英ヒースローで全身透視検査へ プライバシーから反発も
【ロンドン共同】英空港管理会社BAAは3日、ロンドンのヒースロー空港で、搭乗客に対して全身を透視できるスキャナーを使用した安全検査を近く実施することを明らかにした。昨年12月の米機爆破テロ未遂事件を受けた措置。ロイター通信が報じた。
全身スキャナーは、人間の体を白、それ以外の異物を黒い画像で示し、乗客の衣服の下やポケットの中に隠されたものも探知できるとされる。
身体的特徴が鮮明に映し出されるため、英国などではプライバシーの観点から実施が見送られてきた経緯があり、乗客からの反発が予想される。
オランダ内務省は昨年末、同事件の容疑者が乗り継いだアムステルダムのスキポール空港で全身透視検査を実施すると発表していた。
スキポール空港に続き、世界最大級のヒースロー空港でも実施されることになったのを受け、全身透視検査がほかの欧州主要空港や日本を含む世界各地の空港に広がる可能性も出てきた。
BAAの広報担当者はロイターに「英政府のゴーサインは出ており、できるだけ早期に導入する」と述べた。