黒猫の脱走

南国九州にも
秋は確かに訪れ
かつ深まりゆく

銀杏は黄葉し
モミジは紅葉して
山や公園を彩る

そんな秋のある夜
私が寝ようとした時
先に寝ていたカミさんが
スミレはどこに？
と尋ねたので探したが
いつもの鈴の音や
足音などの気配がない

これはおかしいと
私らは家中を探すも
やはり見当たらない‥

もしやと カミさんが
念のためと玄関を開けて
庭や駐車場の方を探すと
果たせるかな 黒猫スミレがいた！

暗闇の中 車の下に
じっと潜んでいたようだ
体が黒いので
深夜によくぞ見つけたと
私はカミさんを褒めた

後で調べたら
どうやら 寝室の網戸を
自分でこじ開けて出たらしい

家屋からの脱走は
確かこれで二度目だ

普段は家の中で
マッタリもしているが
さすがにたまには
外を歩きたいのかも！

Ps2017.11.30 木曜
明日から12月。いよいよ冬本番だ
活発なカミさんは 半日家にいると イライラするようで 1日もいたら とにかく外に出たがる
私は 別に二、三日じっとしていても困らない 家でいろいろとすることがあるからだ ただ 健康のため ボケ防止のためにも 腰痛にならないためにも 外には 時々出た方がいいのだろう

腰痛と黒猫

久し振りの幹事をしたためか
同窓会が済んだ後
急に腰が痛くなって来た

若い頃からの持病ではあるけれど
年に何度かやってくる
いやな腰痛だ

ある日
寝る前に
廊下でうつ伏せに寝て
軽い体操をしている時
うちの黒猫が
不意に背中に乗って来た

そして
降りた後
私の腰を心配するでもなく
私の顔も見ないで
さっさと向こうに去って行った
黒猫スミレは
私が遊んでいるとでも思ったか

室内で飼っている犬ならば
少なくとも様子を伺うくらいは
しそうだけれど‥

私が ２０年前ほど
麻疹にかかり
自宅で静養していた時
愛犬モコは
側で静かに居てくれた

犬や猫は
人に対して
それぞれに
対応が違うから
それぞれに面白い

Ps2017.11.26 日曜
11.27 追記

ドボン！ 黒猫のダイブ

さあ、寝よう‥
と寝床に入った直後
廊下の方から
ガタガタ ドボン！
という不審な音が
響いて来た

何だ！
と驚いた私は
ガバッと起き
廊下に出た

すると 風呂場の方で
ガリガリ ザバザバ
という音がする

すると そこには
うちの黒猫が
必死にもがいているではないか！

初めは 何事かと思ったが
私は
とにかく助け出すことを優先し
びしょ濡れの黒猫を
抱え上げて外に出した

すると
とても慌てた猫さんは
びしょ濡れのまま
廊下から居間の方へ
すっ飛んで行った！

驚いたカミさんもやって来て
バスタオルで 慌てて拭いた

後でカミさんと
黒猫は 風呂ブタの上に
飛び込んで その勢いで
蓋が外れ
お湯に入り込んだのではないか
と推測した

私はその時
あの名著・吾輩は猫である
の結末を思い出した
確か 水がめに落ちて
お陀仏したのではなかったか！

今回は 幸いに怪我もなく
良かったねと二人で安堵した

これからは
孫が来た時のように
風呂の水は抜いていた方がいいね
と話したことだ

その夜の黒猫さんは
すっかり乾いてあったまるまで
母さんの布団に入っていた

Ps 2017.11.22水曜のこと
11.24 草稿

橋ができた

龍神橋ができた

数年かけて
この秋 橋が完成した

雨の日も 風の日も
晴れの日も 曇りの日も
工事に関わる人たちは
暑い時は汗を流し
寒さにも耐えて
長い時間をかけて
市民の生活の足が
また一つできた

ガスや水道などの
インフラ橋だった龍神橋
（りゅうじんはし）
その後 少し拡張されて
車も通行できる一車線の
生活道路になった

がしかし
市中心地の迂回路として
その役目は大きく
みんなが活用するには
かなり不便になってきた

また 最近
上流で洪水などが何度かあり
河川域の拡張とともに
橋の建て替えも始まったようだ

我が家の近くの龍神橋は
数年前から工事が始まった

工事の途中では
あの熊本地震が起こり
再開し かつ 継続するのは
とても大変だったと思う

雨の日も風の日も
厳しい熱射の時も
あるいは雪の日も
毎日工事は続行された

そして 11月の11日に
橋は完成した（暫定）

その日の１０時半ころ
かみさんと夫婦で
できたばかりの綺麗な橋を
ゆっくり渡った

この橋は
きっとこれから
五十年 いや 百年後も
人や車のために 力の限り
働いてくれるだろう

それから
やがて解体される
旧・龍神橋よ
今までずっと働いてくれて
本当にありがとう！

Ps 2017.11.18 土曜 草稿
11.21 火曜 追記

座布団ヒーターと黒猫スミレ

座布団ヒーター

黒猫スミレは
柔らかい敷物が好き

バスタオルや どてら
洗濯物にも
よく上に乗っている

この頃 不調で
お母さんの布団にも
入ってこないで
夜から朝まで
風呂ブタとか
縁側の敷物などにいるが
寒そうで 私らは話し合って
私が去年まで使ってきた
クッションヒーターを
部屋から見つけ出し
さっそく使ってみた

スミレは しばらく
クンクンと匂いを嗅いでいたが
毛触りやら温さやらで
気に入ったのか 上に乗り
ずっと座っていた

座布団ヒーターは
ちょうど程よい温度で
スミレは その後も
時々座って憩っている

Ps2017.11.18 土曜 草稿
11.19 日曜 追記

この声をきみに 素晴らしきかな 朗読

孝は言う
もう一回信じてみませんか
自分の人生を
京子先生は迷っている

一度故郷に帰って
気持ちをモヤモヤを
リセットして来たのではないか

京子先生は
孝の指導教室を不意に訪ねて来る

きっと気持ちを新たに
再出発するのではないだろうか

言葉の働きは
美と感動を表すためにある

普通の言葉は
数式などと違い
金にもならないし
何の役に立たないかもしれないが
言葉は
私たちの気持ちを整理し
人の喜びのためにある

孝は
京子先生からたくさんのものをもらった
数学は朗読と似ている
とも話す

心のポッカリはなくならない
でも 長い人生の中で
心が熱くなる時はある
そのために私たちは
生きているのかもしれない

孝は ラストで
素敵な声だと思われたその声で
京子の耳元に そっと囁く
「この声をきみに」

ps 2017.11.17 金曜
この声をきみに 最終回 NHK TV
実は この私カエルも 学生の時に
健康診断があり 担当の医者から 声がイイねと言われ 喉奥まで調べられたことがある ４５年位前の話だ

心のポッカリは
美味しいものを食べたとき
気に入った曲に耳を傾けたとき
好きな詩や物語を読んでるとき
スポーツで汗を流したとき
ブログや詩を書いているとき
誰かと一緒に街や野山を歩いているとき
お気に入りの服を着たとき
行きたい所に旅をしたとき
少し埋まる

気持ちが誰かと通じ合った時に
また少し埋まる

結果が生まれ 願いが叶った時に
ポッカリは狭まり
未来に希望が生まれた時に
また一つ 心のポッカリは
小さくなって行くだろう

お母さんのふところ〜スミレの呟き

私は 何でか
おとといから
吐いてばかり‥

とても 苦しくて きついの！

だから
母さんと父さんは
とても心配して
私の世話をして
とうとう私を
病院に連れて行った

けっきょく三回
病院に行ったけれど
原因はよくわからないみたい‥

尿検査とか
CTスキャンとかいう機械で
私のお腹を詳しく診てた
何か変な物を食べてることが
多いそうだけど
私は 別にそんな物は
食べてなかったみたい‥

お父さんとお母さんは
とりあえずホッとしたけれど
保険とかいうのを掛けていないので
治療費が高くついたなあって呟き
食費やお小遣いを減らそうとか
冗談のような真剣のような顔をして
二人は話し込んでいたわ

ようやく我が家に帰り
ホッとした私は
吐き気も減ってきて
疲れたのでしばらくは
静かにしておこう‥

それでも
父さんと母さんは
私のことが心配で
朝に夕に 私のことを
何度も何度も見に来るの‥

Ps2017.11.17 金曜 草稿
昨夜のスミレは 縁側のベッドから猫タワー そして浴槽の（風呂）蓋の上 それからお母さんの布団の中で寝るようになった 今朝は お母さんの膝の上に来て チャンチャンコに包（くる）まれて寝ていた

ネコを病院に

我が家の黒猫スミレが
昨日から吐き出した
しばらく様子を見ていたが
何度も吐いて
元気もなくなってきた
1日で 10回くらい吐いた

それで
夫婦で相談して
動物病院に連れて行くことにした

吐いたものも持参し
獣医師さんに診て貰ったが
まだよくわからず
明日までしばらく
様子を見ることになった

そして 今朝
スミレは 夜通し吐き
元気も相変わらずないので
再度 動物病院に
連れて行くことにした

水も飲んで直ぐ吐くので
男先生の外科医院で
レントゲン検査をすることになった

車に乗せて 外科に着く
内心ハラハラ ドキドキして
男先生の診察を受けた

先生の話では
最悪 開腹手術をするそうだ！
私らは 驚き 顔を見合わせた

造影剤を飲ませ
CT撮影が済むまで
しばらく待ったが
結果が出るまで
二人は心配で長く感じた

結論から言うと
診断の結果
異物飲み込みではないとのことで
つまり開腹手術もしなくていいそうだ

ひとまず 私らはホッとして
医院をあとにした

帰宅後 おしっこをし
1回吐いたが
ぐったりはしていないので
しばらく様子を見ることにしよう

Ps 2017.11.16 木曜 草稿
昨日から今日までの診察・投薬費が
合計約30000円もした
さすがに年金生活者にはこたえる
二人で しばらくは節約生活だねと
苦笑いしながら話した‥😢

七五三のファミリー

いつも散歩で寄る神社に
着物姿に正装した女の子がいた
そばには 両親
そして おじいさんがいた

おじいさんは
可愛い孫娘に
何やかやと話しかけ
うれしそうだった

そして
神主さんのお祝いと
ご加護のお祓いを受けた後
七五三のファミリーは
賑やかに記念写真を撮っていた

私らの孫たちも
来年は どうやら七五三だ
東京と福岡で それぞれに
お祝いをすることだろう

そして
福岡の孫娘の方は
きっと招待を受けることだろう
顔を見ると
じいちゃんと呼んでくれる孫娘は
来年の秋も きっと
じいちゃん、ばあちゃんと
笑顔で呼んでくれるに違いない

Ps 2017.11.15 七五三の日に 草稿
二人の孫とも 奇跡的にこの世に授かった命
両親はもとより その祖父母も みんなで大切に育てていきたいと思う
そして この世の孫や子供達が 路頭に迷うことなく 笑顔で暮らせる世の中になって欲しいと 強く願う また 私たちも 微力ながら そのために努力したいと思う

骨身に染みる晩秋の風

深まりゆく秋

陽射しは
日毎に弱まり
晩秋の風は
公園の木々を揺らし
残り少なくなってきた
枝葉をザワザワザワと
揺さぶり 耐えられなくなった
黄色い葉っぱを 落とし
更に 木漏れ陽が射す地面を
カラカラカラと転がしてゆく

枯葉 落ち葉は
転がりつつ 道行く人の足元に
絡みつつ 通り過ぎて行く

時は晩秋
吹き抜く風は
骨身に染みて
時季（とき）は
初冬に移りゆく

Ps 2017.11.11 土曜 草稿
冷たい風や寒さは 苦手だが
初秋から晩秋の風情は
しんみりと心に染みてきて
春や初夏と共に
好きな時季の一つだ