大島の波浮の桜の花白く
松にまじれば山梨に似る 晶子
○短歌写真、詠む。
○晶子は夫鉄幹と各地を旅した。自写の桜に波浮港(借用)を合わせた。
□おほしまの はぶのさくらの はなしろく
まつにまじれば やまなしににる
*now streaming : Artist= Egon Wellesz / Gottfried Rabl|Track= Symphony No. 5*
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2006-0412-yts129
親しきは深き底より燃えあがる
紅き薔薇こそ已まざりけれと 悠山人
○短歌写真、詠む。
○与謝野晶子の長詩「薔薇の歌」の一部(下記)から、短歌にした(擬似本歌取り)。紅薔薇は、白桜院の激しい情念の象徴である。字体は晩年の染井吉野の色にした。
(前略)
此處に
われに親しきは、
肉身の深き底より
已むに已まれず
燃えあがる熱情の
其れにひとしき紅き薔薇、
(後略)
□したしきは ふかきそこより もえあがる
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2006-0411yms18
会いたいと思う気持ちは松浦の
空から神もご覧承知よ 悠山人
○紫式部集、詠む。
○略注=筑紫(つくし=九州)の肥前(佐賀県)からの便りを、遥か遠くの越前(福井県。国府の武生市)で読む、と前書き。会いたいなあって気持ち、そちらの鏡の神さまにかけて、強く誓っているわね。
¶松浦(まつら)=佐賀県唐津市から松浦(まつうら)市が舞台。鏡という
地名も神社も現存。地名に「待つ」を掛ける。
□紫018:あひみむと おもふこころは まつらなる
かがみのかみや そらにみるらむ
□悠018:あいたいと おもうきもちは まつうらの
そらからかみも ごらんしょうちよ
*now streaming : Artist=Walton Latham-koenig / Track=Sonata For String Orchestra*
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2006-0409yms17
楽しげな大阪湾の水鳥に
あなたと暮らす夢をかさねる 悠山人
○紫式部集、詠む。
○略注=詞書は「津の国といふ所よりおこせたりける」。水際(みぎわ)に戯れている鳥たちを見ていると、しみじみと思うのよ、あなたと一緒に起居したいのに・・・でも、それが出来なくて悲しいわ。津(浜、港)の国は、大阪(難波)から兵庫(摂津)にかけて。
なお次の十八番歌との間に、「返し」とだけあって、歌がない。新潮版は「諸本に返歌が書かれていない。」とするが、あれだけ熱心な論を展開する平王クは、この点に全くふれない。不思議な感じがする。
¶おこ(遣)す=「こちらへ送ってくる。よこす。」(古語辞典) 念のために
現代語ではと、広辞苑をみると、見出し語のあとに「遣す・致す」とある
が、用例は拾遺和歌(雑春)と狂言(二人侍)だけ。
¶立ち居る=起ち居・起居する。生活する。
¶思はましかば=思えたらいいのになあ(だが実際は出来ない)。
□紫017:なにはがた むれたるとりの もろともに
たちゐるものと おもはましかば
□悠017:たのしげな おおさかわんの みずとりに
あなたとくらす ゆめをかさねる