~ 恩師の「心行の解説」上巻より ~
講演 一
「われいま見聞し 正法に帰依することを得たり」
先の続き・・・
よく、この「南無」を付けて拝みますが、
南無妙法蓮華教もそうですね。
蓮華、つまり蓮の花にたとえてお説きいただいた教えが法蓮華教で、
その教えに私は帰依しますというのが南無妙法蓮華教です。
南無阿弥陀仏は、阿弥陀如来様に私は帰依しますということ。
南無大師遍照金剛の意味は、「大師の位は弘法が取る」といいまして、
いろいろな高僧といわれる方々が大師の位をもらっておられますが、
空海上人、つまり弘法大師があまりにも有名でしたから、
大師といえばお大師様、弘法大師様の代名詞のように
なっているのですね。
そのお大師様の遍照、つまり遍とは隅々までという意味で、
隅々まで照らすこと。
金剛といえばダイヤモンドの光のことで、
お大師様はあまねく隅々まで、
あのダイヤモンドの光のように照らして下さる、
そのお大師様の教えに私は帰依しますというのが、
真言宗の南無大師遍照金剛です。
南無阿弥陀仏は「なんまんだぶつ、なんまんだぶつ、
一生懸命念仏し、ただ一念、念仏申さば」といって、
その念仏宗にはありますけれども、
これは「ナーモーアーミーダーボ、ナーモーアーミーダーボー」と
唱えられたものです。
アーミーの教えによって陀仏、
つまり悟られたお方に私は帰依します、
教えに従います、というのが南無阿弥陀仏ですね。
アーミーの教えによってお悟りになったのは、
お釈迦様だったのです。
そのお方の教えに従い実践します、というのが南無阿弥陀仏です。
ですから、いくら「なんまんだぶつ、なんまんだぶつ」と
お参りして唱えても、行いができていなければ何にもなりません。
~ 感謝・合掌 ~