クォーツ腕時計の動作不良修理
前回アップしたクォーツ腕時計”Alessandra Olla"です。新しい電池を入れたら動き出したので電池接点の接触不良かと思ったのですが、いつの間にか止まってました。
電池を取り出して再びセットすると動き出すのですが、暫くするとまた止まってしまいます。
写真の電池の上の方に、先端が内側に曲がった小さな突起があります。これで電池が外れないように上から抑えてます。この部分が少し浮き上がっていたので、それで電池接点の接触不良だと思ったのですが・・・
分解掃除をすることにしました。
受け板(歯車などを上から押さえているプレート)にビスが三か所あります、これを外し歯車と水晶発振子、コントロールICの乗った小さなボードも外します。(作業に集中していて、写真を撮り忘れました。)
ちょっと見えにくいですが、受け板に歯車の軸受け穴(円形に薄く削られて、横方向に白く光っています。)が5箇所あります。手巻きの時計だと軸受けには石を使っているのですが、クォーツではステップモーターにトルクがあるので、ただ開いた穴で歯車の軸を受けているだけです。プラスチックの歯車もあり、かみ合わせも結構いい加減で何だかグラグラしています。
受け板の下にあるICの乗っているプレートを外すと、その裏側にあるプリント配線の部分に腐食がありました。錆が発生していて、並んだ細い配線に極わずかですが接触した状態になっていました。これが原因でステップモーターが止まってしまったようです。
IC周りのプリント配線をクリーニングし、組直して完成です。
歯車(輪列)を組み直すのも、手巻きの時計に比べると精度が緩いので簡単です。
しっかり動き続けています。今度は、大丈夫そうです。
自室(迷宮の部屋)の机上は物があふれ返っているので、居間のテーブルで作業してます。あくまでも一時的に・・・のつもりで。かなり、いい加減な環境でやってますね。
IC周は非常に小さく加工されていて、宝石鑑定用の倍率の高い20Xのルーペ(修理した時計の左上)を使わないとよく見えません。電池の扱いは、プラスチックのピンセットを使用します。誤ってスチールのピンセットでプラス、マイナスを同時につかんだりしたら、ショートして大変なことになります。
クォーツ時計の故障は、概ね電気系統です。特に古いクォーツは、電池が液漏れして接点や配線を腐食し、漏電あるいは断線が原因で動かなくなっています。最近の水銀レスの電池では、液漏れはありませんけれど。
手巻きの古い時計は、テンプ周りの軸受けのグリスが固まったりして動かなくなる事が多いです。
原因が解って修理して、秒針が動き出すと本当にスッキリ!します。物を修理することの、醍醐味ですね。
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