~ 恩師の「心行の解説」上巻より ~
講演 二
「大宇宙体は意識の当体にして 意識の中心は心なり」
この当体とは、人間で言えば身体です。
そして支配しているのは心です。
当体は見えない意識によって支配されています。
大宇宙体は意識が物質化して現れたものです。
私たちの心の現れがこの肉体ですがら、
大宇宙もそれを動かしている意識の
現れが当体、大宇宙体です。
私たちのこの肉体も、肉体がすべてだと思って
生きてきましたが、そうではありません。
この肉体はいつの日かこの世に置いて
帰らなければならない一時の借り物です。
どんなに偉い方でも、どんなに欲深い人でも、
この肉体を自分のものにすることはできない
無常なるものです。
常にない存在がこの肉体です。
ほんとうに自分のものであるならば、
「私は歳はとりたくない」と思えば、
歳はとっていかないはずです。
私の場合「早くこの白髪は消えなさい」と言えば
消えなくてはいけないはずですが、
これは年と共に避けることはできません。
「心」こそ私たちを動かしているエネルギー、
根本ですね。
目に見えない力です。
宇宙として形が現れていますが、
この宇宙を動かしているのは目に見えない
働きによるのであり、しかもその意識の中心は
「心」です。
すべての行動の決定権は「心」です。
肉体は心の決定によって動きます。
私たちが何をするにもまず「心」が動き、
そして心によって肉体が行動を起こします。
心の中で思いますと、良いことであれ悪いことであれ、
心が動くということは、
これは現実に、潜在的に行動に移っていることです。
悪いことを思っても、これは見えない悪い行動です。
実際に肉体が動けば見える行動になります。
陽と陰です。
思うことぐらいなら人に迷惑をかけるわけでもなし、
人に分かるわけでもなし、
何を思っても構わないはずだと思うのですが、
これが恐ろしいのです。
思った時、
それはすでにもう心の中で潜在的に行ったことに
なります。
ですから高橋信次先生は
「思いを、想念を正しなさい」と説かれました。
~ 感謝・合掌 ~