癌に対する手術方法として、この10年~20年くらいで最も大きく変わったのは、乳がんに対するものだろう。
20年前には、乳がんとわかれば乳房はもちろんのこと、大胸筋や小胸筋という筋肉までごっぞりと切除するのが標準術式であった。場合によっては肋骨まで切除することもあった。
ただし、そのころから、乳がんは見つかった時点で全身病の可能性があり、局所の切除量いくら拡大しても予後の改善にはあまり関与しないとの考え方も出てきていた。進行度を見て乳房を温存する試みは欧米からはじまり、徐々に日本でも受け入れられ現在に至っている。
ところで全身病とは何を意味しているのかといえば、見つかった時点で、乳房や腋窩リンパ節を越え、他の部位までがん細胞が流れていってしまっているという意味である。そして、流れ着いたところで再発を起こしてくるのである。
再発しやすい場所は、肺、骨、脳などが上げられるが、他の癌と同様、全身どこにでも再発する可能性はある。頻度は少ないが、腹膜に広く再発し腸閉塞という形で再発が見つかることもある。それも、乳がんの治療後随分経ってから再発してくることもあるので、気が抜けない。
20年前には、乳がんとわかれば乳房はもちろんのこと、大胸筋や小胸筋という筋肉までごっぞりと切除するのが標準術式であった。場合によっては肋骨まで切除することもあった。
ただし、そのころから、乳がんは見つかった時点で全身病の可能性があり、局所の切除量いくら拡大しても予後の改善にはあまり関与しないとの考え方も出てきていた。進行度を見て乳房を温存する試みは欧米からはじまり、徐々に日本でも受け入れられ現在に至っている。
ところで全身病とは何を意味しているのかといえば、見つかった時点で、乳房や腋窩リンパ節を越え、他の部位までがん細胞が流れていってしまっているという意味である。そして、流れ着いたところで再発を起こしてくるのである。
再発しやすい場所は、肺、骨、脳などが上げられるが、他の癌と同様、全身どこにでも再発する可能性はある。頻度は少ないが、腹膜に広く再発し腸閉塞という形で再発が見つかることもある。それも、乳がんの治療後随分経ってから再発してくることもあるので、気が抜けない。