Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

ダンディー爺さんを目指して 日々を生き抜く
ダンジーブログ

不治

2011-11-08 | 想い・雑感
医療の進歩は
外傷で命を落とす人を少なくし
多くの感染症から人を救い
早期の悪性腫瘍なら完治することもできるようにしてきた

つまり
不治の病とされたものの一部を
克服してきた

でも死は不治
かならずやってくる

病院で病気の治療をするということは
当たり前のことなのだろうが
結局人間は不治の病に取りつかれているようなもの

治しきれない時が必ず来る
ということも
時には考える必要がある


お酒で赤くなる

2011-11-07 | 想い・雑感
お酒を飲んですぐに赤くなる人が
あまりお酒を飲み続けすぎると
食道癌になりやすいというデータが報告されたのは
今年の春

先日
東大放射線科の中川氏の講演を聞いていたところ
桑田圭祐さんも小澤征爾さんも
お酒を飲むと赤くなり
たばこすぱすぱ
だったということ

そりゃ食道がんになりますよね

ただお二人ともよかったのは
かなり早い時期に見つかったということ

食道がんの場合完治するような早期がんでは
全く自覚症状がないのが普通

お酒を飲むとすぐ赤くなるうえに
煙草を吸うというかた
年に一回は食道がんの検診も受けてくださいね

西岡参院議長

2011-11-05 | 想い・雑感
現参院議長が亡くなられた

帯状疱疹がなかなか治らなかったようだから
体の抵抗力が落ちている状態だったと思われ
そこへ肺炎を併発し
その病勢に対抗する余力がなかったのだろう

もし悪性疾患などがわかっていたのなら
あらかじめ議長という職を辞していたであろうから
死に至ることは
本人にとっても予想外だったに違いない

ほとんどの人は
死の明日あるを知らず
という状況で生きている
死も縁という
議長とその議長を最終的に死に至らしめた細菌とも
何らかの縁があったのだろう

ただどのような縁がいつどこに転がっているのか
だれにもわからない

わからないからこそ
有り難き今を
大切に

西岡氏のご冥福を
合掌

違い

2011-11-05 | 想い・雑感
顔かたちは
百人百様

お腹の中も皆違う
血管の走行
脂肪の多寡
組織の硬さ
癒着の具合
出血のしやすさ
臓器の張り出し具合
臓器同士の位置関係
などなど

同じように見える場合も
みな微妙に違う

手術にはある程度手順がある
その手順を確実に踏むことが
技術を身に着ける第一歩だが

お腹の中の個性を
感じ取ることのできる感受性を
手にも心にも養い
その人の体に沿ったメス運びができるようになりたいものだ

素材となる木の個性 性質を見極めて
木仏を彫り上げる
仏師のように

そろそろ手術に疲れてきた
今にして思う

予測

2011-11-03 | 想い・雑感
自然の脅威
と呼べるような災害が
立て続けに起こった

起こる前には
予測することができないようなことを
自然はしでかす

それが自然というものだ

私たちはわかっているようでわかっていない

自然の一部であり
自然そのものである人体

人の体には
本来予測不能の領域が大きく広がっているのに
常に何とかできると勘違いしている人が
とても多い

帰るところ

2011-11-03 | 想い・雑感
帰るところがあるというのはいいことだ

仕事で疲れても

帰るところがあるというのはうれしいことだ

ツーリングに行っても
疲れてくれば帰路につくとほっとする

出張で出かけても
いずれ帰る時が来る

帰るところがあるというのは心おだやかなことだ

帰る場所がいつも平穏というわけではないのに
やはり帰る場所があるというのは癒されることだ

いずれ逝く時が来るとき
帰るところが確信できれば
少しは安らかなる心でいられるのだろうか

胃瘻

2011-11-03 | 想い・雑感
食物を摂れなくなった動物は
命を長らえることができません

でも人間は
食べられなくなっても
命を保つ術を持っています
その技術を一時的に使うことによって
再び健康な状態に戻ることも可能となります

その技術の一つが
胃瘻や腸瘻で
カテーテルを消化管に入れて
そこから栄養を注入するものです

この方法を
もう食べる力を失った
高齢の方に使う場合もあります

ご本人に判断能力が無くなり
次第に食物摂取や嚥下能力が落ちてくると
施設の人や医師は栄養補給の方法があることは伝えることになります

一旦方法を示されると
手段があるのにそれを行わないことに
まわりの者が耐えられなくなることも少なくありません

そこはまさに人生観や死生観により変わる部分で
正しいとか誤りとかいう判断はできない領域です

認知症の進んだ親に胃瘻を作るか作らないか
その子供は随分悩んでしまいます
生死の問題を直視できない場合はなおさら悩んでしまいます
悩むことで考えるという面もあるかもしれませんが
もし私に胃瘻が必要となった場合
私自身に判断能力がなければ
胃瘻造設が一切不要であることを
子供には伝えておきたいと思います

検診のすすめ

2011-11-03 | 想い・雑感
日本人の寿命が延びて
老化現象であるとともに生活習慣病という側面もある
癌にかかる人の割合も増えた

今や二人に一人は癌になり
三人に一人は癌によって死ぬ時代だ

なんで俺が(私が)癌になったんだ
と天を仰ぐ前に
自分はいずれ癌になると思って生きていた方が良い
そしてどうせなるなら
なるべく早い時期に癌を見つけてしまった方がよい

早期がんなら
体に負担の少ない治療方法で治ってしまうのだから

なのに日本人は検診を受ける割合が少ない
なかには
「癌になったらなったで 運命を受け入れるさ」
などと言って検診を受けない人もいる
私から見れば
そのような人は
癌から目を背けているだけで怖れる心の裏返し
逃げているだけとしか思えない

せっかくいただいた命
少しでも長く良い状態を保ち
悪くなりかけたら早めに手直しして
様々な事を味わいたいものである

栄養失調?

2011-11-01 | 想い・雑感
そこそこの進行がんだったのだが
術後5年は通過し
すでに7年目に入っているFさん

周に2回はゴルフを楽しんでいるという元気者

もともと痩せた方なのだが
活力がみなぎっている
そのチカラの源を聞けば
今日を楽しく とのこと

そのFさんに
「栄養失調の疑いがあるのですぐに医療機関へ」
という通知が役所から届いたとのこと
おそらく身長と体重から算出したBMIをみて
杓子定規に送りつけたものらしい

なんとも間の抜けたやり方だ

そんな情報収集と通知をするくらいなら
お年寄りの通るところに人を置いておき
観察させておけばよい
栄養失調の人は
たいてい見ればわかる
そこで
「できれば医療機関へ」カードでも手渡した方が
よほど効率が良いように思いますね