Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

ダンディー爺さんを目指して 日々を生き抜く
ダンジーブログ

少ない時間

2007-11-02 | 想い・雑感
 すべての人にとって、今という時間は大切なものであることは間違いない。ただそれを自覚するかどうかは、その人の置かれている状況や考えていることに大きく左右される。暇つぶしという言葉を使える人もいれば、つぶしてしまうような時間は無いと感じる人もいる。

 末期癌を宣告された人にとって、今という時間は、どこまでも大切であり、大切にしたいと思う場合がほとんどであろう。

 しかし、悲しいかな、末期と思うと医療者の多くは、あまり熱心に患者さんに向き合わない。向き合っていても、その人にとっての時間の貴重さに無頓着な場合が多い。病気を治すことができなくなると、積極的な関わりを放棄してしまうのだ。そして何か一工夫すれば、家で過ごしたり、何とか旅行をしたりということが可能になったかも知れないということを、見逃してしまう。私自身、「ああしていれば、もう一度くらい家に帰ることが出来たのではないか。」というような反省の連続である。