裏山に翡翠谷と言うところがあります。
平安時代、一条天皇が、唐の玄宗皇帝から賜った、翡翠のかんざしを、当地方ゆかりの、一条天皇妃女官、和泉式部の顔のあざが快気した祝いとして下されたそうです。
式部は、自分にはもったいない品だと考えて、この地の観音寺に寄付しました。
この近くに城を構えていた、平氏一族の武将は、これを奪い取ろうとして、寺に火をかけて持ち去りました。
所が、たちどころに罰が当たって、奥方が発狂し、自分は、重病になってしまいました。
武将は、心から反省し、翡翠を寺に返しました。
寺の高僧は、人の心を乱す翡翠を、近くの谷に埋めたそうです。
以来、翡翠谷と呼ぶようになりました。
その谷が、どこにあるのか、わかりません。
和泉式部化粧の水の過去ログです。