yms13
ほととぎす賀茂の社で鳴きそうね
露に濡れても待ってみません? 悠山人
○紫式部集、詠む。
○略注=少し長い詞書を引く。「賀茂にまうでたるに、<ほととぎす鳴かなむ>というあけぼのに、片岡の木ずゑをかしう見えけり」。早朝の賀茂神社へ友だちとお参りしたときのこと。「鳴いてくれるといいんだけど」という話から、木木の雫を受けながらも、待ってみるのも趣があるかしらね。
¶賀茂=新潮版は「上賀茂神社か」とするが、平王クは断定。
¶片岡=片側が傾いている、または切り立っている岡。平王クによる
と、「上賀茂神社の本殿楼門の東南前にある第一摂社、片岡社の東背後に接
する片岡山を指す。標高166m。」
¶立ちやぬ(濡)れまし=立ったまま濡れてみようかしら。
□紫013:ほととぎす こゑまつほどは かたをかの
もりのしづくに たちやぬれまし
□悠013:ほととぎす かものやしろで なきそうね
つゆにぬれても まってみません?
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