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小さな希望~Mさんに

2012年05月24日 23時14分01秒 | 人生や生き方のこと




家に帰ったら
柴犬を飼うんだと言ってたね

パパに 柴犬の季刊誌を買って貰って
うれしそうに 僕にも見せてくれたね

二人は 柴犬愛好家
そう ぼくは 思ってたよ

2冊の季刊誌を得意そうに
見せてくれたね Mさん

突然入院して およそ十ヶ月
時にはおうちに帰りたい と
ぼくに ぽつりと漏らしてたね

退院の話題が出た時
いいなあ 退院!
私も 早くおうちに帰りたい!!
思わず あなたは そう叫んだね

Mさん
本当に 長い間 きつかったね

でも 途中では外泊もできて
うれしそうだったね

退院したら 
自分のお部屋を作ってもらい
かわいい柴犬も 飼うつもりでいた Mさん

だけど その小さな夢は 叶わなかった

小さな小さな願いだったけど
誰も 叶えてはくれなかった

丁度 金環日食の日に 見送ったけれど
11歳という月日は短かすぎるけれど
Mさん 今頃 何をしていますか

金環日食は見えましたか
東京スカイツリーは 見ましたか
そして
かわいい柴犬は 見つかりましたか

Mさん あなたがくれた小さな飾りを 
今日もまた 名札に付けて 仕事をしています

きつくても つらくても
いやな顔を見せず
静かな笑顔と 礼儀正しい対応で
大人の私の方が 却って恐縮するくらいの
実に心優しい女の子でしたね

Mさん 今夜ね
我が家の柴犬と散歩してて 蛍を見つけたよ
今年初めての 小さくてほのかな蛍の光

ふわふわとこっちにやって来て
またふわふわとあっちに消えてったよ
もしや あの蛍は あなたではないでしょね

Mさん 今まで 辛かっただろうから
しばらくは 天国でゆっくりして
それから 可愛い柴犬を見つけてくださいね

では また いつか
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母ちゃん~母の日に

2012年05月08日 23時28分16秒 | Weblog

「母ちゃん」
と言っては 
後ろの母親を
すぐ振り返る男の子がいた

私が 何か尋ねると
自信なさそうに そのたびに
「母ちゃん」と言って 
助け船を求めるのだ

今時 母親を「母ちゃん」と呼ぶ
珍しい男の子もいるもんだと思った
彼は 奇しくも私と同郷だった

私らが 子どもの頃は
ほとんどの子が
「母ちゃん」「父ちゃん」と呼んでいた

そんなある日
母親が 私ら兄弟を呼んで
神妙な顔をして
「あのね 今日から 私らを
「お父さん」「お母さん」と呼ぶんだよ」
と言い伝えた

私らは その時
何で急に そんな…
と いぶかり戸惑ったが
親の言うことなので従うことにした

当初は
「お母さん」「お父さん」と呼ぶのが
何だか気恥ずかしく
なかなか声に出せなかった

しばらくして 慣れると
「父ちゃん」や「母ちゃん」が 
田舎くさいような気がして
新しい呼び方に 違和感がなくなって来た

「母ちゃん」
と よく言っていた男の子は
二度の手術を受け
身体が快復し 元気に退院していった

彼が 再度の入院になった時
はたから見ていても
ひどく気落ちしていて かわいそうだった

でも 同学年の男の子が
手紙などで励ましてくれたので
二回目の手術も 無事に乗り越え
私たちも安堵した

その励ましてくれた男の子も
かなり厳しい状況だったけど
自分の退院を隠してまで
励ましの手紙をそっと言付けたのだ
私らは その気遣いにしんみりとなった

やがて 母の日

「母ちゃん」と呼んでたSくんは
今でも 何かあると
「母ちゃん」と呼んでいるだろうか

Sくんを 陰で支えた男の子は
今頃母親と どんな会話をしているだろうか

訳あって なかなか帰郷できない私は
八十歳を過ぎた母親に
どんなことができるのだろうか

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さくらんぼ

2012年05月06日 23時58分15秒 | 草花のこと
この前 公園にいったら
真っ赤なサクランボが
たくさんなっていた

おいしそうなので 帰って直ぐ
デジカメ持って いっぱい撮した

サクランボの絵は
よく二つ一緒に描かれる

Dくんにも 兄弟がいたっけ

「4月の終わりには おうちに帰るんだ」
病室に見舞った私に Dくんは
酸素マスクを離して 笑顔でそう語った

その日から二週間後 
様子を見にいった私に 
「Dさんは 家にお帰りになりましたよ」
と 看護師長さんは ポツリと話された

初めは 急に快復されたか 
あるいは もしかして 
もう直ぐこどもの日だから 無理に頼んで 
自宅外泊にしてもらったのかなと考えた

しかし 師長さんと話すうちに
彼(Dくん)は 亡くなって 自宅に帰ったことに
私は ようやく気がついた…

今日は五月晴れ 
青空はどこまでも澄んでいて 
風は爽やかに吹き渡り
初夏の花々は 薫風に揺れ
ああ Dくんにも見せてやりたい 
この花 この風の色を

今夜は 満月 
やや赤く染まって
ひときわ大きな月が
5月の夜空に ぽっかりと浮かんでる

ああ 君も 今頃は 
そちらの世界から見ているだろうか
あのまん丸の大きな月を

ようやっと 八歳過ぎたDくんに
見せてやりたい この花 この月 この風の色


PS 2012.5.5 に草稿 
 Dくんは 4月末に他界しました
 心よりご冥福をお祈りいたします …合掌…
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初夏のプレゼント ハナミズキ

2012年05月03日 00時44分56秒 | 自然のこと
初夏に咲く花 ハナミズキ


花びらのようで 花びらでない

ピンクの花は 萼(がく)だそうだ


でも 何だっていい

綺麗な初夏の花だよ


爽やかに咲く ハナミズキ

初夏を知らせる ハナミズキ
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