
現在の王太妃
少し昔の話だ。ご記憶の方も多いだろう。
しかし、やはり国柄を現しているというか、世界は広い。
ノルウェーの王太子ホーコン・マグヌスはノルウェー最高学府のオスロ大学へ進学した。そこで運命の出会いがあった。
のちに王太妃となるメッテ=マーリット・ヒェッセム・ホイビーと出会った。2人は同い年(1973年)だ。
テッセ=マ―リットの父はジャーナリストで母とは彼女が幼い頃離婚し、母親に育てられる。兄2人妹1人がいる。
少女時代の彼女は荒れていて、麻薬に手を染めドラッグパーティーにも参加していた。
1973年の20歳当時交際していた男性との間に子どもを授かる。しかし妊娠発覚と同時に男は彼女を捨て彼女はシングルマザーとして生きて行く道を選択した。
この男性には麻薬による前科(2犯)がある。
テッセ=マーリットは麻薬を断ち、シングルマザーとして長男のマリウスを育てる傍らオスロ大学へ入学した。
1990年の後半にロックフェステバルで意気投合した。そして当時3歳だった息子と共に王太子と同棲を始めた。
これはさすがにあちらでも驚きのことらしく、事実が判るにつけマスコミから非難を浴びることになる。
当初は代反対だった国民もテッセ=マーリットは涙ながらの謝罪と過去への決別、自分のすべきことは麻薬の根絶だと訴え、国民の彼女への見る目が代わり始めた。国民の支持を大きく得る。
2000年に正式に婚約
2001年にオスロ大聖堂で成婚

現在は公務、外国王族の冠婚葬祭に出席する機会も増え、海外訪問も積極的に行っている。
2002年から1年間ロンドン大学東洋アフリカ研究学院で中東・アフリカ関連の講義を受講したり、それ以外にもノルウェー開発協力局にインターンとして勤務をする。国際連合エイズ合同計画にも関わっている。
しかしなにより、将来の王妃となるべき人の役割はどこの国でも後継ぎを産むことだ。
2004年 イングリッド・アレクサンドラ出産(王女)
2005年 スヴェレ・マグヌスを出産(王子)
王位継承者2,3位を出産した。(この国は男女関係なく、第1子から継承権が与えられる)
連れ子である、マリウス・ボルグ・ホイビーには王位継承権はない。

一見北欧のシンデレラとなった王太妃だが、現実は続いている。
どう国を治めて行くか、これからが正念場となるのだろう。