Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

ダンディー爺さんを目指して 日々を生き抜く
ダンジーブログ

別れるときはこれが最後と思う

2011-11-13 | 想い・雑感
末期の患者さんが
いよいよ明日までは持たないであろうとなったとき

「誰それが来るまでは何とか持たせてほしい」

という希望が家族から出されることがある
最後に間に合わなかった場合
その後の残された人生でそのことが
いつも引っ掛かりとなる可能性があるから
そういう希望が出されるのも分からぬではないが

一旦癌と分かれば
いつも別れるときには
これが最後と心を込めて会っておくしかない
特に遠方の人は
患者さんが急変すれば当然間に合わないのだから
なおさら一期一会の思いを強く持つ必要がある

そこができれば
最後に間にあうかどうかは
大きな問題ではなくなる

そういう私も
えらそうなことは言えない
手術が長引いて病棟へ戻るのが遅くなったとき
今夜はもう消灯時間を過ぎたからいいか
と病室を訪れずに済ますことがある

そんなときに
翌日には末期の方の意識がなくなり
二度とお話ができなくなっていることがあったりする
そのとき
やはり昨夜顔を出しておけばよかった
と思う私は
それまでに一期一会の精神を実践していなかったことになる

難しいものである