Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

ダンディー爺さんを目指して 日々を生き抜く
ダンジーブログ

送ることば

2007-09-20 | 医療・病気・いのち
人が亡くなるとき
最後まで耳は聞こえているということを言います

私自身そう信じていますし
家族の心残りを少しでも減らしたいという思いもあるので
いよいよの間際になっても
なるべく家族から患者さんへ声をかけてもらうようにしています

ある男性の場合
あえぐような呼吸となり
心拍数もカクン カクン と落ちてきた
傍には奥さん
「もうすぐ○○(息子)が来るよ。」
と声をかけるたびに
少し心拍数が持ち直す
その効果が薄れたころに息子さんが病室に

息子が手を握り父親に声をかけると
また心拍数が持ち直すと共に呼吸も若干よくなった

しかし流れには抗し切れず
いよいよ心拍数が0に近づいたとき
携帯電話から娘さんの声
なんと心拍数が80くらいまで回復した
どう見ても声が脳に届いているとしか思えないではないか

人が亡くなるときには
動きがなくなり
意識もなくなり
周りの人間がいろいろ刺激を与えても反応もなくなる

でもそんなときでも声は聞こえているのに違いない
ぜひやさしい言葉 ねぎらいの言葉とともに
感謝の言葉をかけて見送ってほしいと思う