日々礼讃日日是好日!

まほろ界隈逍遥生々流転日乗記

竹内まりやニューアルバム「TRAD」

2014年05月18日 | 音楽
 今朝は六時前に目覚めたのだけれど、すでに春の陽光が中庭に面したマンション別棟の白い壁面をまぶしく照らしていた。住まいのベランダから望める中庭の風景は、この季節の新緑がほんとうに豊かで鮮やか、日々眺めていて見飽きることがない。シンボルツリーの二本の欅を中心に、ツツジ・サツキ・ハナミズキと春の花々が季節を彩り、常緑の椿・モッコク・ヒイラギも新緑が美しい。べランダ正面にあるユズリハにはよく野鳥がやってきて葉をついばんでいた(ユズリハの葉っぱってどんな味がするんだろう)。本数は少ないが、メタセコイア・ウメ・モミジ・ドウダンツツジ・アジサイも見ることができる。ケヤキの樹形がマンション棟の壁面に深い影を映して、そこにやがてくる夏の予感を感じさせる。
 駐車場のある北側斜面には深堀川につながる自然林が残されていて、ここにも豊かで稀少な植栽があることはすでに記した通りでこのような環境に暮らしていることに感謝したいし、この緑が普段の生活様式や日常の考え方に影響を与えてくれているのだろう。

 さて前回、竹内まりやの現時点での最新アルバム「Denim」のことを書いたあと、15日の朝刊を開いたらびっくり!竹内まりや7年ぶりのニューアルバム「TRAD」9/6発売告知が全面カラー!で掲載されていた。うーん、こういうのをまさしく、“シンクロニシティ(素敵な偶然)”と呼ぶんだろうな、とちょとうれしくなった。たとえて言うと、早朝目覚めてある人のことをぼんやりと思いながら、たまたまPCメールをひらくとそのひとから早朝のメッセージが届いていて、すこし先の水無月の予定について書かれていたことを読んだときと同じような嬉しさ!なのかもしれない(やや無理がある?まあ、歌詞の内容にもはまりすぎだしね)。

 竹内まりやについての個人的なことを記すと、じつは自分でも驚いたことにその名前をずっと最近まで“まりあ”だと思っていた。“まりや”は本名だそうで、勝手にクリスチャンなのかと思い込み、それでうかつにもマリア様から“まりあ”と連想してしまったのかも。いまから思うと貴重な体験に違いないが、80年代前半に一度だけ、まほろ市にある百貨店地階の赤レンガ通ショップの招待で開かれた彼女のコンサートを聴きに行ったことがある。まほろのことを神奈川だと思っていたことや、少し前にとなりの相模原で行ったコンサートのこと(会館前の桜並木通りが広くて立派だったetc)をステージ上で話していたっけ。彼女の歌の何に惹かれるのかというと、よくできた無理のなく親しめる(だから飽きがこない)ポップス性にあるのだけれど、なんといってもそのナチュラルで落ち着いた声質が愛される所以だろう。聴いていてほっとするというか、安心するというか、近くによると照れてしまい、遠くで憧れるひと、といった印象ではある。
 好きな建築との関連では以前、NHK「ソングス」に竹内まりやが登場した動画をネットで見つけて、そこに吉村順三が設計に関わった八ヶ岳高原音楽堂を訪れている姿が映されていた。実際に何をうたったのかの映像ははカットされていたけれど、思いがけない取り合わせに目がクギ付けとなった。この音楽堂、以前はセゾングループの西洋環境開発がリゾートホテルの目玉として建設したもので、主にクラシック音楽演奏家に利用されていて、謳い文句では武満徹やリヒテルが音響上のアドバイサーに加わっていたというから、相当の箔がついている音楽堂なのだけれど、そこに竹内まりやの登場がそれなりの意味を付与されて飛び込んできたのだ。

 ニューアルバム「TRAD」のロゴは、赤のタータンチェックの柄であり、彼女の1978年デビューからの35周年記念にあたるのだそう。発売予告コピーには、このアルバムが(おそらく)時代に流されない世代を超えて愛されるエバーグリーンな楽曲集であろうことが期待感をもって書かれていて、トラッドなVネックセーターを白いシャツに羽織った本人の若々しい写真が大きくアップさている。
 還暦前!というのにデビュー当時とさほど変わらない風貌には驚かされるけれども、正直にもっと年齢相応の年の重ね方がでていてもいいのではという気がする。たとえば、駐日大使のキャロライン.ケネディさんのように、相応の顔の年輪や白髪交じりの髪などに共感できる年代だ。プライベートとは違うにしても、少し人工的な感じがして、もっとナチュラルでいいのになあ、と少し残念に思う。
 ともあれ、9月のアルバム発売を心待ちするとともに、7月23日に先行してニューアルバム「静かな伝説」が初回盤DVD付で発売されるそうだから、生まれて初めて音楽ショップに購買予約してゲットしよう!


補足:
 前回のブログで、まりやと山下達郎との音楽上の初めての公的つながりを4thアルバム「MISS M」からと記したが、今回その前作「LOVE SONGS」を引っ張り出してみると、その中で「さよならの夜明け」作曲者と「不思議なピーチパイ」のコーラスメンバーに達郎名義がクレジットされていて、当時同じRCAレーベル所属だから、デビュー当時からつながっていたのかな。