5月も終わりの頃
あるイベントの打ち上げ帰りに
もしやと用水路を覗いたところ
あっ いたいた!
草陰に ポツ ポツと
小さくかすかな光を出して
蛍が 身の所在を知らせている
街は
蛍の千倍も万倍も明るい蛍光灯にあふれ
命がけで精一杯に点滅する蛍の光は
ほとんど見る影もなく 儚く光る
光度は比べるまでもないが
そのエネルギー源の簡素さを見よ!
その省エネルギーのみごとさよ!
確かに 蛍の光で本やらは読めないが
蛍たちにとっては十分すぎる明るさであろう
街の暗闇 村の闇夜に
目映いばかりの光を当て
明るい昼に対峙する夜を追放して
楽しく安全な街や村になったが
おどろおどろしい夜
何だか妖しく艶めかしい夜
底知れぬ怖さと畏怖さえ抱かせる闇夜
そんないにしえの夜を追放して
我らが得たもの なくしたものは数知れず
時には 夜が存在する意義について考えてはどうかい
と 今夜も 川原で 蛍がチカチカと円く光を描きながら
私に あなたに 黙って問いかけている
あるイベントの打ち上げ帰りに
もしやと用水路を覗いたところ
あっ いたいた!
草陰に ポツ ポツと
小さくかすかな光を出して
蛍が 身の所在を知らせている
街は
蛍の千倍も万倍も明るい蛍光灯にあふれ
命がけで精一杯に点滅する蛍の光は
ほとんど見る影もなく 儚く光る
光度は比べるまでもないが
そのエネルギー源の簡素さを見よ!
その省エネルギーのみごとさよ!
確かに 蛍の光で本やらは読めないが
蛍たちにとっては十分すぎる明るさであろう
街の暗闇 村の闇夜に
目映いばかりの光を当て
明るい昼に対峙する夜を追放して
楽しく安全な街や村になったが
おどろおどろしい夜
何だか妖しく艶めかしい夜
底知れぬ怖さと畏怖さえ抱かせる闇夜
そんないにしえの夜を追放して
我らが得たもの なくしたものは数知れず
時には 夜が存在する意義について考えてはどうかい
と 今夜も 川原で 蛍がチカチカと円く光を描きながら
私に あなたに 黙って問いかけている